2024年3月期Q4決算について
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)は、5月10日(金)2024年3月期Q4決算発表を行いました。
詳細は当社IRサイトより、本日発表の2024年3月期 通期決算短信〔日本基準〕(連結)資料をご参照下さい。また同サイトにて、Q4決算説明資料・決算説明会録画・決算説明会書き起こしを後日開示致しますので、併せてご参照下さい。
当社IRサイト: https://ir.ispace-inc.com/jpn/news/
1.経営成績
●売上高:2,357百万円
2024年3月期通期の売上高は、概ね2024/2/13に発表した通期連結業績予想通りに着地し、ミッション1の完了に伴う一時的な売上増がQ1に計上された他、Q2-Q4は主にミッション3の売上が寄与しました。
●営業損益:△5,501百万円
同通期連結業績予想に対して販売管理費が減少したことから、営業損失がやや縮小しました。
●当期純損益:△2,366百万円
販売管理費の減少に加え、主にQ4において為替差益約737百万円が計上されたことにより、同通期連結業績予想に対して当期純損失が大幅に縮小しました。
2.2025年3月期の業績予想
●売上高:4,033百万円
2025年3月期の売上高は、前期同様、ミッション3を主とするペイロードサービスが牽引する見込みです。昨年度対比で+72%の増加、過去5年間では年平均+68%の増加を見込んでおります。なおミッション4以降に伴う売上高は、現時点では保守的に織り込んでおりません。
●営業損益:△13,165百万円
ミッションの進捗に伴い、 2025年3月期については販売管理費の大幅増が見込まれます。なおミッション4以降に伴う費用は(ミッション6関連費用を除き)売上高同様、現時点では織り込んでおりません。
●当期純損益:△12,465百万円
2025年3月期より、ミッション6関連費用(販売管理費に計上)に対するSBIR補助金収入を営業外収益として見込んでおり、当期純利益へのミッション6開発による影響は限定的となる予定です。
今期は約124億円の大幅な当期純損失を見込んでおりますが、計画通りの水準となります。昨年度は、ミッション1に関する月保険金の受領および、ミッション1完了による一時利益の効果が影響している一方、今年度はミッション2およびミッション3の進捗による昨年度対比での費用増が発生する見込みです。
◼ 株式会社 ispace Founder & CEO 袴田武史のコメント
「この1年で月面着陸が現実のものとなり、月面開発分野に関する(対する)需要の高まりを実感しています。 ispaceはミッション1の成果に加え、続くミッション2および3の開発を進める中で、当社のビジネスモデルと宇宙機開発における、ハードウエアと技術を証明することができました。月着陸船開発のための支出(投資)は継続して必要となりますが、今後のミッションにおけるペイロード顧客獲得や会社の成長については明るい見通しが持てると確信しています。
私たちの月着陸船は科学活動や政府活動を支援するペイロードをお客様に提供し、インフラを構築します。世界中のお客様に多くのビジネス機会を提供しながら、最終的には地球上での人類の存在維持はもちろんのこと、月での人類の存在を可能とする志高いビジョンを達成することで、ispaceはシスルナ経済圏と発展へ貢献してまいります。」
■ 株式会社ispace (https://ispace-inc.com/jpn/)について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続く2024年冬[i]にミッション2の打ち上げを、2026年[ii]にミッション3、2027年に[iii]ミッション6の打ち上げを行う予定。
ミッション1の目的は、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化であり、ミッション1マイルストーンの10段階の内Success8まで成功を収めることができ、Success9中においても、着陸シーケンス中のデータも含め月面着陸ミッションを実現する上での貴重なデータやノウハウなどを獲得することに成功。ミッション1で得られたデータやノウハウは、後続するミッション2へフィードバックされる予定。更にミッション3では、より精度を高めた月面輸送サービスの提供によってNASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。
[i] 2024年4月時点の想定
[ii] 2024年4月時点の想定
[iii] 2024年4月時点の想定
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