A-STEP実装支援(返済型)におけるTokyo Artisan Intelligence株式会社への開発支援の決定

JST

JST(理事長 橋本 和仁)は、研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)実装支援(返済型)の2023年度募集における開発課題を選定し、Tokyo Artisan Intelligence株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役 中原 啓貴)に対する開発支援を決定しました。

▶Tokyo Artisan Intelligence株式会社に係る開発課題

1.開発課題名

FPGA向けAIアクセラレータの開発

2.技術シーズを創出した大学等の研究者

東北大学 未踏スケールデータアナリティクスセンター 教授 中原 啓貴

3.本開発の概要

さまざまな作業・点検の効率化に向けて、画像処理においてニューラルネットワークを基盤としたAIが活用されており、画像処理後にニューラルネットワーク処理で特徴を抽出し定量化することにより、画像に写る特定の人・物を認識・検出することができます。

しかし、高精度検出には、特徴抽出に多くのパラメーターが必要となり、AIを作動させるためのメモリー量や消費電力が肥大し、コストも増大します。一方で、パラメーター数を減らすと検出精度が劣化するというジレンマがあり、アプリケーションが限定的でした。

東北大学の中原教授(発明当時は東京工業大学)らは、バッチ正規化回路が不要なニューラルネットワーク回路により、消費電力・コストを抑えつつ、高精度検出を可能にしました。

Tokyo Artisan Intelligence株式会社は、この技術を活用した映像処理AIのさらなる事業展開を目指し、本開発では、これまでの研究成果を活用して、FPGA向けAI処理専用カスタムアクセラレータを開発します。将来的には、大量のデータ処理が求められるインフラ点検や工場における人体接近検知の自動化への展開も期待されます。

FPGA利用によるAI画像処理の工程比較(ここではCNNモデルを例にしています。)
本開発で目指すAI専用カスタムアクセラレータのイメージ

▶A-STEP実装支援(返済型)の概要

1.制度概要

大学等の研究成果(技術シーズ)の社会実装を目指すベンチャー企業等を対象に、革新的な製品・サービス創出に向けた実用化開発を開発費の貸し付けにより支援するものです。出資と異なり、株式を発行せずに調達可能な資金として無利子で利用できます。

2.対象企業:ベンチャー企業等

3.支援規模

 ・開発期間:最長3年間

 ・開発費:上限5億円(四半期ごとに概算額を前払い)

4.返済条件

 ・返済額 :JSTが支出した開発費の全額

 ・利 率 :無利子

 ・返済期間:開発終了後、10年以内(うち最長3年間は返済猶予が可能)

 ・返済方法:一括又は分割(事業計画に応じる)

 ※開発終了後の事後評価結果(高評価順にS,A,B,C)がB評価以上の場合です

5.担保または保証:開発費総額の10%相当分

6.ご相談期間:通年で随時受付中

▶お問い合わせ先

科学技術振興機構 スタートアップ・技術移転推進部

A-STEP実装支援 担当

〒102-0076 東京都千代田区五番町7 K’s五番町

Tel:03-5214-8995 Fax:03-5214-0017

E-mail:jitsuyoka@jst.go.jp

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会社概要

URL
https://www.jst.go.jp/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
埼玉県川口市本町4-1-8 川口センタービル
電話番号
03-5214-8995
代表者名
橋本 和仁
上場
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資本金
-
設立
2007年04月