内戦を逃れたミャンマーの避難民たちに食糧支援を

私たちNPO法人インターバンドは、2021年2月のクーデター以降、内戦状態あるミャンマーの避難民たちへの食料支援を行っています。暴力が深刻化する中、より多くの方々にご支援いただきたいと願います。

特定非営利活動法人インタ―バンド

2024年7月6日 08時00分

■背景―ミャンマーのクーデターと内戦化

2021年2月、民主化が進みつつあったミャンマーで突如、国軍によるクーデターが発生、議会を停止しました。それ以来ミャンマー国軍は民主化を支持する人々を弾圧し、周縁部の少数民族居住地域への爆撃を行っています。これによって多くの人々が避難生活を余儀なくされています。

ミャンマー国内で避難生活を送る人々は300万人近くにもなります。ミャンマーの総人口は約5400万人なので、人口の5%以上の人々が国内避難民となっていることになります。

民主派勢力は「人民防衛隊（PDF）」を組織して国軍に対抗しています。さらに少数民族武装勢力も国軍との間で戦闘を行っており、同国民同士で争っている状況となっています。

そのような中、市民たちもまた紛争によって傷ついています―。

■タイに避難してきたAさん家族

Aさん家族はミャンマー東部で農業を営んでいました。しかしミャンマー国軍の攻撃によって、住んでいた地域から国境の川を越えてタイに避難してきました。避難先の村では、農家の収穫や荷運びなど不安定な日雇い労働でかろうじて得ています。自分の土地がないために農業も行えず、日々の食事もままならない状況です。

■インターバンドのこれまでの支援活動

クーデター発生以来、ミャンマー国内での移動や支援活動が制限されるようになったため、私たちインターバンドはタイ側で食料を調達し、国境の川を越えてミャンマーで避難生活を送っている方々に支援を行ってきました。

　　　　　　　　　　　　　　支援活動の様子を動画でご覧いただけます

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■2024年からの内戦の悪化と増える避難民

2023年の後半から、ミャンマー国軍に対抗する複数の抵抗勢力が大規模な攻勢を行い、2024年に入ってからはミャンマー国内の様々な地域で、国軍と抵抗勢力との戦闘が激しくなっています。報道によればミャンマー国軍は抵抗勢力に押されつつあり、軍は18歳以上の男女を動員する徴兵令の施行を決定しました。また、インターネット回線を制限するなど情報統制も行っています。

このような中、国軍の攻撃によって避難をする人たちに加え、自国民と争いたくないと徴兵を逃れる人や、部隊から逃亡する軍人なども周辺国に避難するようになったといわれています。

■今後のインターバンドの支援活動

クーデター後のミャンマーの混乱が長期化し、和平の機運が見えない中、インターバンドは軍の攻撃から逃れているミャンマーの避難民たちに、継続的に食料等の支援を行っていきたいと考えています。インターバンドはタイ側のパートナーである「国境緊急支援チーム」と協力し、米（タイでは45キロが約5000円）や乾麺、乾物、缶詰などの食料を調達し、避難民の方々の支援を行ってきました。この取り組みをこれからも続けていきたいと思います。