【調査リリース】資産1000万円以上の投資家の20.5%が投資・資産形成にAIを活用
〜株式会社Wealth OnがAI導入層の資産規模・成果・心理変化を可視化〜
本リリースのポイント
・資産1,000万円以上の投資家におけるAI活用率は20.5%と、全体平均(16.7%)を上回る結果に。特に高資産層で実用的な導入が進みつつある傾向が判明。
・AI活用者の37.8%が「10%以上の利益」を実感しており、成果を伴う本格運用フェーズに入っていることを示唆。
・AI未導入層の8割超が「今後は活用したい」と回答。課題は“情報不足”であり、適切な比較・導入支援のニーズが高まっている。
株式会社Wealth On(代表取締役:江崎孝彦)は、米国株投資家を対象に、「投資家の生成AI活用に関する意識調査」を実施しました。(回答数:851件、調査期間:2025年3月~4月)
その結果、16.7%の投資家がAIを活用していることがわかりました。
なかでも、資産1,000万円以上の投資家に限定すると、AIの活用率は20.5%と、全体平均を上回る傾向が見られました。
資産規模が大きい層ほどAI活用率が高まっており、投資判断の高度化を目的とした実用的な導入が進んでいることがうかがえます。
調査トピックス(抜粋)
◼️投資額が多いほど、AI活用率も上昇──「2000万円以上」では22.1%に到達
投資額別にAIの活用状況を分析したところ、資産規模が大きい層ほどAI使用率が高まる傾向が明らかになりました。
全体(851名)におけるAI活用率は16.7%であるのに対し、資産1,000万円以上の投資家に限定すると、その活用率は20.5%に上昇します。
さらに層別に見ると、「100万円以下」の層では使用率は10.17%にとどまる一方、
「1,000万〜2,000万円」では17.95%、「2,000万円以上」では22.13%と、右肩上がりで推移しています。
これは、銘柄選定・リスク管理・タイミング判断など、投資判断の複雑化に直面する高資産層において、AIが“実務ツール”として実際に活用されはじめていることを示しています。
特に、膨大な情報の中から取捨選択する負荷を軽減し、感情や思い込みに左右されない意思決定を支える存在として、AIは静かに投資の現場に根付きつつあります。
Q:これまでの総投資額はいくらですか?

(n=59/233/168/156/235)※順に、100万円以下~2000万円以上
全体n=851
◼️AI活用は“投資歴”に依存しない?──意外にも相関なしの結果に
投資歴とAI活用の関係を分析したところ、明確な相関関係は見られないという結果となりました。
最も使用率が高かったのは「投資歴5〜10年」の層(19.6%)、次いで「1年以下」(18.2%)となっており、経験年数が長いほど活用率が高まる、というような単純な傾向は確認されませんでした。
「2〜5年」「10〜20年」「20年以上」といった中堅〜ベテラン層では、いずれも16%前後でおおむね横並びです。
この結果からは、投資へのAI導入において“投資歴”は決定的な要因ではないことが示唆されます。
つまりAIは、投資の経験年数に関係なく、課題意識や情報感度の高い層から選ばれている可能性があり、今後の広がりは「初心者」「中堅」「ベテラン」といった区分を超えて進んでいくことが予想されます。
Q:これまでの投資歴を教えてください。

(n=55/303/184/161/148)※順に、1年以下〜20年以上
全体n=851
◼️37.8%が「10%以上の利益」実感──AI投資はすでに実践フェーズへ
AIを活用している方に利益がどの程度出ているのか尋ねたところ、投資にAIを活用している投資家のうち、投資成果に言及した層では、37.8%が「10%以上の利益」を実現したと回答。
一方で28.0%は「10%以上の損失」を経験しているものの、全体としては利益側の割合が上回っており、AIの活用がリターン向上に寄与しはじめている兆しが見て取れます。導入効果にはばらつきがあるものの、適切な活用ができれば、AIは投資パフォーマンスを押し上げる実用ツールとして機能しつつあることが示唆されました。
Q:AI投資で実際にリターンは出ましたか?

◼️AIが投資のハードルを下げた?──3人に1人が「楽しさが増した」と回答
AIを導入した投資家にAI投資家に導入によってモチベーションがどのように変化したか尋ねたところ、33.8%が「以前より投資が楽しくなった」と回答。
一方で、「緊張感が増した」(9.9%)、「関心が薄れた」(2.8%)といったネガティブな声は少数にとどまり、
約3人に1人がポジティブな心理変化を感じていることが明らかになりました。
AIの活用は、リターンだけでなく投資行動のモチベーション維持・向上にも寄与している可能性があります。
Q:AIを活用する上でモチベーションに変化はありましたか?

◼️投資AIの最大の価値は「膨大なデータ分析力」──回答の4割超が支持
投資にAIを導入する最大のメリットを尋ねたところ、44.4%が「膨大なデータ分析ができること」を挙げました。
次いで「バイアスを減らせる」(28.9%)、「時間の節約になる」(22.5%)と続き、
感情や先入観に左右されない定量的判断や効率化を重視する傾向が顕著に見られました。
AIは単なる情報収集ツールにとどまらず、判断品質の向上と意思決定の加速を支える基盤としての役割を果たしつつあります。
Q:投資にAIを使うことの最大のメリットは何ですか?

◼️AI投資の不安要素、最多は「データの信頼性」──4割超が懸念
AI活用における不安点を尋ねたところ、46.5%が「データの信頼性」を挙げました。
次いで、「AIの過信」(21.1%)、「予測の根拠が見えない」(15.5%)など、判断の裏付けや透明性に関する懸念が続いています。
単なる精度の問題ではなく、“なぜその結論に至ったのか”という説明可能性への関心が高まっていることがうかがえます。
AIを投資に活用する上で、信頼性と納得性の両立が今後の鍵となりそうです。
Q:AIを活用する上での最大の課題は何ですか?

◼️非導入層の8割超が「AI投資に前向き」──潜在的ニーズは極めて高水準
AIをまだ導入していない投資家に対し、今後の活用意向を尋ねたところ、
「ぜひ使いたい」(23.8%)、「少し興味がある」(57.7%)を合わせて81.5%が前向きな回答を示しました。
一方で、「あまり使いたくない」はわずか2.7%にとどまっており、
AI投資に対する関心の高さと、導入余地の大きさが浮き彫りになった結果となりました。
信頼性や運用面の懸念をクリアできれば、今後の導入拡大は十分見込まれます。
Q:今後、AIを投資に活用したいと思っていますか?

◼️AI未導入の最大理由は「選び方がわからない」──6割近くが“情報不足”を指摘
AIをまだ導入していない投資家に、その理由を複数回答で尋ねたところ、
最多の回答は「どのAIを使えばよいかわからない」(403件)でした。
本グラフでは、回答数の多かった上位5項目を集計しており、
「信用できない」「そもそも知らなかった」「取り入れる習慣がない」など、
導入の障壁はコストや知識の問題よりも、心理的・情報的ハードルにあることが浮き彫りとなりました。
「資金が足りない」といった経済的な理由は少数派にとどまっており、
今後、適切なツールの比較・選定のサポートや、信頼性の明示が進めば、導入率が大きく向上する可能性も感じさせる結果となりました。

今回の調査により、生成AIの投資活用が特に高資産層を中心に浸透し始めている実態が明らかになりました。高資産層に限定したAI活用率は20.5%と、全体平均(16.7%)を上回る水準を示しました。特に、2,000万円以上の層では22.1%と高く、投資判断の複雑化とAI導入が強く結びついていることがうかがえます。
また、AI活用によって10%以上の利益を得た投資家は37.8%にのぼり、一定の成果を伴う導入が進んでいることも判明しました。一方で、損失が出たケースも28.0%あり、使い方によってリターンに差が出る実態も見逃せません。さらに、33.8%の投資家が「AIによって投資が楽しくなった」と回答しており、AIが判断支援ツールとしてだけでなく、投資行動全体にポジティブな影響を及ぼしている点も注目されます。
一方、AIを未導入の投資家のうち81.5%が「今後の導入に前向き」と回答しており、関心の高さと導入余地の大きさが浮き彫りになりました。最大の導入障壁は「どのAIを選べばよいかわからない」という声であり、今後は適切な情報提供や比較支援、信頼性の担保が普及のカギとなると考えられます。
生成AIは、投資判断の精度や再現性を高める“補助線”として、今後ますます存在感を高めると見込まれます。個人投資家の意思決定力を拡張し、持続的なパフォーマンス向上を支えるツールとして、その役割は今後も拡大していくでしょう。
株式会社Wealth Onでは、こうした変化をふまえ、今後も生成AIを含む多様なテクノロジーの可能性を視野に入れながら、投資家の意思決定を支えるあり方を慎重に検討してまいります。
■ 調査概要
調査名称:生成AIの利用に関する意識調査
調査対象:弊社投資出版物購読者
調査期間:2025年3月~4月
調査方法:Webアンケート
回答数:851件
実施主体:株式会社Wealth On
※各回答項目の割合(%)は、端数処理の関係上、合計が100%にならない場合があります
◼️調査結果の引用時のお願い
※本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、出典元の表記および当社サイトのリンクの掲載をお願いします。
当社サイト:https://wealth-on.jp/
例:「株式会社Wealth Onの調査によると」「株式会社Wealth On調べ」など

株式会社Wealth On
株式会社Wealth On(ウェルス オン)は、現在33万人を超える顧客に「豊かさ」を追求する投資顧問会社です。日本人が文化的に「苦手」なお金の話題、あるいは投資そのものを「簡単」で「楽しい」ものにマインドチェンジし、誰もが積極的に取り組めるよう投資出版物、投資講座、投資顧問サービスの提供、及びメールマガジンなどを運営しています。
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