金沢は京都を超えるのか?インバウンド観光客が金沢を選ぶ理由【調査結果発表】
近年、人気が急上昇している金沢と、世界的に認知度が高い京都。Japan CheapoのWebサイト上で、両方の都市に旅行したユーザーを対象に、満足度アンケート調査を実施した結果を発表します。
アンケートの調査結果は、「京都」と回答したユーザーが60%、「金沢」と回答したユーザーがなんと40%。
驚くことに、京都は金沢と比較して旅行者の割合が圧倒的に高いのに対して、実際に両方の都市を訪れた旅行者の40%ものユーザーが、「金沢の方が旅行を楽しめた」と回答しているのです。
さらに、「金沢への旅行を他の旅行者におすすめしたいですか?」と質問しました。結果は以下の通りです。
なんと、91%もの大多数のユーザーが「Yes」と回答。
Japan CheapoのInstagramアカウントで、金沢の観光スポットをリール動画で紹介したところ、ユーザーから「金沢は日本で最も好きな都市の一つです」とコメントもありました。
そこで、なぜ91%もの多くのユーザーが「金沢への旅行をおすすめしたい」と回答したのか、その理由と金沢の魅力を深堀りして分析しました。
金沢を旅行者におすすめしたい理由とは?
前述のアンケート調査の結果から、実際に京都と金沢の両方を訪れたインバウンド観光客は、金沢の魅力を強く感じていることが分かります。その理由としては、以下の7つのポイントが考えられます。
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武家文化を感じるひがし茶屋街
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地震による被害が少なく、伝統的な建物が残っている
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落ち着いてゆったり過ごせる穴場感
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美しい自然とアートが調和している独創的な街並み
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立地が良く、北陸新幹線でアクセスできる
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金沢ならではの伝統工芸や文化体験ができる
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新鮮な海の幸や豊かな食文化を味わえる
世界クラスの現代美術館や、約200年以上の歴史があるひがし茶屋街、心地よい自然環境、多様な観光スポットがあり、それらの街並みの調和が、多くの観光客の心をつかんでいるようです。
武家文化を感じるひがし茶屋街
京都は、歴史ある寺社仏閣や伝統文化を体験できる場所です。
一方で、金沢は加賀百万石の豪放磊落な文化を背景に、茶道や能楽といった雅な文化と武家文化が融合した、独自の文化を形成しています。
例えば、長町武家屋敷跡にある「武家屋敷跡 野村家」や、ひがし茶屋街にある、お茶屋記念館の「志摩」は、特に欧米人に人気の観光施設の一部として知られています。
ひがし茶屋街の風情と情緒ある町並みは、インバウンド観光客に人気です。お茶屋記念館の「志摩」は、二階を客間とし、遊芸を主体とした特有のお茶屋造りになっています。
ステレオタイプと感じるかもしれませんが、「Samurai」と「Geisha」は、世界で知られている日本の文化です。
武家文化に加えて、金沢芸妓のお座敷体験ができる場所があるなど、金沢では「Samurai」と「Geisha」の文化を感じられるのです。
地震による被害が少なく、伝統的な建物が残っている
2024年1月に能登半島地震が発生しましたが、このとき、金沢は比較的被害が少なかった地域です。
過去に遡ると、1799年に金沢地震(M6.0)が発生していますが、それ以降は地震による被害が少なかったことから、伝統的な町家や建物が多く残っています。
江戸時代の金沢は、加賀藩の中心地として、商業や文化が発展し、多くの武士や町人が住み、豊かな都市として栄えていました。
しかし、大阪や名古屋と比較すると、都市としての規模は小さかったことも、被害が少なくてすんだ理由の一つかもしれません。
落ち着いてゆったり過ごせる穴場感
国際的に誰もが知っている京都は、一年を通して多くの観光客で賑わっています。しかし、ゆっくりと街並みを散策したいインバウンド観光客にとっては、慌ただしく感じているようです。
一方、金沢は京都ほど国際的に知られていないので、京都のような大混雑はなく、より静かで落ち着いた雰囲気の中で、悠然とした空間と、ゆったりした時間を過ごせます。
日本の歴史や文化が感じられる上に、さらにゆったり過ごせることから満足度が高く、他の旅行者におすすめしたい「穴場」の観光地となっているのです。
美しい自然とアートが調和している独創的な街並み
金沢は、犀川と浅野川の間に丘や平野があり、その風情ある景色と自然環境がインバウンド観光客に人気の理由の一つです。
また、伝統的で広大な庭園「兼六園」をはじめとした緑豊かな美しい風景と、現代アートが融合した独創的な街でもあります。
金沢に住んでいる外国人のユーザーから、以下のようなコメントがありました。
最も美しい場所は兼六園と金沢城公園、そして「金沢21世紀美術館」です。また、その周辺にある日本のカレー屋さんもおすすめなので、ぜひ行ってみて!
兼六園は、日本三名園の一つとして知られ、四季折々の美しい姿を見せてくれます。春には桜、夏には新緑、秋には紅葉、冬には雪吊りと、一年を通して訪れる人を楽しませてくれます。
「金沢21世紀美術館」は兼六園のすぐ側にあります。金沢の自然と現代アートの調和は、都会の喧騒を忘れさせてくれる癒しの空間となっているようです。
立地が良く、北陸新幹線でアクセスできる
Tokyo/Japan CheapoのYouTubeチャンネルでも、金沢の観光スポットを紹介しています。その動画に以下のようなコメントがありました。
新婚旅行で日本に行きます。高山と白川郷を訪れた後、金沢に数日間行く予定です。YouTubeで紹介してくれてありがとう。
数年前の旅行で金沢がとても好きになりました。金箔が魅力的で、ソフトクリームにも金箔が使われているのが面白いです。そして、新幹線でアクセスできるのが便利で良いです。
コメントからは、新幹線で行ける便利さと、他の観光地へアクセスしやすい立地の良さも、金沢が選ばれる理由の一つであることが分かります。
また、京都への旅行は人気ですが、JRパスが2023年10月から値上がりしたことにより、ゴールデンルートの一つである東京~京都の旅でJRパスを利用するのが「お得ではない」と不満を感じているインバウンド観光客は少なくありません。
参考:JR PASSはお得?アンケート調査の結果を発表
一方、北陸アーチパスは、金沢をはじめとする北陸地方を自由に旅できる魅力的なプランとして注目され、人気が高まっているのです。
金沢ならではの伝統工芸や文化体験ができる
前述のユーザーからのコメントで「金箔」について触れていましたが、金沢には金箔や九谷焼など、独自の伝統工芸や文化体験が豊富です。
金沢は金箔の生産量が日本一として知られ、その歴史は古く、室町時代から続く伝統工芸です。
金箔を使った工芸品だけでなく、金箔を使ったスイーツや金箔入りの日本酒などの金箔体験も楽しめます。
また、五彩の鮮やかな色彩と大胆な絵付けが特徴の九谷焼は、日本を代表する陶磁器の一つです。
実際に窯元を訪れて、職人さんの技を間近で見たり、自分だけのオリジナル作品作りを体験したりすることもできます。
現代のライフスタイルに合わせたモダンなデザインの九谷焼も人気です。
新鮮な海の幸や豊かな食文化を味わえる
藩政時代から約300年、『市民の台所』として親しまれている近江町市場は、外国人に人気の観光スポットの一つでもあります。能登の新鮮な魚介は絶品です。
また、加賀料理をはじめ、新鮮な海の幸をふんだんに使用した金沢懐石や、能登の豊かな自然が育んだ食材など、四季折々の旬の味覚を堪能できる食文化は特徴的です。
加えて、茶屋街で味わう伝統的な甘味や、地元の食材を使ったカフェなど、食の多様性も金沢の魅力の一つなのでしょう。
まとめ
今回のアンケート調査の結果から、インバウンド観光客は、ただ歴史的な観光地を訪れるだけでなく、その土地ならではの文化や食、そしてゆったりした空間と自然を体験できる場所を求めていることが分かります。つまり、金沢が「おすすめしたい人気の観光地」となっているのは、それらの多様な魅力が調和された「穴場」の観光地であるからと言えるでしょう。
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設立:2008年6月
事業内容:ウェブコンテンツ開発地域活性マーケティング、インバウンド・訪日客誘致に関するコンサルタント業、総合広告代理店など
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