鯨の贈り物 ― 第29回 蔚山鯨祭

韓国第一の産業都市とされる蔚山で、蔚山南区庁が主催、鯨文化財団が主管する「第29回 蔚山鯨祭(The 29th Ulsan Whale Festival)」が、2025年9月25日から28日までの4日間、蔚山・長生浦鯨文化特区一帯で開催されます。
1995年に初めて開催された蔚山鯨祭は、新型コロナ期間(2020〜2021年)を除き毎年続けられており、今年で第29回を迎える蔚山南区を代表する祭典です。
今年のテーマは「鯨の贈り物(Gift From A Whale)」であり、来場者に希望・勇気・愛・幸福のメッセージを伝え、感動と楽しさを提供する予定です。
今回の祭典では、人工知能(AI)、ロボット技術、拡張現実(AR)などの先端デジタル技術を融合させた没入型体験やインタラクティブ展示が用意されています。これにより鯨の生態や海洋環境保護の重要性を直感的に伝えることを目指します。
南区庁の関係者は「来場者は未来技術体験ゾーンを通じて、鯨の生態系や海洋環境をよりリアルに感じることができる」と説明しています。
開幕式には人気アーティストのパク・ジヒョン(Park Ji-hyun)、キム・ダヒョン(Kim Da-hyun)が出演し、祭りの雰囲気を盛り上げます。また、開催期間中は地域芸術家とともに多彩な文化プログラムが展開されます。
鯨をテーマにしたストリートパレード、野外音楽会、ミュージカルガラコンサートなど多様な公演に加え、子ども向け遊び場、バブル体験、シャチを題材にしたグラフィティなど、家族連れで楽しめる体験型プログラムも用意されています。
さらに「スマートサイエンスゾーン」や「鯨の海探検映像体験」では、海洋生態と未来技術が融合した新しいコンテンツが披露され、「タイタンロボットと鯨の贈り物グラフィティ」といったユニークなプログラムも楽しめます。

祭りの期間中、来場者は長生浦文化倉庫で実施されるメディアファサード「長生浦ライト」も楽しめます。
南区庁とSKイノベーション蔚山CLXの協力により8月22日から公開されているこのメディアアートは、長生浦の海を挟んだ向かいにある高さ19メートルの大型SK貯油タンクをキャンバスとして活用し、夜間に長生浦の夜空を鮮やかに彩るコンテンツです。
鯨文化財団理事長兼南区庁長の徐東旭(ソ・ドンウク)は次のように述べました。
「蔚山鯨祭は毎年、単なる地域行事を超えて、環境保護メッセージと文化芸術を融合させた新しい祭りの形を提示しています。この取り組みが海洋生態系保全への共感と実践につながり、長生浦が再び『鯨の都市』として注目されることを期待しています。」
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