バルカン室内管弦楽団と被爆ピアノの競演!戦後80年祈念コンサート
日本国外務大臣賞受賞・栁澤寿男指揮者によるバルカン室内管弦楽団来日コンサート

ユーゴスラヴィア解体後、クロアチア紛争、ボスニア紛争、コソボ紛争などの民族紛争は、多くの犠牲者を出し、異民族による文化的交流も途絶え、バルカンはヨーロッパの火薬庫とも言われていました。中でもコソボ紛争の当事者となったセルビア人およびコソボアルバニア人の民族間には、今もなお緊張状態があると言われています。そのような中、コソボフィルハーモニー交響楽団首席指揮者となった栁澤寿男は、コソボが抱える民族間の対立問題に直面し、バルカン半島、特に旧ユーゴスラヴィア地域の民族融和・民族共栄を願ってオーケストラを設立。2009年5月にコソボで対立を象徴する町、ミトロビッツアでのコンサートを成功させました。
その活動は「奇跡のコンサート」として世界史の教科書にも掲載され、2010年にはニューヨーク国連総会に付随して催されたイベント「バルカン・リーダーズ・サミット」に招かれて演奏。2015年からはWorld Peace Concertとしてウィーン・ジュネーブ・ベオグラード、サラエボ、ニューヨークで公演を行っています。日本へは2009年に国際交流基金の招聘で来日し、コロナ禍を経て今回記念すべき10回目となり、2025年5月15日~1週間にわたって公演を開催します。
『バルカン室内管弦楽団東京公演2025 -World Peace Concert 2025』
2025年5月15日(木)19:00開演 東京・杉並公会堂
【指揮】栁澤寿男 【ピースメッセンジャー】小澤幹雄【ピアノ】吉村美華子
【管弦楽】バルカン室内管弦楽団
全指定席 一般5000円 高校生以下1000円
2025年5月16日(金)19:00開演 神奈川・鎌倉芸術館
【指揮】栁澤寿男【ピースメッセンジャー】立川志の輔【ピアノ】川田健太郎【フルート】藤井隆太
【合唱】鎌倉合唱連盟有志 【管弦楽】バルカン室内管弦楽団
全指定席 一般3500円 U-24 1000円
https://kamakura-kpac.jp/ticket/
今回の各公演の見どころ
被爆ピアノとの共演と平和祈念対談! 5月15日(木)杉並公会堂 大ホール
★被爆ピアノについて (5月15日のみ使用)
日本に現存する11台の被爆ピアノのうち、今回使用される『宇品ピアノ』は、爆心地から約3km離れた広島・宇品の民家で被爆したアップライトピアノです。(予定)

バルカン室内管弦楽団の専属ピアニスト吉村美華子氏は、
『以前、「ミサコのピアノ」を演奏したこともありますが、本来は家庭の中で誰かのために奏でられるのが幸せだったはずのピアノが、ここまで旅をし、生き残ってくれてありがとう・・という気持ちで演奏します』と語りました。
アップライトピアノは協奏曲としてコンサートで本来使用されることはなく、その数奇な運命に思いを馳せずにはいられません。今回は平和の象徴として、2017年ノーベル平和賞コンサートでも使用されたピアノが杉並公会堂に登場します。
★平和祈念対談 について
戦後80年平和祈念対談として、ピースメッセンジャ―小澤幹雄さんを迎えての対談が実現しました。小澤さんは兄の小澤征爾さんら家族と共に満州(現:中国東北部)から昭和16年に帰国。当時住んでいた立川での戦争体験をエッセイや講演で語っています。俳優として過去には被爆ピアノとの朗読の共演もしているので、再共演が実現したとも言えます。

★鎌倉芸術館での特別対談! 5月16日(金)神奈川・鎌倉芸術館
バルカン室内管弦楽団の活動に心を寄せ、栁澤寿男指揮者と公私にわたって交流のある二人、立川志の輔(落語家)×藤井隆太(株式会社 龍角散 代表取締役・フルート奏者)との対談。「笑いと健康」をテーマとし、この10回目となる公演への想いなど、既知の間柄ならではのフランクで楽しい対談になることでしょう。
※藤井隆太氏の「隆」の字は旧字体です。
★選曲について 栁澤指揮者の想い★
ベートーヴェン作曲 交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
私はこの曲こそ「人類が作り出した最高芸術のひとつ」と信じています。「運命」というタイトルは所謂、邦題であって、ベートーヴェン自身が名付けたのではないと知られていますが、あの冒頭の音で誰もが「運命」のノックを感じるほど、強烈な印象を受けます。そして最終章の晴れやかな音楽に至るまでが、まさに運命に翻弄される私たちの人生を描いているかのようです。戦後80年を迎え、今もなお戦いが絶えない現状において、この曲が多くの人にとっての光になるようにと願ってやみません。
サン=サーンス作曲ピアノ協奏曲第5番ヘ長調作品103「エジプト風」
これはエジプト旅行中に作曲されたことで有名なため、通称「エジプト風」と言われていますが、アラブ音楽をそのまま取り入れているということではなく「音で描いた絵葉書」として創作され、『東洋と西洋の融合』の集大成とも称されています。異文化に対してのリスペクトを表現しているこの曲は、まさにバルカン室内管弦楽団が今回演奏するのに相応しいと考えました。
ベチリ作曲(コソボ作曲家)スピリット・オブ・トラディション
(5/15・21 東京公演のみ)
この作品はWorld Peace Concertウィーン公演の際、ベチリ氏に委嘱された作品で、バルカン半島のメロディーとリズムを使いバルカン半島の共存共栄を願って作曲されたものです。他でもなく、このオーケストラが演奏する曲を是非、会場で味わってください。
★若者支援・料金設定について★
5/15東京公演は高校生以下 5/16鎌倉公演はUnder24 は1000円の設定
多くの教科書に題材としてこのバルカン室内管弦楽団のエピソードが採用されていることから、若い世代にも参加しやすいコンサートにしたいと考え、このような料金を設定しています。
普段は敬遠しがちな方も、純粋に『「音楽」は音を楽しむもの』という本来の魅力を演奏者と一緒に味わっていただける機会になればと思います。

『バルカン室内管弦楽団 -特別演奏会』
2025年5月21日(水)19時30分開演
めぐろパーシモンホール 大ホール
ベチリ(コソボ作曲家)スピリット・オブ・トラディション
R.シュトラウス:アルプス交響曲 作品64
特別公演として、5/21 は100名を超えるプロアマが競演する
『アルプス交響曲』も見どころのひとつ。
アルプスの風景を描写したスケール感ある演奏をお楽しみに。
【管弦楽】バルカン室内管弦楽団・
World Peace Concert Orchestra(バルカン半島の各国メンバーに加え、日本人プロアマ会員メンバーで構成されるオーケストラ)
全指定席 一般2000円 高校生以下1000円

【栁澤寿男 プロフィール】
音楽総監督:栁澤寿男(バルカン室内管弦楽団音楽監督)
コソボフィルハーモニー響首席指揮者、バルカン室内管弦楽団音楽監督、ベオグラード・シンフォニエッタ名誉首席指揮者、東北ユースオーケストラ指揮者、京都フィルハーモニー室内合奏団ミュージックパートナー。
趣味:スキー、シュノーケリング、鉄道の旅、スイーツ、健康、日本史
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