ペプチドリーム、PDRファーマ、Curiumグループが前立腺がんを対象とした放射性診断薬64Cu-PSMA-I&Tの国内承認取得を目指した臨床試験において患者投与を完了
前立腺がん上に発現されるPSMAを標的とするPET診断薬候補である64Cu-PSMA-I&Tの国内承認取得を目指した試験において患者さんへの投与を完了 、日本における承認申請を目指しデータ解析を実施中
ペプチドリーム株式会社(代表取締役社長:リード・パトリック、本社:神奈川県川崎市、以下「当社」)、当社子会社であるPDRファーマ株式会社(代表取締役社長:村上 雅人、本社:東京都中央区、以下「PDRファーマ」)、Curiumグループ(CEO: Renaud Dehareng、本社:米国 ボストン市、以下「Curium」)は、本日64Cu-PSMA-I&Tの国内承認取得を目指した臨床試験(jRCT2031250225、以下「本臨床試験」)の患者さんへの投与を完了しましたのでお知らせいたします。
放射性診断薬64Cu-PSMA-I&Tとは
64Cu-PSMA-I&Tは、前立腺がん細胞上に通常高発現されるPSMA(prostate specific membrane antigen、前立腺特異的膜抗原)を標的とするPET診断薬候補化合物です。64Cu-PSMA-I&Tは放射性核種である64Cuで標識され、PET診断薬候補として評価が進められています。
臨床試験の概要
本試験は、当社子会社であるPDRファーマとCuriumとの戦略的提携に基づき実施されています。オープンラベル、単一群で実施され、骨盤リンパ節郭清を伴う前立腺全摘除術を予定する予後不良な中間リスク、高リスクまたは超高リスクの初発の日本人前立腺がん患者さんを対象に 64Cu-PSMA-I&Tの感度、特異度および安全性を評価します。
本試験の結果は、Curiumが海外で実施している臨床試験のデータと共に、国内での承認申請に活用される予定です。
セラノスティクス・アプローチを実施
同時に、2026年2月に発表した通り、ペアとなる治療薬である177Lu-PSMA-I&Tについて、転移性去勢抵抗性前立腺がん(以下「mCRPC」)の患者さんを対象に有効性および安全性を検証するための国内承認取得を目指した試験が進行しています。これは、診断薬と治療薬をセラノスティクスとして一体的にアプローチする取り組みの一環となっています。
社長コメント
ペプチドリーム代表取締役社長 CEOである リード・パトリックは次のように述べています。
「患者さんへの投与が完了したことは、日本での64Cu-PSMA-I&Tの開発において重要なマイルストーンとなります。このプログラムはペプチドリームが拡大している放射性医薬品のパイプラインおよびセラノスティクス戦略において重要な位置を占めます。治験に協力してくださった患者さん、医師、臨床施設に感謝したいと思います。」
PDRファーマ代表取締役社長兼ペプチドリーム取締役EVPである村上 雅人は次のように述べています。
「64Cu-PSMA-I&Tの日本での患者さんへの投与を完了したことを大変喜ばしく思っています。これは、PDRファーマ、ペプチドリーム、Curiumの強力な提携関係により達成できたものであり、日本の前立腺がんの患者さんに向けた、PSMAを標的とするセラノスティクス治療の開発のための重要なステップです。本試験をご支援くださった患者さん、医師、臨床スタッフの皆さまに感謝を申し上げます。日本での開発の次のステージに向け、パートナーとの協働を進めていきます。」
Curiumグループ CEOであるRenaud Dehareng氏は次のように述べています。
「ペプチドリームおよびPDRファーマとの提携を通じ承認申請に向けた臨床試験を実施することは、最先端の放射性医薬品をアジアの前立腺がん患者さんへも届けていくというCuriumのミッションにとって、重要な一歩です。Curiumのグローバルな開発力と、PDRファーマの日本における深い知見・インフラを合わせることで、日本の前立腺がんの患者さんに革新的な医療をお届けできると考えています。」
前立腺がんについて
前立腺がんは日本において患者数が拡大しており、年間の新規患者数は約9万人~10万人(※1)と報告されています。
※1:国立がん研究センター がん情報サービス
海外開発の状況
第3相ECLIPSE試験
放射性核種である177LuをPSMA標的リガンドと結合させた177Lu-PSMA-I&Tについて、Curiumによりグローバル第3相ECLIPSE試験(ClinicalTrials.gov identifier; NCT05204927)が実施され、mCRPC患者さんに対し、主要評価項目において統計学的に有意かつ臨床的に意味のある結果が得られたことが発表されました。
第3相SOLAR REUCR/ SOLAR STAGE試験
64Cu-PSMA-I&Tについては、生化学的再発となった前立腺がん患者さんを対象とした試験(SOLAR RECUR試験、ClinicalTrials.gov identifier NCT06235099)と手術を予定する予後不良な中間リスク~超高リスクの初発前立腺がん患者さんを対象とした試験(SOLAR STAGE試験、ClinicalTrials.gov identifier; NCT06235151)が実施されています。ファースト・イン・ヒューマン試験である第1/2相SOLAR試験において、病理学的に転移性前立腺がんと診断された患者さんを対象に、病変ごとの正確な局在率および患者さんごとの正確な検出率という2つの主要評価項目が共に達成されました。
提携の内容について
PDRファーマとCuriumは64Cu-PSMA-I&Tと177Lu-PSMA-I&Tの臨床開発を協働して行います。PDRファーマは承認申請、製造、販売を主導し、Curiumは両剤の海外における開発を主導し、また Curium が独自に保有する64Cu のハイスループット製造技術の技術移転等を通じてPDRファーマを支援します。
ペプチドリームについて
ペプチドリーム株式会社(東証プライム市場 証券コード4587)は、特殊環状ペプチドから新たな革新的医薬品を産み出すことで、アンメット・メディカル・ニーズに応え、世界中の人々の生活の質を向上させることを目指しています。放射性医薬品(RI)領域において、完全子会社であるPDRファーマを通じて日本で放射性医薬品の販売を行っています。また、独自の創薬開発プラットフォームであるPDPS (Peptide Discovery Platform System)技術を活用し、革新的な放射性治療薬や放射性診断薬を創製し、自社または提携プログラムとして開発しています。Non-RI領域においては、PDPSを活用したペプチド医薬品、ペプチド-薬物複合体(PDC)および多機能ペプチド複合体(MPC)による治療薬・診断薬への展開を共同研究開発パートナーによる広範囲なグローバル・ネットワークを構築し、幅広く進めております。ペプチドリームの本社の所在地は川崎市です。当社や当社技術、パイプラインについての詳細については、https://www.peptidream.comをご覧ください。
PDRファーマについて
PDRファーマ株式会社(2022年ペプチドリームグループに参画)は、1968年に事業を開始して以来、放射性医薬品領域の先駆者として、放射性医薬品等の研究開発・製造・販売等を通じて高品質な放射性医薬品を提供してまいりました。現在21品目の放射性診断薬(SPECT診断薬およびPET診断薬)および8品目(3製品カテゴリー)の放射性治療薬を国内で販売しております。さらに、PDRファーマとペプチドリームは国内およびグローバル・マーケットに向けた放射性診断薬、ならびに放射性治療薬の広範なパイプラインを開発しています。詳細については、https://www.pdradiopharma.com/をご覧ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。