x402株式会社、一般社団法人Fintech協会にベンチャー会員として入会
エージェント決済の市場課題に対するプロダクトの開発と実証を通じた制度面の論点整理に向けて
x402株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:加藤 雅人、以下「当社」)は、一般社団法人Fintech協会(事務局:東京都中央区、代表理事会長:沖田 貴史、以下「Fintech協会」)にベンチャー会員として入会いたしました。

入会の背景
2026年に入り、AIエージェントが人に代わって商品やサービスを検索・比較し、購入と支払いまでを実行する「エージェント決済」が、海外を中心に実サービスとして広がり始めています。
消費者向けのAIアシスタントが公開から2週間で280万ダウンロードに達し、カード会社や決済事業者は、利用者が金額・加盟店・有効期限などの条件を付けた支払い枠をエージェントに委任し、必要に応じて購入ごとに承認する仕組みを相次いで提供しています。
カード決済におけるエージェント決済の実態は、エージェントが自律的に支払うというより、人の資金を条件付きで委任する形であり、その一方で、課題も顕在化しています。大手ECサイトがエージェントによる代理購入を遮断し、別のECプラットフォームが受け入れを表明するなど、加盟店がエージェントの参加をどう判断するか、エージェントが何者として名乗るか、顧客の認証情報をどう扱うかについて、業界の共通ルールは定まっていません。
また、エージェントが航空会社に遅延補償を申請して返金を受けた事例のように、支出の側には統制が置かれる一方、返金・補償・紛争処理といった決済金額が戻る側の経路は、既存の決済レールでも規定されていません。
そのような市場環境の中で、日本国内においては、広告、クラウド、EC構築、決済の各事業者が、商品情報の機械可読化、既存ECとの接続、委任条件の強制、決済といった層ごとに取り組みを開始しており、国内市場は2026年度に1,500億円、2030年度に3兆円に達するとの予測もあります。
さらに、インターネット上のトラフィックは人間以外の割合が初めて過半を超え、AIエージェントからの要求は1年で1,700%超増加しています。既存のWebコンテンツやAPIに設定だけで価格を付け、エージェントに1回あたり数円以下の単位で課金する仕組みも整いつつあり、オンチェーンの少額決済市場が形成され始めています。
この領域は、少額・多頻度で、口座関係のない相手と国境をまたいで決済が行われるため、記録の残り方、消費税の課税区分、内外判定、意思表示の帰属など、既存の制度が前提としていない論点を含んでいます。
当社は、カード決済とステーブルコイン決済の双方を対象に、エージェント決済市場の調査を日次で公開しております。本入会を通じて、Fintech協会の会員企業および関係各団体との連携のもと、エージェント決済に関する市場の実態把握、制度面の論点整理、健全な市場形成に向けた議論に貢献してまいります。
当社の取り組み
1. 市場課題に対するプロダクトの開発と実証

エージェントが1回ごとにAPIやデータの代金を支払うx402決済は、決済の仕組みとしてはすでに稼働している一方で、決済額のうちAIエージェントによるものは0.6〜7.5%にとどまるとの推計があり、取引の多くが一部の事業者に集中しています。
当社はこの状況について、決済の手段ではなく、エージェントが「どの事業者から買うか」を判断する材料と購入後の受け取りを確かめる仕組みが不足していることが要因であると整理し、買い手のエージェントが条件を提示し、複数の事業者に価格と応答時間を競わせて購入先を決める仕組みとして、「x402 RFQ Market」を開発しました。
Solanaの開発用ネットワーク上で13件の取引を実行し、成立7件、品質不適合による拒否1件、支払い後にデータが届かなかった事例1件、キャンセル4件を、すべて支払いの記録とあわせてブロックチェーン上に記録しています。本取り組みは、返金ではなく取引結果の記録によって事業者の納品実績を可視化するものです。
・x402 RFQ Market:https://rfq.x402jp.com/
2. x402決済のセキュリティ対策
x402決済はオンチェーン決済として扱われるため、安全性の論点もスマートコントラクトの問題と捉えられがちです。しかし、2026年に公表された査読前の論文2本では、APIを提供する事業者のサーバー処理に起因する攻撃が実測とともに示されており、1回の支払いで同じデータを繰り返し取得される再送攻撃、有料データがキャッシュ経由で流出する問題などがその例です。
また、決済を仲介する事業者(ファシリテーター)15社すべてに規則違反が見つかり、API提供事業者の9割超が1社のファシリテーターのみに依存している実態も報告されています。当社はこれらの論文を、API提供事業者の立場から読み直し、支払いの確定を待ってからデータを返す処理順序、同じ支払いを二度数えないための記録、有料データのキャッシュ禁止、ファシリテーターが返す決済結果のブロックチェーン上での照合など、事業者が自社のコードで確認すべき6項目に整理しました。
当社が提供するデータサービス「Onchain Stock Data」「Japan Inflation Nowcall」においても、これらの項目に沿って実装の点検と対応を進めています。
・Five Attacks on x402 Agentic Payment Protocol(2026年5月12日): https://arxiv.org/abs/2605.11781
・When HTTP 402 Meets the Blockchain: Risks on Emerging x402 Payments(2026年7月21日): https://arxiv.org/abs/2607.19545
3. エージェント決済におけるユースケースの実証設計
海外市場では、利用者が登録したクレジットカードをカードネットワークのトークンに置き換え、金額上限・有効期限・利用回数を定めた支払い権限をAIエージェントに委任する決済基盤が提供され始めています。
エージェントがx402の支払い要求を受けるたびに1回限り有効な決済用の認証情報が発行され、決済は既存のカード網で行われます。カード番号そのものはエージェントにも決済基盤にも渡りません。当社はこうした仕組みを用い、クレジットカードとx402を活用した実証を設計して検証を進めています。
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利用者がカードで前払いした利用枠(例:1ドルで100回分、有効期限30日)から、エージェントがデータを1回ずつ購入する構成。
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同じデータ商品を、x402による直接支払いと、カードで前払いする利用枠の両方で販売し、手数料・入金までの日数・購入者の選び方を比較する構成
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同種のデータを、単回利用カードとx402で購入して比較する構成
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x402で得た売上をカード残高に移し、カード払いのみの外部サービスに支払う構成
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ステーブルコインを担保とするカードの利用枠を、エージェントの予算上限とする構成
まずは自社のデータサービスで完結する最初の2件から実施し、手数料、成約数、入金までの日数などの実測値を公表する予定です。これらの結果は、Fintech協会の会員企業の皆さまとの議論の材料としても提供してまいります。
一般社団法人Fintech協会について
一般社団法人Fintech協会は、2015年に設立され、「イノベーションが生まれ続ける豊かな社会を実現するべく、新しい金融サービスが生まれ育つエコシステムを創ること」をミッションに掲げて活動しています。スタートアップが中心となり、マルチステークホルダーとのオープンイノベーションや法制度も含めた金融取引環境の整備を通じ、国内外の金融業界の持続的かつ健全な発展を推進するという活動指針のもと、新たなFintechサービスが生まれやすい環境整備に向けた法改正への具体的な提言や関係各団体との会合をはじめ、多くの活動を実施しています。
名称:一般社団法人Fintech協会(Fintech Association of Japan)
設立日:2015年9月24日
事務局:東京都中央区日本橋茅場町1-8-1 茅場町一丁目平和ビル8階 801号室
代表理事会長:沖田 貴史 公式サイト:https://fintechjapan.org/
x402株式会社 会社概要
商号:x402株式会社(x402 Inc.)
所在地:東京都港区浜松町二丁目2番15号 浜松町ダイヤビル2F
代表者:代表取締役 加藤 雅人
設立:2025年11月27日
Webサイト:https://x402jp.com
お問い合わせ:hello@x402jp.com
x402 Inc. Joins the Fintech Association of Japan as a Venture Member
x402 Inc. (headquarters: Minato-ku, Tokyo; Representative Director: Masato Kato), a company focused on research and infrastructure for AI agent payments, today announced that it has joined the Fintech Association of Japan (secretariat: Chuo-ku, Tokyo; Chairman: Takashi Okita) as a Venture Member.
Background
Since the start of 2026, "agent payments," where AI agents search for, compare, buy and pay for products and services on a person's behalf, have begun moving from concept to real-world services, led by markets outside Japan. One consumer AI assistant reached 2.8 million downloads within two weeks of launch. Card networks and payment providers are rolling out ways for users to delegate a spending allowance to an agent, with limits on amount, merchant and expiry, and to approve individual purchases when needed.
In card payments, agent payments today are less about agents spending on their own and more about people delegating their money under set conditions. New problems are also emerging. One major e-commerce site has blocked purchases made by agents, while another platform has said it will accept them. There are still no shared industry rules on how merchants should decide whether to accept agents, how an agent should identify itself, or how customer credentials should be handled. And while controls exist on the spending side, existing payment rails do not yet define how money flows back through refunds, compensation or dispute resolution, as shown by a case in which an agent claimed delay compensation from an airline and received a refund.
In Japan, companies in advertising, cloud, e-commerce development and payments have each started work at different layers, from making product data machine-readable to connecting with existing e-commerce systems, enforcing delegation rules and processing payments. Some forecasts put the domestic market at JPY 150 billion in fiscal 2026 and JPY 3 trillion by fiscal 2030.
At the same time, non-human traffic now makes up more than half of all internet traffic for the first time, and requests from AI agents grew by more than 1,700% in a single year. Tools that let websites and APIs set a price with simple configuration, and charge agents a few yen or less per request, are maturing, and a market for small on-chain payments is starting to form. Because these payments are small, frequent and made across borders between parties with no account relationship, they raise questions that existing rules were not designed for, including how transactions are recorded, how consumption tax applies, how to determine whether a transaction is domestic or cross-border, and who is legally responsible for an agent's actions.
x402 Inc. publishes daily research on the agent payments market, covering both card and stablecoin payments. Through its membership, the company will work with fellow members of the Fintech Association of Japan and related organizations to help build a clear picture of the market, sort through the regulatory questions, and support a healthy market for agent payments.
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