<2021年国内におけるCDO(最高データ責任者)の設置状況調査>役員レベルで採用する企業は 3.3%に留まる
専任で取り組まない企業の方は、組織的なデータ活用が進まない傾向も調査から確認される
を運営する CDO Club Japan は日本国内での DX とデータ活用状況を把握するために、CDO Club
Japan の会員ならびに一般の一部上場企業を対象に「CDO:最高データ責任者の設置状況ならびに
データ活用・ガバナンスに対する状況に関する実態調査」を実施しました。
【主な調査結果:総括】
- 専任の最高データ責任者を採用している企業が 16%、兼任の最高責任者を採用している企業が 26%
- 専任の最高データ責任者が Chief Data Officer というタイトルで認識されているのは8.6%(役員 3.3%が、本部長・部長 5.3%)
- 最高データ責任者(専任・兼任)が経験した専門領域については(複数回 答)、IT (31.3%)が最も多く、データ活用・分析 (28.1%)と営業・マーケティング (21.9%)がそれに続く
- 最高データ責任者(専任・兼任)が重視する役割としては「データ・情報活用戦略の策定(76.6%)」「データ・ガバナンス、コンプライアンスの策定(57.8%)」「データ活用環境の整備(51.6%)
【調査結果詳細】
1. 専任の最高データ責任者を採用している企業が 16%、兼任の最高データ責任者を採用している企業が 26%
最高データ責任者について、「専任」者がいる企業が 16%、他の役職と「兼任」されている企業が 26%、「決まっていない」企業が 58%という結果となった。大多数の企業において、誰がデータの最高責任者かが決まっていないという点は気になるが、16%の企業において専任の最高データ責任者がいるということも注目される
2. 専任の最高データ責任者が Chief Data Officer というタイトルで認識されているのは8.6%(役員 3.3%が、本部長・部長 5.3%)
最高データ責任者が「専任」の場合についてみていくと、Chief Data Officer が 8.6%、その内 3.3%が役員、5.3%が本部長・部長(本部長と部長)という結果となった。そのタイトルが公式なのか非公式なのかは区別されていないが、少なくとも専任の Chief Data Officer として認識されている責任者がいる企業が 8.6%あるという結果が得られたことは有意義であった。一方、その他が 7.9%あるということは、Chief Data Officer という名称が 2021 年時点ではそれほど普及していないとも解釈できる。
3. 最高データ責任者(専任・兼任)が経験した専門領域については(複数回答)、IT (31.3%)が最も多く、データ活用・分析 28.1%と営業・マーケティング 21.9%がそれに続く
最高データ責任者(専任・兼任)について、どのようなバックグラウンドの人材が担当しているかについて も調査した。結果としては他社から登用される場合は、「データ分析」や「IT」関係の経験を有している傾向が強い。一方、社内登用では「研究開発」「生産」などの実際の業務に近い領域の経験者が担当するという傾向がみられる。
4. 最高データ責任者(専任・兼任)が重視する役割としては「データ・情報活用戦略の策定(76.6%)」「データ・ガバナンス、コンプライアンスの策定(57.8%)」「データ活用環境の整備(51.6%)
最高データ責任者が決まっている(「専任」「兼任」)ケースに関して、最高データ責任者が重視している役割について調査した結果としては、最も多く選択されたものから列挙すると、「データ・情報活用戦略の策定(76.6%)」「データ・ガバナンス、コンプライアンスの策定(57.8%)」「データ活用環境の整備(51.6%)」となり、それに「データ活用によるイノベーションの推進(46.9%)」「データセキュリティ(45.3%)」「データ利活用人材の育成・向上(43.75%)」が続く。
経営レベルで取り組む先行企業は、データ駆動型経営にむけた「データ環境整備」に同時進行で 取り組んでいる
今回の調査にあたりCDO Club Japanに参加するCDOの中で特にデータ分野に取り組むCDOに個別にインタビューを実施した結果、DXに先行する企業は「データ駆動型企業」を目指す中で、共通して重視しているのは「データ・プラットフォームの整備」「データ・ガバナンスの確立」「戦略的データ活用の推進・支援」「データ活用人材の育成・獲得」「データ駆動型企業の実現」の5つだ。最高データ責任者がフォーカスする役割のウェイトは「データ・プラットフォームの整備」「データ・ガバナンスの確立」から、「戦略的データ活用の推進・支援」「データ活用人 材の育成・獲得」にシフトしていることがわかった。
【調査概要】
調査期間:2021年6月~9月
調査方法:調査票(アンケート)送付による回答ならびに個別の電話調査
調査対象:CDO Club Japan 会員ならびに一部上場企業のDX 担当部署(有効回答数152)
【本調査の詳細について】
本調査の詳細内容については、一般社団法人CDO Club Japanの会員に限定して公開ならびに内容の解説を提供しております。詳しくはCDO Club Japanのホームページまで
https://cdoclub.jp/
【調査監修・協力企業】
(監修・調査実施)
神岡太郎 一橋大学教授(一般社団法人 CDO Club Japan 顧問)
一般社団法人 CDO Club Japan 理事一同
(協力・協賛)
デル・テクノロジーズ株式会社
クリックテック・ジャパン株式会社
Tableau(Salesforce グループ) Snowflake 株式会社
インフォマティカ・ジャパン株式会社
【一般社団法人CDO Club Japanについて】
CDO Club はデジタル分野における世界初の経営陣コミュニティです。世界各国のメンバーは5000 人以上にものぼり、様々な領域においてプレゼンスを発揮しています。CDO Club のメンバーになると、デジタルに関連した最新のニュースや研究報告が手に入ったり、キャリア開発支援といったサービスを受けることができます。また、経営陣同士の交流会や CDO サミットをはじめとする先進的なイベントに参加することも可能です。
CDO Club には、デジタル分野における一流の専門家やストラテジストが所属しており、最高デジタル責任者(CDO)以外にも、下記のような様々な役職の方が在籍しています
(ご参考)
当クラブで活動する主なCDO
CDO Club Japanのタレントマップ
https://cdoclub.jp/cdo_japan_talentmap/
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