アリババのスマート物流企業・菜鳥、ネット商戦に向けて、コロナ禍でも国際物流を促進
アリババグループのスマート物流企業であるCainiao(ツァイニャオ、中国語:菜鳥、以下、Cainiao)は、コロナ禍で発生した国際物流の課題に対処すべく、様々な施策を発表しました。
発表によると、上記施策は、輸出入の4つの重要な側面である倉庫、通関、国際物流、中国国内配送における問題に取り組むために導入されたとのことです。
同施策は、多くのブランドが参加し、中国の消費者が買い物する618ショッピングフェスティバルを控え、出品者が準備を進めるなか、安定的かつ円滑なグローバルサプライチェーンを確保し、秩序ある貿易を支援することを目的としています。
Cainiaoのグローバルサプライチェーン担当責任者James Zhao(趙剣)は、「Cainiaoは、コロナ禍における不確実性にも関らず、物流パートナーの陸・海・空の輸送能力を活用し、商品がスムーズに国境を越えられるように手配しています」と述べています。
・海外から中国への輸入
上海港経由で中国国外からの輸入する商品については、青島港や寧波港に転送するサービスを提供する予定です。また、広州、深セン、南京、武漢といった中国の各都市への代替空路も提供する予定です。
Cainiaoは、中国現地の税関当局と調整することで、コロナ禍で遅れがちな税関申告手続きを迅速化し、1〜2日以内に確実に完了することを約束しています。
また、感染再拡大に伴い、陸上輸送が困難となった現状を踏まえ、Cainiaoは輸送許可取得を支援し、状況によっては陸上輸送に代わる水上輸送を提供するとしています。
さらに、自社のスマート物流システムを利用して、国内のさまざまな倉庫に商品を振り分け、急な感染拡大の発生による一部都市封鎖などの際にも、柔軟に対応できます。
・中国から海外への輸出
中国から海外への輸出面では、米中間の海上輸送を月3,000~4,000個(20フィート換算)の出荷能力で運航しているということで、航空輸送については、輸出業者に優先的に提供する予定です。
コロナ禍で打撃を受け、貨物スペースを必要とする輸出業者は、Cainiaoの物流サービスに申し込めます。Cainiaoは、中国華東地区や各地区から上海港までの3,600以上のトラック輸送ルートを集約し、輸出業者向けにコンテナサービスや航空貨物のキャパシティを保証しています。
Cainiaoは、最新の防疫対策に目を配り、ドライバーと輸送に必要な車両に必要なパスを提供することも約束しています。
また、同社は、上海の中小輸出業者が、中小企業が集まる浙江省義烏市の中央倉庫に商品を移設する際にも、支援を行っています。
「コロナ禍で、航空輸送能力の縮小とコスト上昇に危機感を持っていました」と、カリフォルニア発のスキンケアブランドBiossance(ビオッサンス)のTmall Global旗艦店サプライチェーンマネージャーであるKenny Wong氏は述べています。「弊社が618ショッピングフェスティバルの準備で忙しくする中、Cainiaoはシカゴから武漢または広州までの最適な航空輸送ルートを設計してくれました。空輸期間はコロナ禍前とほぼ同じですが、コストはさらに安くなっています」とWong氏は述べています。
中国税関総署の最新データによると、2022年1〜4月の中国の対外貿易は7.9%増の12兆5800億元(約238兆4990億円)に達し、輸出は前年同期比10.3%増の6兆9700億元(約132兆4240億円)、輸入は同5%増の5兆6100億元(約106兆5850億円)となりました。
※1人民元=19円で換算、日本円はあくまでも参考数値です。
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