看護師の休日は全産業平均より「5日多い」のに…休み不足感の正体は「単休ループ」。最新調査で判明
2025年最新調査で判明、過半数が「月2回以下の連休」。年間休日120日超のホワイト施設にも潜む、休息の“質の低下”
医療福祉業界の転職サイト『コメディカルドットコム』を運営するセカンドラボ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:巻幡 和徳)は、厚生労働省および日本看護協会の最新統計を基に、看護職の休日実態に関する独自分析を実施しました。
「看護の日」を前にSNSで投じられた「看護師と会社員の5連勤を同じにしないで」という投稿が78万件のインプレッションを記録、1,000件に迫るリプライ(返信)が寄せられ、波紋を広げています。
日本看護協会の最新調査では、看護師の年間休日は平均117.7日と、全産業平均を上回ります。
一見「ホワイト化」が進む数字の裏側で、現場が訴える「休み不足」の正体とは何なのでしょうか。
統計データから浮き彫りになったのは、看護師が陥る構造的な疲弊「単休ループ」の実態でした。
データが示す「看護師は休みが多い」という意外な事実
最新の統計調査を分析したところ、看護師の年間休日は他業種と比較しても高い水準にあることが判明しました。

一方で、看護師として働き続けるために休みを求める声は、依然として多いです。

全産業平均を5日も上回るのに、なぜ現場には「休み不足感」があるのでしょうか。
平均値の幻想:二極化する「休日格差」
「平均117.7日」という数字が「現場の感覚」と乖離する要因には、休日数の二極化が挙げられます。
年間休日120日を境に真っ二つに傾向が分かれています。

|
年間休日数 |
割合 |
|---|---|
|
120日以上 |
52.3% |
|
120日未満 |
45.1% |
就業規則で定められた所定の年間休日総数
「2025年病院看護実態調査 表48」を基に作成。無回答・不明の2.6%を除く。
最新調査では、半数以上(52.3%)の病院が「年間休日120日以上」と回答しています。特に国立・公的病院などの大規模施設がこの水準を牽引しています。
「休日が非常に多い層」が全体の平均値を大きく押し上げる一方で、120日未満の層を詳しく見ると、年間休日110日未満の施設がいまだに約15%(7施設に1つ)存在しています。
疲弊の正体:過半数が陥る「単休ループ」
休みの量以上に現場を追い詰めているのが「質(連休の少なさ)」です。
最新調査では、全体の過半数(56.1%)が月2回以下しか連休がない実態が判明しています。

|
連休の回数 |
割合 |
|---|---|
|
0回 |
6.4% |
|
1回 |
18.4% |
|
2回 |
31.3% |
|
3回 |
20.2% |
|
4回以上 |
19.2% |
|
平均連休回数(n=3,432) |
2.4回 |
正規雇用職員(フルタイム)の連休の回数
「2025年看護職員実態調査報告書 表33」より作成。無回答・不明4.5%を除く。
約4人に1人(24.8%)が「月0〜1回」しか連休がないという点も特徴的です。
年間休日数自体は多くても、そのほとんどが単休で構成されていることが分かります。
【視覚化】カレンダーで見る「単休ループ」の実態
夜勤がある看護師の1ヵ月のシフト例で「単休ループ」を可視化してみます。

月9日の休日が確保されていますが、2連休はわずか2回です。1日のみの休み(単休)が繰り返されています。特に、夜勤明けの翌日が単休となるケースでは、心身の回復のみで1日が潰れてしまい、QOL(生活の質)の維持が困難な構造となっています。
看護師のブログやSNSでは、以下のような意見が散見されます。
-
休日は「楽しむ日」ではなく『整える日』になった
-
予定を入れるタイミングを慎重に考えるようになった
-
完全に自由な時間ではなく、次の勤務に備える時間
まとめ:働きやすさの指標は「量」から「質」へ
今回の分析で浮き彫りになったのは、年間休日数という「数字」だけでは測れない、看護現場の構造的な疲弊です。
これまで医療・福祉業界の働き方改革は、残業削減や休日数の増加といった「量の改善」に主眼が置かれてきました。しかし、年間休日が120日を超えていても、その実態が「単休ループ」であれば、心身の回復は不十分となりやすく、QOLを支える「自身の時間」を確保することが困難になります。
次に求められるのは「休みの質の確保」です。
24時間365日、誰かの命を守る看護師たちが、自分の人生を「整える」だけでなく「楽しめる」環境を作ること。それは単なる福利厚生の問題ではなく、日本の医療インフラを維持するための、社会全体の喫緊の課題と言えるのではないでしょうか。
セカンドラボ株式会社は、今後もデータと現場の声を繋ぎ、数字の裏に隠された「真実」を伝えることで、医療福祉業界のより良い未来を追求してまいります。
【引用・転載に関するお願い】
本資料のデータや図解を引用・転載される際は、必ず以下の記事URLをリンク元として明記してください。 URL:https://www.co-medical.com/news/article1215/
【セカンドラボ株式会社について】
医療福祉業界の既成概念、プロセスを「アイデア×テクノロジー」で変革するサービスを展開しています。医療・介護業界に特化した求人サイト「コメディカルドットコム」や医療福祉施設の課題解決プラットフォーム「2ndLabo(セカンドラボ)」を運営しております。
「コメディカルドットコム」は医療福祉業界で国内最大規模の求人サイトです。医療福祉業界の採用費高騰に歯止めをかけ、コメディカルドットコムが提供する価格帯やサービスの品質を業界のスタンダードとすることを理念としています。導入法人数は28,000社以上、掲載求人数は260,000件以上(2026年4月末時点)で、全国の医療機関や福祉施設を中心にご利用いただいております。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
