よびもり、知床羅臼観光船協議会とともに斜里町ウトロ沖合で海難救助サービスの実証実験を実施
‐ 誰でも最速の救助が受けられる環境整備を進め、知床エリアへの観光客呼び戻しを協働で模索 ‐
本実験は、世界遺産 知床エリアで観光客数が約4割減少(※1)しており、コロナ禍が明けても回復していないという声を受け、より安心、安全な環境整備に取り組むことで地域に貢献したいという思いから、当社が漁業協同組合や町役場、観光船協議会など関係各所に声をかけ実現したものです。当社では、「日本で一番、救助が早い海をつくる!」を掲げ、2023年2月に羅臼町で『よびもり』を用いた初の実証実験を行っています。今回は、斜里町ウトロの方々と共に海難事故が起こった際の救助までの流れや動きを確認し、知床エリアが再び賑わいを取り戻すための一助として、『よびもり』を通じた連携体制の強化を目的に行われました。
2022年4月23日の知床観光船事故では、乗員、乗客合わせて26名全員が死亡、行方不明となりました。また、2022年6月28日には羅臼町の漁業関係者が海中転落し、いまだ遺体は発見されていません。こうした海難事故による死亡や遺体発見ができない大きな原因の一つには、事故に気づくのが遅れてしまうことがあります(※2)。
『よびもり』は、落水や転覆などの海難事故が発生した場合に、最新の位置情報を最も近くにいる漁船や観光船などとつなぎ、救助要請を可能にする仕組みです。海流に流された要救助者の現在地もリアルタイムで追跡できる(※3)ことから、漁船、観光船乗組員のほか、洋上風力の建設現場など海上で働く関係者が情報を迅速に連携できる体制が重要となります。当社は、全国でこうした体制構築を進める活動を行っていますが、特に『よびもり』開発のきっかけとなった代表 千葉の原体験(※4)の地として知床、羅臼には強い思いがあります。そうしたことから、他に先駆けて羅臼、知床エリアで構築された体制や仕組みが全国に広がることによって、日本の海での犠牲者がゼロになることを目指したいと考えています。
今後も当社では、羅臼、知床をはじめとする市町村や漁業協同組合、観光船などの団体との連携を強めることを通じて、海難事故による要救助者を最速で発見し、家族の「いってきます」と「ただいま」の数が同じになる社会を目指していきます。
※1 2023年4月21日 日本経済新聞 知床観光船事故1年「GW予約コロナ前比4割」 苦境続く(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFC13B6L0T10C23A4000000/)ほか。
※2 当社調べ。
※3 追跡は、『よびもり』のデバイスがNTTドコモ及びau by KDDIが提供するサービスエリア圏内にあり、かつ通信が可能な範囲となります。
※4 羅臼の漁師だった当社代表の祖父が海難事故で行方不明となり、現在も見つかっていません。
『よびもり(yobimori)』とは
海難事故発生時に、救助開始まで最大12時間(当社調べ)と言われている時間を、SOS発信端末とアプリを通じて1分に短縮するサービスです。最も近くにいる漁船や観光船、要救助者の家族への救助要請を可能にし、アプリ上で捜索状況をリアルタイムで共有する仕組みです。これにより海難事故の死亡率を下げるだけでなく、遺体が発見されないことによる遺族や近隣の漁師への二次被害も防ぐことができます。
株式会社よびもり
社名:株式会社よびもり
設立:2019年8月
代表者:代表取締役 千葉佳祐
事業内容:漁師の助け合い救助サービス『よびもり(yobimori)』の運営
以上
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