2014年6月の世界新車販売台数は年率換算で8,700万台超-グローバル新車市場トレンド

英LMC社2014年6月の世界自動車販売台数を発表

マークラインズ株式会社

・英調査会社LMC Automotiveが発表した2014年6月のグローバル・ライトビークル(乗用車・小型商用車を指す。中大型商用車を除く)市場は、季節調整済み年率換算の販売が5月に続いて8,700万台/年超となり、好調を維持している。
・中国、米国、西欧の好調な販売が、南米や東欧の不調をカバーした。ブラジルでは、顧客の関心がワールドカップに向けられたために、販売が減少した。

main image
北米

・6月の米国ライトビークル販売は、季節調整済み年率換算の販売ペースが1700万台/年近くとなって好調を維持、2009年の不況から完全に回復 したと考えられる。しかしながら、このような高水準の販売を2014年後半も維持するのは難しいと思われ、2014年通年の販売は1650万台を下回る台 数になりそうである。
・カナダの6月販売も米国同様に好調で、高水準を維持している。LMC Automotiveは、カナダ市場は2014年に180万台を超える販売は難しいだろうが、180万台/年の販売に近づきつつあるとみている。

欧州

・季節調整済み年率換算ベースで、6月は中東欧の販売がさらに悪化した。ロシアの低調な販売が地域の販売を押し下げた。懸念はロシアだけでなく、ト ルコとウクライナの販売もまだかなり低調である。今後数カ月で状況はいくらか安定的になることが期待されるが、2014年内に状況が急転することはないで あろう。
・西欧のライトビークル販売は引き続いて拡大し、6月の季節調整済み年率換算の販売はLMC Automotiveの年間予想を少し上回る1,360万台/年まで改善した。2014年後半はもっとゆっくりとした確実な成長が予想される。

中国

・速報値によれば、中国市場は5月と同様に高水準のままで、6月の季節調整済み年率換算の販売は2,400万台/年に達した。乗用車の販売は好調であるが、小型商用車の販売は中国Ⅳ排気規制の適用をめぐる不確実性のために低調になった。
・将来をみると、最近の政府の小規模な景気刺激策の財政支出と金融緩和は、経済と自動車販売を支えると期待される。一方で、多くの都市での不動産価格の下落は消費者心理を低下させている。

アジア(中国以外)

・日本の販売は、消費税が4月1日に引き上げられてからも、6月の季節調整済み年率換算販売が500万台/年となり、回復力があることを示し続けて いる。部分的には、低い税率が適用されるバックオーダーが残っていたことが理由である。また特に、日本の販売の約40%を占める軽自動車の販売は、前年同 月比で増加を続けている。
・韓国は、2014年の平均で季節調整済み年率換算販売が、新型車の投入と高級車の輸入増で高水準の160万台/年になっている。しかしながら、減速しつつある経済では、好調な販売ペースは今後の数カ月維持できないと思われる。

南米

・ブラジルの6月の季節調整済み年率換算販売は、予想通り消費者はワールドカップの観戦に忙しく300万台/年以下に減少した。ワールドカップ終了 後の販売は元に戻ると予想されるが、与信が厳しくなったこととインフレで販売の見通しは不透明な状況である。工業製品税(IPI)の減税が年末まで延長さ れたが、販売を押し上げる効果があるかどうかは疑問である。
・アルゼンチン市場は、2014年に崩壊状態を経験している。季節調整済み年率換算販売は、2013年の90万台/年レベルから2014年は5月ま での3カ月で60万台/年へ大幅に減少した。2014年の販売見通しも現在進行中の債務の交渉に関連したリスクで不透明な状況である。


【より詳しい情報はこちら】
http://www.marklines.com/ja/forecast/#lv_rep

----------------------------------------------------------------------------------------
【LMC Automotive Ltd.について】
LMC Automotiveは、JD Power社の自動車予測部門を前身とし、自動車、パワートレイン分
野の生産・販売予測サービスを専門的に提供する調査・コンサルティング会社。英国オックスフォードに本社を置き、自動車メーカー、部品メーカーを中心に金 融機関、政府機関含め、世界の500を超える顧客に幅広く予測サービスを提供している。海外拠点はデトロイト、上海、バンコク、フランクフルト、パリ。自 動車台数予測に加え、個別の調査・コンサルタント業務も提供している。

【マークラインズ株式会社について】
自動車産業ポータルhttp://www.marklines.comを 運営し、会員企業向けに台数等各種統計のほか、全世界4万社におよぶ部品サプライヤーのデータベースとその詳細なレポート、モデルチェンジ計画を含む製品 動向、環境規制・法規制動向、人事情報、業界関連ニュースなどを有料で提供している。現在、日本語・英語・中国語の3言語にてサイトを展開しており、日本 内外の1400社が利用し、サイトを閲覧している会員は10万人におよぶ。

【お問い合わせ先】
マークラインズ株式会社 調査部 石井 中野
Tel: 03-5785-1385
Email: LMC@marklines.com

すべての画像


ビジネスカテゴリ
自動車・カー用品
ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

マークラインズ株式会社

16フォロワー

RSS
URL
https://www.marklines.com/portal_top_ja.html
業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区永田町2-11-1 山王パークタワー14F
電話番号
03-4241-3901
代表者名
酒井 誠
上場
東証プライム
資本金
3億7135万円
設立
2001年01月