AIがメガプロジェクト競争を牽引、日本のデータセンター市場は世界最高水準の建設コストを維持

TURNER & TOWNSEND GROUP LIMITED

• データセンター建設コスト指数(DCCI)が示す、AIによるプロジェクト大規模化と資材費・労務費の上昇

• アジアで最もコストが高いのは東京、大阪、シンガポール、香港。世界で最もコストが低いのは上海、ムンバイ、ホーチミン市

• 400名超の専門家の81%が熟練労働者の不足を指摘

グローバル・プログラム・マネジメント企業であるであるターナー&タウンゼント(Turner & Townsend、本社:英国ウェスト・ヨークシャー州、代表取締役社長:ヴィンセント・クランシー)の最新調査によると、2026年も世界のデータセンター建設コストは上昇を続けました。AIの計算能力に対する需要と大規模データセンタープロジェクトが急増し、電力を確保した用地や、プロジェクトを遂行する熟練労働者の供給が追いつかなかったことが背景にあります。

 

ターナー&タウンゼントの「データセンター建設コスト指数 (DCCI)」レポートは今回で第10版を迎え、データセンター建設コストに関する世界有数のベンチマークとして高く評価されています。62市場における500件超の進行中または最近完工したプロジェクトのデータに加え、世界のデータセンター業界に携わる400名超の専門家への調査結果も活用し、多角的な分析・検証を行っています。

 

東京 (1ワットあたりの建設コスト18.28米ドル)は4年連続でコストランキングの首位となりました。大阪(17.15米ドル)は2位となり、日本がアジア地域および世界のデジタル大国であることを裏付けています。シンガポール (15.39米ドル)も上位5位に入り、香港 (12.97米ドル)は14位、ジャカルタ (11.96米ドル)は26位でした。日本の急速な順位上昇と、国内のAI企業をはじめとするテクノロジー企業からのデータセンター需要の強さは、ここ数年の指数の上昇に表れています。

 

世界全体では、2026年にコスト圧力はやや落ち着いたものの、構造的に高い建設コストとリスクがますます契約内容に織り込まれるようになっています。また、深刻化する人材不足が労務費を押し上げています。データセンター建設コストの上昇は、特にAI向け施設を中心とする建設規模の拡大によるところが大きくなっています。逼迫するキャパシティを克服し工期を短縮するため、こうした施設には代替の事業遂行手法、技術専門家、リスクバランスに配慮した新たなモデルが求められています。回答者の52%が、2027年のプロジェクトの過半 (50%超)がAIワークロードを支えるデータセンターになると見込んでいます。

 

調査回答者の52%が、2026年に6%を超えるコスト上昇を経験し、約20%が15%を超えるコスト上昇があったと回答しています。2027年については、回答者の28%がコスト上昇率は1~5%にとどまると予想しており、コスト圧力の緩和が続くことを示唆しています。また、57%が15%未満になると予想しています。

 

更に調査回答者の81%が、地元の熟練労働者が「やや」または「非常に」逼迫していると回答しています。現時点で請負業者のキャパシティが対応可能な範囲にあると考えているのは、わずか52%です。

 

また、調査回答者の56%が、電力がプロジェクト成功の主要な障害であると指摘しています。電力系統の接続に通常1~2年かかるとの回答が半数超 (52%)を占め、2年超との回答も3分の1近く(32%)に上がっています。

 

世界の主要データセンター立地でコストが上昇

アジア以外で指数上のコスト(1ワットあたりの建設コスト・ドル)が最も高かったのは、チューリッヒ (15.93米ドル)、シリコンバレー (15.01米ドル)、コペンハーゲン (14.41米ドル)です。指数の首位は日本であるものの、上位の約半数を欧州17市場と北米13市場が占めており、これらの地域が引き続き業界で優位にあることがうかがえます。世界のデータセンターのおよそ半数は北米に、4分の1は欧州にあります。

 

一方、指数上のコストが最も低かったのは、上海 (5.79米ドル)、ムンバイ (6.83米ドル)、ホーチミン市 (8.32米ドル)、ボゴタ (9.13米ドル)、UAE (9.20米ドル)でした。これらの新興データセンター市場では、より安価な労働力をより容易に確保できます。

 

ターナー&タウンゼント アジア不動産部門 マネージングディレクター兼責任者 Sumit Mukherjee (スミット・ムカジー)は、次のように述べています。

「グローバルなデータセンター市場において、アジアはもはや追随者ではなく、ペースを決める存在です。当社の指数では東京と大阪が首位に立ち、シンガポールが上位5位に入っています。さらに香港やジャカルタからムンバイ、ホーチミン市、上海に至るまで、各市場で持続的な投資が行われています。AI、クラウド、そしてデータを域内に保持する必要性が重なり合うなか、同地域にいかに多くの資本と信頼が流れ込んでいるかを物語っています。

 

それぞれの市場が、この全体像に異なる強みをもたらしています。運用経験が豊富で、確立されたハイパースケール需要を有する市場もあれば、用地、労働力、地場のサプライチェーンの確保しやすさを強みとして急成長している市場もあります。これらが相まって、事業者や投資家は、どこで、どのように建設するかを真に選択できるようになっています。

 

プロジェクトの所在地を問わず共通しているのは、電力、用地、熟練人材への需要が高いことです。アジアで優れた成果を上げているチームは、早期に計画を立て、基本要件を事前に確保し、ごく初期の段階から厳格なコスト管理とリスク管理を取り入れています。」

 

ターナー&タウンゼントデータセンター建設コスト指数 責任者 Paul Barry (ポール・バリー) は、次のように述べています。

「建設コスト指数を初めて発表してからの10年間で、データセンター業界は一変しました。データセンターへの資本支出は現在、年間8,000億米ドルに達し、2050年までに1.8兆米ドルに達する見通しです¹。AIによる計算能力への指数関数的な需要に加え、クラウドの普及、データやソブリン・キャパシティの重要性の高まりが、かつてない規模でデータセンターへの投資と開発を牽引し、建設の状況を一変させています。

 

一方で、資材費や労務費の上昇は世界各地で引き続き課題となっており、電力、専門設備、人材の確保がボトルネックとなり続けています。データセンターに対する監視の目も厳しくなっており、政治的・地域社会の同意がプロジェクト遂行に不可欠です。ギガワット級の電力に対するAI主導の需要や、ラック密度の増大に対応する液冷の導入が、データセンターの大規模化を後押ししています。しかし、熟練労働者の不足に加え、大規模で複雑なプロジェクトの遂行に伴うリスクの増大が、コストの上乗せ要因となっています。」

 

¹ 出典: PWC「グローバルAIインフラ・レポート」

 

グローバル・データセンター建設コスト指数

今年の指数には62市場が紹介されており、標準的な60MWの設計を前提として、1ワットあたりの参考コストと指数スコアを示しています。アジア太平洋の市場については、現地通貨建てのコストと、米ドル換算に用いた為替レートも併記しています。米ドル建ての数値はこの前提を踏まえてご覧ください。

問い合わせ先:

FTI Consulting

turner&townsend@fticonsulting.com

 

ターナー&タウンゼント(Turner & Townsend)について
ターナー&タウンゼントは、世界64か国で23,000人以上の社員を抱えるグローバル プログラム・マネジメント企業です。

不動産、インフラ、エネルギー、天然資源分野においてお客様と協働し、世界各地の市場において、大規模プログラム、プロジェクト、コストおよびコマーシャルマネジメント、プロジェクトコントロールおよびパフォーマンス、ネットゼロ、デジタルソリューションを専門としています。

ターナー&タウンゼントは、世界最大の商業用不動産サービスおよび投資会社であり、重要インフラサービスの主要プロバイダーでもあるCBRE Group, Inc.が過半数を保有しており、他パートナーが重要な少数持分を保持しています。

 

詳しくは、当社のウェブサイトをご覧ください: https://asia.turnerandtownsend.com/jp/

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業種
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本社所在地
東京都港区芝5-29-11 G-BASE田町12階
電話番号
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代表者名
Mitsuko Hirakawa
上場
未上場
資本金
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設立
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