税理士サイト1000件調査、AI検索に対応できているのは5.8%

住所を載せている事務所は94.9%。ところが、AIが読める形で示しているのは3.5%。問題は情報の不足ではなく「形」でした

プリズムゲート株式会社

Webサイトの企画・制作・LLMO対策を手がけるプリズムゲート株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:芝田弘美)は、全国47都道府県の税理士事務所・税理士法人の公式サイト1000件を対象に、生成AIの検索・回答に対応できているかを調査しました。

結果、対応できていると判定できたのは58件、全体の5.8%

ただし、この調査でわかったのは「税理士のサイトは情報が足りない」という話ではありません。実績も専門性も、多くの事務所がすでに書いています。問題は、それがAIに読める形になっていないこと。住所を載せている事務所は94.9%ある一方、AIに「これは所在地です」と伝わる形にしていたのは3.5%でした。

※調査日:2026年7月29日/調査主体:プリズムゲート株式会社


■ 調査要約

  • AI検索対応(LLMO対策)が「出来ている」税理士サイトは 5.8%、「不十分である」が 92.6%

  • AIクローラーを拒否していたサイトは1000件中 1件

  • 会社概要に住所を掲載 94.9% → うち構造化データで示していたのは 3.5%

  • 実績を具体的な数字で書いている事務所は 3.1%。それを構造化データにしていた事務所は 0件

AI検索対応(LLMO対策)の判定結果


■ そもそも「AIに読ませる」とは、何をすることか 

会社概要のページに「神奈川県横浜市中区弁天通6-85」と書いてあるとします。人間が見れば、事務所の住所だと一目でわかる。

ところがAIにとって、これは「ページのどこかにある文字の並び」でしかありません。事務所の所在地なのか、支店なのか、提携先なのか、近くの駐車場の案内なのか。確実には判別できないのです。

そこで使うのが「構造化データ」と呼ばれる仕組み。荷物に「割れ物注意」のシールを貼るのに似ています。中身は同じでも、貼ってあるかどうかで扱われ方が変わる。ページの文字列に「これは所在地です」という情報を、AIに見える形で添える作業です。

同じ住所でも、構造化データがあるかどうかでAIの理解は変わる

「情報を載せる」ことと「AIに読ませる」ことは、別の作業。この認識が、まだ業界全体に共有されていない。それが今回の調査から見えてきたことです。

■ 調査結果1:9割超が、同じ地点に留まっている

評価

件数

割合

出来ている

58件

5.8%

不十分である

926件

92.6%

全くされていない

16件

1.6%

上位と下位に分かれる二極化ではなく、9割超が同じ地点に集まりました。

「全くされていない」は1.6%だけ。ほとんどの事務所は、何もしていないわけではありません。説明文を設定し、住所を載せ、代表者の紹介ページを持っている。それでも「出来ている」には届かない、という状態に横並びで留まっています。

裏を返せば、まだ誰も抜け出していない領域だということです。

■ 調査結果2:情報はあるのに、AIに読ませられていない 

Webサイトの入口には、「どのロボットが入っていいか」を書いた指示書(robots.txt)を置けます。ここでAIを拒否していれば、当然、中身は読まれません。

しかし、そうしていたサイトは1000件中1件(0.1%)。 扉は、ほぼすべての事務所で開いています。それでもAIに引用されないとしたら、原因は中にある情報の側にあると考えられます。

掲載率は高いのに、構造化データ設置率は一桁台

住所を載せている事務所は94.9%(949件)、そのうち構造化データで示していたのは3.5%(33件)。代表者プロフィールは49.0%(490件)が掲載し、構造化データは8.6%(42件)。FAQは30.5%に対して3.3%、沿革は11.1%に対して14.4%。

住所と代表者プロフィールの2項目だけで、「書いてあるのにAIには読みにくい」状態が延べ1,364件。書き直す必要すらなく、示し方を変えるだけの領域が、これだけ残っています。

SEOの基本項目からLLMO対策の項目へ、階段状に実装率が落ちる
  • メタ情報(ページの説明文)……96.3%[SEO対策の基本項目]

  • 見出し構造……34.8%[SEO対策・LLMO対策の共通項目]

  • 構造化データ……16.5%[LLMO対策の中核]

  • llms.txt……4.3%[LLMO対策・AI専用の案内ファイル]

  • FAQPage(FAQの構造化データ)……1.0%[LLMO対策]

従来の検索エンジン対策(SEO対策)で基本とされる説明文は、ほぼ全ての事務所が押さえています。ところが、AI対応(LLMO対策)の色が濃くなるほど実装率が落ちていく。何もしていないのではなく、従来のSEO対策のところで止まっている。 その状態が、数字にそのまま表れました。

■ 調査結果3:実績を数字で示している事務所は3.1%、構造化データにしていた事務所は0件

「関与先○○社」「相続税申告○○件」といった具体的な数字による実績の記載は、31件・3.1%。さらに、その実績を構造化データで示していた事務所は0件でした。

AIが「この地域で相続に強い税理士は?」と尋ねられたとき、根拠になるのは具体性のある情報です。取扱件数、対応年数、専門分野の内訳。ところが業界全体で、その材料がほぼ提示されていません。

「豊富な実績」は、人にもAIにも伝わらない

強調しておきたいのは、これはAI対策である前に、Webサイトの基本だということ。

税理士は、依頼する前に品質が見えにくいサービスです。料理なら食べればわかる。しかし税務の仕事は、頼んでみるまで良し悪しがわからない。依頼者は、そもそも比較する物差しを持っていません。

だからこそ数字が効きます。「相続税申告 年間○○件」——一生に一度の相続を任せる相手を探している人にとって、これ以上に安心できる情報はありません。

一方、多くのサイトに並ぶのはこうした表現です。

豊富な経験と実績で、お客様に寄り添います

経験が何年か、実績が何件かがわからない。人間の依頼者も読み飛ばし、AIも判断できない。 書いてあるのに、誰にも届いていない言葉です。

「豊富な実績」を「相続税申告 累計320件」に書き換える。それだけで、人間にもAIにも、はじめて意味のある情報になります。

■ 自分の事務所サイトが92.6%側かどうか、3分で確認できます

今回の調査で使った判定項目のうち、専門知識なしで確認できるものを挙げます。所要時間は合計3分ほど。

① 「豊富」「多数」で検索してみる(LLMO対策・SEO対策の共通項目)

 自社サイトを開き、ブラウザの検索機能(Ctrl+F/⌘+F)で「豊富」「多数」「数多く」を探す。ヒットしたら、そこが数字に書き換えられる箇所。この時点で対応できていない事務所が96.9%です。

② Googleの「リッチリザルトテスト」に自社URLを入れる(LLMO対策)

 「リッチリザルトテスト」で検索し、自社URLを入力。「検出されたアイテムはありません」と出たら、構造化データは未設置。住所を載せながらここが空欄の事務所が916件ありました。

③ 自社URLの末尾に「/llms.txt」を付けてアクセスする(LLMO対策)

 https://自社ドメイン/llms.txt と入力してエラーになれば未設置。設置済みは4.3%です。

④ FAQの見出しを読み返す(LLMO対策)

 「顧問料」で終わっていれば要改善。AIに聞かれるのは「顧問料はいくらですか?」という文の形。見出しを質問文に直すだけなら、制作会社に頼まず今日できます。

⑤ ページの説明文(メタディスクリプション)は、あっても差がつかない(SEO対策) 

これは96.3%が設定済み。従来のSEO対策として必須ではあるものの、ここが出来ているだけでは他の事務所と横並びのままです。

■ 優先度の高い5つの打ち手

もし上記の①〜④で1つでも当てはまったなら、次は順番の問題です。5項目を一度に片づける必要はありません。

分け方はシンプルで、「今日、自分で直せるもの」と「制作会社に頼むもの」の2種類。前者から先に着手すれば、依頼を待つ間も止まりません。後者も、伝える内容は決まっているので「事務所情報を構造化データにしてほしい」の一言で通じます。

効果の大きさと着手しやすさで並べると、次の順になります。

優先度の高い5つの打ち手と、現状の実施率

① 実績を数字で書く(実施率3.1%/自社で今日から) 

「豊富な実績」を「相続税申告 累計320件」に。AIにも依頼者にも効く唯一の項目で、**書いた時点で上位3%**に入ります。

② 事務所情報を構造化データにする(実施率3.5%/制作会社へ)

 すでに載っている事務所名・住所・電話番号・営業時間・対応エリアを記述し直すだけ。見た目は変わりません。

③ FAQを質問文にして構造化データにする(実施率3.3%/前半は自社で) 

「顧問料」を「顧問料はいくらですか?」に。見出しの書き換えは自社でできます。

④ 代表者プロフィールを構造化データにする(実施率8.6%/制作会社へ) 

氏名・資格・登録番号・経歴を代表者の情報として明示。専門性の根拠になります。

⑤ 見出しの順番を整える(実施率34.8%/制作会社へ) 

一番大きな見出しは1ページに1つ、その下は内容の階層どおりに。本の目次と同じ考え方です。

まとめ:情報を「載せる」から、AIに「読ませる」へ

多くの事務所に足りないのは情報ではありません。住所も、代表者の経歴も、専門分野も、すでに書かれています。足りないのは、それをAIに向けて差し出す形です。

そしてそれは、AIのためだけの作業でもありません。実績の数字は依頼者の背中を押し、整った見出しは読み手の理解を助ける。AIに読ませる工夫は、そのまま人に伝わるサイトをつくる工夫でもあります。

現在、それができているのは20件に1件。今から着手すれば、残る94%との差になります。

■ 監修者コメント(プリズムゲート株式会社 代表取締役 芝田弘美) 

「1000件を見て一番驚いたのは、AIを締め出していたサイトが1件しかなかったことです。扉は開いている。なのに引用されない。理由は中身の示し方でした。

税理士の先生方は、すでに十分な情報をサイトに書いています。ただ『豊富な実績』という一言に、20年分の仕事が押し込められている。これは人間の依頼者にとっても損です。数字に書き換えるだけで、AIにも依頼者にも届く情報に変わります。

今日、自社サイトを開いて『豊富』という言葉を検索してみてください。そこが、最初の一歩です」

■ 調査概要

調査対象

全国47都道府県の税理士事務所・税理士法人の公式サイト

調査件数

1000件(人口比を基準に配分し、各県10件以上を確保)

収集方法

TKC全国会の会員名簿 844件/検索エンジン経由 155件/その他 1件

調査日

2026年7月29日

評価方法

独自の7項目(AIクローラー非ブロック/メタ情報/見出し構造/FAQの自然文表現/構造化データ/llms.txt/一次情報)を各1点・7点満点で採点し、3段階で判定

調査主体

プリズムゲート株式会社(監修:代表取締役 芝田弘美)

本調査に関する注記

  • LLMO対策に業界標準はありません。 生成AIに引用されるための施策は、LLMO、GEO、AIO、AEOと呼び名が併存し、名称すら統一されていません。第三者が定めた共通の評価基準も存在しないため、本調査の「AI検索対応」はプリズムゲートの独自基準による評価です。基準は、Web業界30年・約100社のサイト運営支援と、生成AIの引用元検証の実務にもとづいて策定しました。

  • 本調査は対策状況の評価であり、実際にAIが回答で引用した割合を測定したものではありません。対策度が高ければ引用される、という因果関係を証明したものではない点にご留意ください。

  • 名簿からの抽出は「検索で見つかるかどうか」に依存しないため、検索エンジン経由のサンプルよりWeb対応が進んでいないサイトを多く含みます。実際、検索エンジン経由の155件では「出来ている」が14.8%、名簿由来の844件では4.0%でした。

  • 判定は2026年7月29日時点のものです。技術動向も評価基準も変化の早い領域であり、数値は時間とともに変わります。

■ 会社概要

会社名:プリズムゲート株式会社

代表者:代表取締役 芝田弘美

所在地:神奈川県横浜市中区弁天通6-85 宇徳ビルディング7階

設立:2000年7月

事業内容:コーポレートサイトの制作・運営、Webコンサルティング、LLMO/SEO対策支援

URL:https://prismgate.jp/

コーポレートサイトから集客・採用の成果を出すことを専門とするWeb会社。現在約100社のサイト運営を支援し、その運用実績にもとづくLLMO対策を提供しています。

監修者 芝田弘美(しばた・ひろみ) 

プリズムゲート株式会社 代表取締役/LLMO・Webコンサルタント。1996年よりWebデザイナーとして活動を開始し、2000年に同社設立。中央省庁から中小企業まで累計1,000社以上のサイト制作・運営に携わる。現在も約100社のサイト運営を支援し、生成AIがどのサイトを引用するかを日々検証している。

著書:『今すぐできるLLMO・AIO[AI最適化]実践テクニック100』(秀和システム新社/2026年6月)、『士業のためのホームページのつくりかた』(中央経済社)、『儲かる会社はホームページが9割!』『ホームページ集客大全100』『はじめてのWebライティング大全100』(自由国民社)

LLMO対策 コンサルティング:当社では、企業のコーポレートサイトを対象としたLLMO対策コンサルティングを行っています。Webコンサルティング、サイトリニューアル、運営代行を組み合わせ、構造化データの実装から一次情報の設計までを支援。他社制作のサイトにも対応しています。
https://prismgate.jp/llmo/

■ 本件に関するお問い合わせ

プリズムゲート株式会社

TEL:045-263-8071/ Email:info@prismgate.jp

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会社概要

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URL
https://prismgate.jp
業種
情報通信
本社所在地
神奈川県横浜市中区弁天通6-85 宇徳ビルディング7階
電話番号
045-263-8071
代表者名
芝田 弘美
上場
未上場
資本金
300万円
設立
2000年07月