【シーメンス】製品カーボンフットプリントデータ交換の新ソリューション開発、新ネットワーク立ち上げ

SiGreen、サプライチェーン全体における製品カーボンフットプリントのトラッキングを実現

シーメンス株式会社

分散型でオープンなEstainiumネットワーク、排出量データを真のエコロジカルフットプリントに統合
データ利用により、資源の適正配備、環境に優しく持続可能な経済を促進


【URL】https://press.siemens.com/jp/ja/pressrelease/pr-20211122
製品のエコロジカルフットプリントの最大の割合をサプライチェーンが占めていることから、産業界の脱炭素化はすべてのステークホルダーが協力して取り組まなければならない課題です。オートメーション技術と産業ソフトウェアのリーディングカンパニーであるシーメンスは、実際の製品カーボンフットプリント(PCF)に関する情報を効率的に照会、算出、送信するソリューションを初めて発表しました。SiGreenにより、製品の実際のカーボンフットプリントを測定するために、サプライチェーンにおいて排出量データを交換し、企業自身の価値創造活動からの排出量データと連結することができるようになります。シーメンスはこの実現に向け、信頼できる製PCFデータをメーカー、サプライヤー、顧客、パートナーが交換できるよう、業界横断型のオープンなEstainiumネットワークを立ち上げました。SiGreenのサポートにより、企業は製品カーボンフットプリントをトラッキングし、定量化可能な効果が得られる目標削減策を講じることができます。CO2管理を行うことで、カーボンニュートラルな生産を促進し、サステイナビリティを重要な競争力に変えることができます。

シーメンスAG 取締役デジタルインダストリーズCEOであるセドリック・ナイケは次のように述べています。「当社のお客様はみな、製品カーボンフットプリントを削減したいと強く望んでおられます。そのためにはまず、自社のサプライチェーンのCO2排出量を正確に把握し、どのような調整をすれば最もCO2が削減できるのかを知る必要があります。それを可能にするのがSiGreenとEstainiumです。データの機密性を守りながら、サプライチェーンにとって必要な透明性を確保できます。この技術によって、私たちの目標であるカーボンニュートラルな産業界に大きく近づくことができるのです。」

データの正確性は、バリューチェーンにおける排出目標を効果的に達成するための、重要な前提条件です。シーメンスのSiGreenは、実際に排出ガスが発生している場所、つまりサプライチェーンの各段階で収集される実データを効率的に取得するアプリケーションの開発に成功しました。カーボンフットプリントの算出に、SiGreenは業界の平均値ではなく、実データを使用しています。このように、製品カーボンフットプリントを測定、管理し目標とする改善策を適用することで、積極的に削減することができるようになります。

製品関連のCO2排出量の多くは、サプライチェーンが占めています。この製品カーボンフットプリントを測定し、削減するには、しばしば複雑な、業界の枠を超えたサプライチェーン間の協力が不可欠です。これを念頭に置き、シーメンスは、メーカー、サプライヤー、顧客、パートナー間で製品カーボンフットプリントを交換するEstainiumネットワークを立ち上げました。

分散型台帳によって、高いレベルでのデータ保護が可能になります。革新的な分散型台帳技術(DLT)は、検証可能な証明書の作成と交換をサポートし、共有情報の信頼性を確保します。提供されたデータは、サプライチェーン全体のカーボンフットプリントを信頼できる形で集計できるように検証されますが、企業は、自社のサプライチェーンの詳細など、戦略的なデータを開示する必要はありません。サプライヤーからの報告値を検証するため、顧客はIDUnionブロックチェーンを介して、対応する証明書に対し、いわゆる「検証可能な証明」を行うことができます。また、集中管理されていないため、各当事者はデータの主権を完全に維持することができます。サプライチェーンのパートナーとのコミュニケーションを簡略化し、企業自身の排出量の計算を最適化することで、市場で入手可能な他のアプローチと比較して、CO2フットプリントの決定に必要な労力を大幅に削減することができます。

背景情報:低炭素経済への移行は、世界的な潮流です。現在、ほとんどの企業がエネルギー関連の排出量を測定し、また、排出量削減策を進めている企業が増えています。バリューチェーンの脱炭素化は、一企業だけでは乗り越えられない課題です。実際、製品カーボンフットプリントの大部分を占めているのは、自社の製造工程ではなく、上流のサプライチェーンです。サプライヤーは、いわゆるスコープ3の排出を行っており、この排出量を定量化することが極めて重要です。サプライチェーンにおける企業のパートナーの排出量について、正確で信頼できる情報を収集するには、今日ではかなりの労力が必要です。第三者のデータベースの値や計算に基づいた代替案は、コストがかかるだけでなく、戦略的に関連する情報を開示し、第三者がその情報を保管する必要があります。しかし、これらのソリューションはいずれも、大規模な製品カーボンフットプリントに対する顧客の要求を満たすには適していません。この問題に対処するため、シーメンスは、信頼できる製品の排出量の値を交換するエコシステムベースのアプローチを開発しました。主要NGO(WRI、GHGプロトコル、GIZ)が推奨する分散型台帳を基盤としています。既存のソリューションとは対照的に、データは企業や機構が集中管理することは無く、顧客とサプライヤー間の範囲内で直接交換します。信頼できる第三者によって発行された検証可能な証明書は、提供されたデータを検証するために分散型台帳を介して交換され、サプライチェーン全体の製品カーボンフットプリントを信頼できる形で集計します。また、パートナーにとって必要なサプライチェーンの機密性を損うこともありません。

【参考資料】
 本資料はシーメンス AG(ドイツ・ミュンヘン)が2021年11月22日(現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に抄訳したものです。本資料の正式言語はドイツ語・英語であり、その内容および解釈については両言語が優先します。原文プレスリリースおよび関連資料は以下の URL よりご覧いただけます(英文)。
https://press.siemens.com/global/en/pressrelease/siemens-has-developed-ecosystem-based-approach-exchange-emission-data

シーメンスAGについて
シーメンスAG(本社:ベルリンおよびミュンヘン)は、170年にわたり、卓越したエンジニアリング、イノベーション、品質と信頼性、そして国際性を象徴するグローバルなテクノロジー企業でありつづけています。ビルや分散型エネルギーシステム向けのインテリジェントなインフラストラクチャー、プロセス産業や製造業向けの自動化、デジタル化の分野を中心に、世界中で事業を展開しています。シーメンスはデジタルと現実世界を結びつけることで、お客様と社会に貢献します。鉄道、道路交通のスマートなモビィティー・ソリューションの主要サプライヤーであるモビリティを通じ、シーメンスは旅客および貨物サービスの世界市場の形成をサポートします。さらに上場会社であるSiemens Healthineersの過半数の株式を保有することで、医療技術やデジタル・ヘルスケア・サービスの世界の大手サプライヤーでもあります。また、送電および発電の世界のリーダー企業であり2020年9月28日に株式上場したシーメンスエナジーの過半数未満の株式を保有しています。2021年9月30日に終了した2021年度において、シーメンスグループの売上高は623億ユーロ、純利益は67億ユーロでした。2021年9月30日時点の全世界の社員数は30万3000人です。詳しい情報は、http://www.siemens.comにてご覧いただけます。

日本におけるシーメンスグループ
シーメンスは、1887年に東京・築地に初めてのオフィスを開設して以来、130年以上にわたり日本のお客様から信頼を寄せられるパートナーとして尽力してまいりました。海外のシーメンス同様、都市化、人口動態、気候変動、グローバル化、そしてデジタル化といったメガトレンドに対して最適なソリューションをご提案しています。シーメンスは先進的な製品やサービス、ソリューションにより、お客様に競争優位性をご提供しつづけるとともに、昨今の環境問題に対応してまいります。2021年9月末に終了した2021年度において、日本のシーメンスの売上高は約1625億円、社員数はおよそ2,500人です。詳しい情報はhttp://www.siemens.com/jpにてご覧いただけます。


 

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会社概要

シーメンス株式会社

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URL
https://new.siemens.com/jp/ja.html
業種
製造業
本社所在地
東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティ大崎ウエストタワー6F
電話番号
-
代表者名
堀田 邦彦
上場
未上場
資本金
-
設立
2001年12月