BIKEN 帯状疱疹ワクチン定期接種化にむけて

一般財団法人阪大微生物病研究会（以下、BIKEN財団）が製造・販売する乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」が、本年4月1日より帯状疱疹ワクチンの定期接種として使用可能となります。

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」は日本発・世界初の水痘ワクチンで、1986年に製造販売承認を取得し、40年にわたり多くの小児に接種されてきました（2014年から定期接種化）。

そして2016年には、「50歳以上の者に対する帯状疱疹の予防」の効能又は効果が追加されました。*１

このたびの帯状疱疹ワクチンの定期接種化によって、高齢者のQOL（Quality Of Life）に重大な影響を及ぼすことがある帯状疱疹から、より多くの方々が守られる環境となりました。私たちはこれからも製品の供給を通して、小児も高齢者も、世代を超えて感染症から守られる社会の実現に寄与してまいります。

また予防接種を希望される方々が各々に合った選択肢を選ぶためには、有効性、安全性に加え、接種回数や費用なども重要な情報となります。接種を検討される際に必要な情報を皆さまにお届けできるよう、BIKEN財団は医療関係者や自治体などの関係者の皆さまとの連携を深めてまいります。

帯状疱疹ワクチンの定期接種に関する情報

＜定期接種対象者＞

①令和７年度内に65歳を迎える方

②60歳～64歳で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能の障害があり日常生活がほとんど不可能な方。

③令和７年度から令和11 年度までの５年間の経過措置として、その年度内に70、75、80、85、90、95、100 歳（※）となる方。

※100歳以上の方については、令和７年度に限り全員対象となります。

（上記①～③において、免疫不全者、免疫抑制治療を受けている方は「乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」」を接種することはできません。）

「乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」」の帯状疱疹の予防に関する情報

一般名	乾燥弱毒生水痘ワクチン
投与経路	50歳以上の者（免疫不全者、免疫抑制治療を受けている者を除く）
接種回数	1回
接種費用	7,000円～10,000円程度*2 定期接種の場合は、一部公費負担（補助額は各自治体により異なる）

日本で最も多品目のワクチンを提供し設立90周年を迎えたBIKEN財団は、今後もワクチンの開発、製造と安定供給を通して、さまざまな感染症の予防ならびに世界の人々の健康に貢献できるよう努めてまいります。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上

*1：予防接種に関するQ＆A集2024 P196 http://www.wakutin.or.jp/medical/

*2：47都道府県の行政公式HPのうち、接種費用を公開している8都県のHP情報より、最小～最大の費用を算出（2025年1月時点）。医療機関により接種費用は異なります。

◆帯状疱疹情報サイト

帯状疱疹.jp https://taijouhoushin.jp/

◆帯状疱疹の概要

 　帯状疱疹は、過去に水痘（水ぼうそう）にかかった時に体の中に潜伏した水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化することにより、神経に沿って、典型的には体の左右どちらかに帯状に、時に痛みを伴う水疱（水ぶくれ）が出現する病気です。
合併症の一つに皮膚の症状が治った後にも痛みが残る「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障をきたすこともあります。

◆お問合せ先

一般財団法人阪大微生物病研究会 広報室 TEL：[phone]

◆一般財団法人阪大微生物病研究会について

BIKEN財団は、ワクチンの研究・開発と供給を担う、バイオ・スペシャリティー・ファーマです。1934年の設立以来、社会の要請に応え、数多くの日本初となるワクチンの開発、生産、供給を行うとともに、先進的な臨床検査サービスを提供し、公衆衛生に貢献してまいりました。

BIKEN財団はこれからも「優れたワクチンを通じて、世界中の人々の大切な命を守る。」というミッションの下、病の不安から解放された、すこやかな社会をめざし、高度なサイエンスと独自のバイオ技術の進歩を追求し続けます。 https://www.biken.or.jp/