ジブラルタ生命調べ 子どもの頃はわからなかったが大人になって実は役立つということがわかった教科 1位「算数・数学」2位「社会」3位「国語」4位「家庭科」5位「理科」
教員の意識に関する調査2023
[アンケート調査結果]
◆学校生活について
校内で好きな場所 1位「教室」2位「職員室」3位「校庭・グラウンド」
男性2位は「校庭・グラウンド」、女性2位は「職員室」
全国の20歳~69歳の教員(小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)2,000名(全回答者)に、校内で好きな場所を聞いたところ、「教室」(701名)がダントツとなり、2位「職員室」(152名)、3位「校庭・グラウンド」(123名)、4位「図書室・図書館」(107名)、5位「体育館」(79名)と続きました。
前回の調査結果と比較すると、「教室」は2年連続1位でした。
男女別にみると、男女とも1位は「教室」(男性315名、女性386名)となり、男性では「校庭・グラウンド」(81名)が2位、「職員室」(77名)が3位、女性では「職員室」(75名)が2位、「図書室・図書館」(74名)が3位でした。
男女別のTOP3の理由をみると、男性の場合、「教室」では「子どもたちの顔をみられる」や「多くの時間を生徒と過ごせる」、「一番長く過ごしている場所である」、「校庭・グラウンド」では「子どもの笑顔が溢れている」や「元気な姿がたくさんみられる」、「職員室」では「落ち着いて仕事ができる」や「先生方と情報共有ができる」といった回答が挙がりました。また、女性の場合、「教室」では「子どもたちと触れ合える」や「子どもたちと過ごす空間である」、「子どもたちとの思い出の場所である」、「職員室」では「同僚とコミュニケーションをとれる」や「先生方との情報交換の場所である」、「図書室・図書館」では「静かで落ち着く」や「知識を深められ、リラックスもできる」といった回答が挙がりました。
そのほか、「空気が澄んでいて景色が綺麗(渡り廊下)」や「窓からいっぱいの緑がみえてとても居心地がよい(図書室)」、「美しい緑の中にみえる校舎にうっとりする(校門から校舎への坂道からみえる場所)」、「広々していて、季節の木々や花、憩いのベンチ、遊具、小道がある(エントランスの広場)」といった回答もありました。景色のよい場所、緑豊かな場所、絵になるような景観を楽しめる場所などをお気に入りの校内スポットとし、日頃の疲れを癒しているのではないでしょうか。
児童・生徒から言われて最もうれしかったコトバ
1位「ありがとう」2位「先生が担任・担当でよかった」3位「授業がわかりやすかった」
男性3位は「授業がわかりやすかった」、女性3位は「好き・大好き」
児童・生徒から言われて最もうれしかったコトバを聞いたところ、「ありがとう」(503名)がダントツとなり、2位「先生が担任・担当でよかった」(137名)、3位「授業がわかりやすかった」(109名)、4位「好き・大好き」(96名)、5位「授業が楽しかった」(75名)と続きました。心を込めて感謝の思いを直接伝えてもらい、教師冥利に尽きると感じた人が多いのではないでしょうか。
男女別にみると、男女とも1位は「ありがとう」(男性309名、女性194名)、2位は「先生が担任・担当でよかった」(男性54名、女性83名)となり、男性では「授業がわかりやすかった」(51名)が3位、女性では「好き・大好き」(81名)が3位でした。
最もうれしかったコトバをもらったときの状況・エピソードをみると、男女ともに1位の「ありがとう」では「卒業式の最後のホームルームで花束をもらったときに」や「進路が決まったときに」、「卒業式後に、生徒からサプライズで」、「大学合格を知らせにきてくれたときに」、2位の「先生が担任・担当でよかった」では「卒業後に会いにきてくれたときに」や「卒業式で」、「卒業式の日のホームルームで」、「卒業式の日にもらった色紙に」といった回答がありました。
教員の仕事で苦労していること TOP2は「授業の準備」「保護者とのコミュニケーション」
20代では「授業の準備」「授業」「児童・生徒の学習指導」が高い傾向、
中学校の教員では「部活動・クラブ活動の指導」が1位、
管理職の53%が「保護者とのコミュニケーション」に苦労していると回答
全回答者(2,000名)に、教員の仕事で苦労していることを聞いたところ、「授業の準備」(40.6%)が最も高くなり、「保護者とのコミュニケーション」(37.9%)、「学校行事の準備・運営」(36.1%)、「児童・生徒の生活指導」(32.0%)、「テストの作成・採点」(24.3%)が続きました。
そのほか、「校務分掌」や「分掌業務」など、学校運営上の分担業務を挙げる回答も多くみられました。
年代別にみると、20代では「授業の準備」(54.0%)や「授業」(40.0%)、「児童・生徒の学習指導」(29.0%)が全体と比べて10ポイント以上高くなりました。若手の教員には、授業およびその準備や学習指導に苦慮している人が多いようです。
勤務先の学校種別でみると、中学校の教員では「テストの作成・採点」(35.5%)と「部活動・クラブ活動の指導」(37.9%)が全体と比べて10ポイント以上高くなり、「部活動・クラブ活動の指導」が最も高くなりました。
役職別にみると、管理職(教頭・副校長・校長)では「保護者とのコミュニケーション」(53.0%)と「PTA関係の業務」(37.4%)が全体と比べて10ポイント以上高くなりました。管理職として働く人には、保護者対応やPTA活動を負担に感じる人が多いのではないでしょうか。
◆子どもに薦めたい本について
児童・生徒に最も薦めたい本
1位「ハリー・ポッターシリーズ」2位「君たちはどう生きるか」3位「モモ」「星の王子さま」5位「かがみの孤城」
40代では「星の王子さま」、50代では「竜馬がゆく」が1位
子どもに薦めたい本について質問しました。
全回答者(2,000名)に、児童・生徒に最も薦めたい本(マンガ除く)のタイトルを聞いたところ、1位「ハリー・ポッターシリーズ」(29名)、2位「君たちはどう生きるか」(27名)、3位「モモ」「星の王子さま」(いずれも19名)、5位「かがみの孤城」(15名)と、国内に限らず海外の作家の本も上位にみられました。
TOP3となった回答について、薦めたいと思う理由をみると、1位の「ハリー・ポッターシリーズ」では「長いストーリーを読み切る達成感がある」、2位の「君たちはどう生きるか」では「考えることの大切さに気づくことができる」、3位の「モモ」では「生きていくうえでのバランス感覚を養ってほしい」、「星の王子さま」では「大切なものが何かを見つめるきっかけにしてほしい」といった回答がありました。
年代別にみると、20代では「かがみの孤城」「ハリー・ポッターシリーズ」「君たちはどう生きるか」(いずれも4名)、30代では「ハリー・ポッターシリーズ」(15名)、40代では「星の王子さま」(7名)、50代では「竜馬がゆく」(9名)、60代では「こころ」「君たちはどう生きるか」(いずれも4名)が1位でした。
児童・生徒に最も薦めたいマンガ
1位「SLAM DUNK」2位「ONE PIECE」3位「ドラえもん」「はだしのゲン」5位「鬼滅の刃」
20代では「ONE PIECE」、60代では「はだしのゲン」が1位
児童・生徒に最も薦めたいマンガのタイトルを聞いたところ、1位「SLAM DUNK」(189名)、2位「ONE PIECE」(109名)、3位「ドラえもん」「はだしのゲン」(いずれも54名)、5位「鬼滅の刃」(47名)となりました。
TOP3となった回答について、薦めたいと思う理由をみると、1位の「SLAM DUNK」では「諦めず努力することの大切さを伝えたい」、2位の「ONE PIECE」では「心の支えになるような名言がたくさん出てくる」、3位の「ドラえもん」では「失敗や友情など様々なことを学べる」、「はだしのゲン」では「平和の大切さを知ってほしい」といった回答がありました。
年代別にみると、20代では「ONE PIECE」(19名)、30代・40代・50代では「SLAM DUNK」(順に81名、66名、28名)、60代では「はだしのゲン」(18名)が1位でした。
◆教科に対する意識・実感について
子どもの頃に好きだった教科・学習内容 好きだった理由と学習内容は?
国語「漢字を覚えるのが好きだった(漢字)」、算数・数学「解き方を考えるのが楽しかった(図形)」、理科「現象の原理、原則がわかり面白い(化学)」、社会「ニュースがわかるようになる(公民)」、英語「いろいろな人とコミュニケーションがとれる(英会話)」、体育「ボールを蹴るのが楽しかった(サッカー)」、図工・美術「様々な画材で描くことが好き(絵画)」、音楽「みんなと一緒に歌うのが楽しかった(合唱)」、家庭科「おいしいものが食べられる(調理)」など
教科に対する意識・実感について質問しました。
全回答者(2,000名)に、子どもの頃に好きだった教科を聞いたところ、1位「算数・数学」(442名)、2位「体育」(375名)、3位「社会」(245名)、4位「国語」(208名)、5位「理科」(156名)となりました。
好きだった理由と学習内容をみると、国語では「漢字を覚えるのが好きだった(漢字)」や「やればやるだけ世界が広がる(現代文)」、「現代ではない世界を知れる(古典)」、算数・数学では「仕組みが面白いと思った(分数)」や「解き方を考えるのが楽しかった(図形)」、「解けたときに満足感がある(方程式)」、理科では「現象の原理、原則がわかり面白い(化学)」や「生き物の生態を調べるのが好き(生物)」、「実験が楽しかった(電気)」、社会では「ニュースがわかるようになる(公民)」や「日本が近代化する過程が面白い(明治時代)」、「武将が好き(戦国時代)」、英語では「きちんと整理して頭に入ると気持ちいい(文法)」や「いろいろな人とコミュニケーションがとれる(英会話)」、「オチを読み取るのが楽しかった(読解)」といった回答がありました。
また、体育では「ボールを蹴るのが楽しかった(サッカー)」や「ドリブルやシュート、試合が楽しい(バスケットボール)」、図工・美術では「様々な画材で描くことが好き(絵画)」や「思ったものを自由に作れる(粘土)」、音楽では「みんなと一緒に歌うのが楽しかった(合唱)」や「答えに正解がなく、自分らしく表現できる(鑑賞)」、家庭科では「おいしいものが食べられる(調理)」や「ミシンや手縫いが得意だった(裁縫)」といった回答がありました。
子どもの頃に嫌いだった教科・学習内容 嫌いだった理由と学習内容は?
国語「作者や登場人物の気持ちを理解できない(物語文)」、算数・数学「意味がわからなかった(微分・積分)」、理科「化学式が嫌いだった(化学)」、社会「外国の名前や地名など覚えられなかった(世界史)」、英語「何を言っているかわからない(リスニング)」、体育「水が怖く泳げなかった(水泳)」、図工・美術「絵を描くのが苦手だった(絵画)」、音楽「声を出すのが恥ずかしかった(歌唱)」など
他方、子どもの頃に嫌いだった教科を聞いたところ、“子どもの頃に好きだった教科”と同様に「算数・数学」(328名)が1位でした。図形などパズル的な要素の強い分野の勉強は楽しんでいた一方で、関数など抽象的な概念について学ぶところでは苦戦したり躓いていたりした人が多いのではないでしょうか。次いで、2位「体育」(319名)、3位「国語」(234名)、4位「図工・美術」(213名)、5位「社会」(199名)となりました。
嫌いだった理由と学習内容をみると、国語では「作者や登場人物の気持ちを理解できない(物語文)」や「訳がわからない(古文)」、「正解がわからない(作文)」、算数・数学では「意味がわからなかった(微分・積分)」や「抽象的になってきてわからなくなってきた(数列)」、「これが出てから算数・数学嫌いが始まった(割合)」、理科では「エネルギーや速さなど目に見えないものが理解しづらい(物理)」や「解剖が可哀想だった(生物)」、「化学式が嫌いだった(化学)」、社会では「外国の名前や地名など覚えられなかった(世界史)」や「年表を覚えることが苦手(日本史)」、「覚えることがたくさんあった(地理)」、英語では「何を言っているかわからない(リスニング)」や「単語や決まった言い回しを覚えることができない(英作文)」、「日本語と違って難しく感じる(文法)」といった回答がありました。
また、体育では「頭から落下してトラウマになった(跳び箱)」や「水が怖く泳げなかった(水泳)」、図工・美術では「絵を描くのが苦手だった(絵画)」や「絵の具を使いこなせなかった(水彩画)」、音楽では「指がうまく動かなかった(リコーダー)」や「声を出すのが恥ずかしかった(歌唱)」といった回答がありました。
“理解できない”や“わからない”、“苦手”など、教える立場にある教員も人の子と感じるようなコメントが寄せられました。
子どもの頃はわからなかったが大人になって実は役立つということがわかった教科
役立つシーン・役立つことがわかった場面は? 国語「大人になり書けないと恥ずかしいと気づいた(漢字)」、算数・数学「買い物のとき、割引などの計算に役立つ(百分率)」、理科「洗濯や掃除のときに役立つ(化学)」、社会「現在の世界情勢を知るのに役に立つ(世界史)」、英語「実務で必要(リスニング)」、体育「体力づくりや健康の維持のために必要(水泳)」、道徳「生活すべてで人として正しく行動できる(道徳)」、家庭科「一人暮らしで役立つ(洗濯)」など
次に、子どもの頃はわからなかったが大人になって実は役立つということがわかった教科を聞いたところ、1位は「算数・数学」(366名)で、“子どもの頃に好きだった教科”“子どもの頃に嫌いだった教科”とあわせ三冠となりました。好き嫌いがあったとしても、いざ大人になってみると、算数・数学で学んだことが実生活で役立つことを実感するようになった人が多いのではないでしょうか。次いで、2位「社会」(335名)、3位「国語」(182名)、4位「家庭科」(173名)、5位「理科」(152名)となりました。
役立つシーン・役立つことがわかった場面と学習内容をみると、国語では「大人になり書けないと恥ずかしいと気づいた(漢字)」や「あらゆる場面で文章力は必要(作文)」、「文章を書くときなど、正しい日本語が使える(文法)」、算数・数学では「品物を買うとき、どちらが得か調べる(単位量あたりの大きさ)」や「買い物のとき、割引などの計算に役立つ(百分率)」、「料理や手芸で非常に役立つ(割合)」、理科では「天気図や台風など、生活と直接関わりのあることが多い(天気)」や「洗濯や掃除のときに役立つ(化学)」、「モーターを使った製品が理解できる(電磁石)」、社会では「現在の世界情勢を知るのに役に立つ(世界史)」や「政治についてニュースを見て理解できる(公民)」、「社会情勢や、選挙の仕組みなどが理解しやすい(現代社会)」、英語では「海外に行ったとき、英語が使えると便利だった(英会話)」や「旅行や仕事など様々な場面でコミュニケーションがとれる(スピーキング)」、「実務で必要(リスニング)」といった回答がありました。
また、体育では「体力づくりや健康の維持のために必要(水泳)」、道徳では「生活すべてで人として正しく行動できる(道徳)」、家庭科では「一人暮らしで役立つ(洗濯)」といった回答がありました。
これからもっと勉強したいと思う教科 もっと勉強したいと思う理由と学習内容は?
国語「相手に伝わる文章の書き方をマスターしたい(作文)」、算数・数学「現代の社会で必要(統計)」、理科「社会的に関心が高まっている(自然環境)」、社会「世界情勢の理解に繋がる(世界史)」、英語・外国語「国際社会に対応するため(リーディング)」、体育「体育好きの子どもたちを育てられる(ボール運動)」、情報「これからどんどん必要になる(プログラミング)」、音楽「自己表現にもつながると思う(歌)」、家庭科「お金の流れについてもっと詳しくなりたい(家庭基礎)」など
では、これから学びを深めるとしたら、どの教科の勉強に取り組みたいと考える人が多いのでしょうか。
これからもっと勉強したいと思う教科を聞いたところ、「英語・外国語」(605名)がダントツで多く挙げられました。英語をはじめとした外国語を学ぶことの重要性を感じている人が多いのではないでしょうか。次いで、2位「社会」(325名)、3位「国語」(144名)、4位「算数・数学」(136名)、5位「理科」(122名)となりました。
もっと勉強したいと思う理由と学習内容をみると、国語では「読み取る力がすべての教科につながる(説明文)」や「物語文の楽しさを子どもたちと共有したい(物語文)」、「相手に伝わる文章の書き方をマスターしたい(作文)」、算数・数学では「投資に役立ちそう(確率)」や「算数が苦手な子どもを減らしたい(数と計算)」、「現代の社会で必要(統計)」、理科では「身近な現象と関係がある(物理)」や「ロマンがある(宇宙)」、「社会的に関心が高まっている(自然環境)」、社会では「世の中のことが理解できる(政治)」や「最近の新しい見解など、面白く感じられる(日本史)」、「世界情勢の理解に繋がる(世界史)」、英語・外国語では「外国に行ったときに役立つ(スピーキング)」や「聴いてすぐ理解したい(リスニング)」、「国際社会に対応するため(リーディング)」といった回答がありました。
また、体育では「体育好きの子どもたちを育てられる(ボール運動)」、情報では「これからどんどん必要になる(プログラミング)」、音楽では「自己表現にもつながると思う(歌)」、家庭科では「お金の流れについてもっと詳しくなりたい(家庭基礎)」といった回答がありました。
※調査結果全文は、添付のPDFファイルよりご覧いただけます。
《調査概要》
調査タイトル:教員の意識に関する調査2023
調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする20歳~69歳の教員(小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)
調査期間:2023年5月30日~6月5日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:2,000名(有効回答から、男女が均等になるように抽出)
調査協力会社:ネットエイジア株式会社
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