【11/27(金)〜29(日)開催】北アルプスを望む教室で、新しい「今日」に出会う。今年閉校した大町の小学校が、世界23ヵ国から選ばれた3組の「スタジオ」として開かれる3日間。

秋深まる長野県大町市で、アーティストと地域の多様な「今日」が交差します。展覧会ではなく、創作のプロセスや郷土の営みをともに味わうオープンスタジオ(入場無料)

北アルプス国際芸術祭実行委員会

長野県大町市の北アルプス国際芸術祭実行委員会は、2026年11月2日(月)から12月1日(火)までの30日間、国内外から3組の滞在クリエイターを迎え、「信濃大町アーティスト・イン・レジデンス(信濃大町AIR)2026」を開催します。今年のテーマは「今日は複数(TODAYS)」です。

滞在の終盤、11月27日(金)から29日(日)には、旧大町東小学校の教室を使って、滞在の様子をひらくオープンスタジオを開催します。入場無料、出入り自由です。ぜひ参加してください。

プロジェクトについて

信濃大町AIRは、アーティストが普段と異なる土地に滞在し、暮らしながら制作やリサーチを行う取り組みです。大町市では、滞在施設「あさひAIR」を小さな文化拠点として、2015年からこれまでに26人を受け入れてきました。

今年は、7月23日から8月21日までの公募に、23か国から119組の応募がありました。2度の選考を経て、3組の滞在クリエイターが決まりました。この土地の自然や歴史、人々の暮らしに触れながら、2026年11月2日から12月1日までの1か月間、今年閉校した旧大町東小学校の教室を制作スタジオにして、創作活動やリサーチに取り組みます。

決まった発表のために制作する期間というより、一人ひとりが自分の創作の営みを見つめ直す時間としています。11月27日からのオープンスタジオでは、滞在者も、地域の人も、「今日は複数」をひらきます。

ディレクターコメント

今日という日は、私たちが生きている時間の一番さきっぽにあります。過去でも未来でもなく、この瞬間から始まることは無限にあって、どのパラレルワールドも今日につながっています。 同じ場所、同じ時間にいても、人それぞれに違う今日がある。朝、歯磨きをしながら庭に出て、木漏れ日の奥の太陽を眺めていると、私の中にあるいろんな今日を感じます。そんなことを、1か月という時間のなかで見つめながら、分かち合ってみたい。それが今年のテーマ「今日は複数」です。

今年のプロジェクトは、発表するための制作というより、滞在するクリエイターにとって、一生を通して続く創作という営みそのものを、一緒に見つめる機会にしたいと考えました。成果を求める展覧会ではなく、滞在を地域の人とともに振り返り、新しい問いが生まれる場としてのオープンスタジオです。制作する人と運営する人、外から来た人と暮らす人のあいだに境界をつくらず、いろんな今日が行き交うようにしたいと思っています。

教室をのぞくだけでも、立ち話だけでも。同じ会場では、地域のお母さんたちが温泉の湯で野沢菜を洗っています。あなたの今日と、誰かの今日と、あったかもしれないそれ以外の今日が、すこし重なる3日間になればうれしいです。

信濃大町AIRプログラムディレクター 佐藤壮生

テーマ「今日は複数」

アーティスト・イン・レジデンスという機会を通して、複数の「今日」が現れるような場を作りたいと考えます。

たとえば日記には、どの出来事を書き留めるかによって、今日という一日の印象が変わってしまうという側面があります。枝分かれした先のどの葉を選びとるかによって、同じ幹から始まったはずの一日の道のりはまっすぐに伸びたり、大きく曲がったりします。あるいはさかさまに引くあみだくじのように、どの結果を選ぶかによって、スタート地点すら変わってしまうこともあるかもしれません。

また同じ場所、同じ時間にいても、人それぞれに違う今日があります。誰かの今日に山の風景があれば、別の誰かには虫の羽音があったり、水辺での小さな問いがあったりします。同じ街に同じだけ滞在しても、枝先に茂る葉はそれぞれに違うはずです。

時間はわたしたちの解釈を待っているようなところがあり、それは後から振り返ったときに、初めてひとつのかたまりとして姿を現します。

滞在者にとっては普段と違う街に滞在することで、この土地に住む私たちにとっては外からひとがやってくることで、一ヶ月という閉じられた時間だからこそ現れる複数の「今日」を捕まえ、共有するプログラムを目指します。

今年の滞在クリエイター

がかのか族(日本)

夫婦共に画家である幸田千依と加茂昂とその息子による家族=ユニット。2024年に発足し、日本各地のプロジェクトや展覧会に参加。生活と制作を繋げ、家族という単位から新たな関係性や創作のきっかけを探っている。主な活動:「八頭町アートケアリング」(鳥取県八頭町)2024。「みること つくること つながること」展(東京都美術館)2025

Photo:Ryoko Tanaka
Photo:Yumeka Kubota

モリセ・ペパ(フランス)

フランス出身、東京在住。哲学(芸術・美学)で修士号を取得し、谷崎潤一郎の「陰翳」を手がかりに論文を執筆。ケアの倫理、異文化間の関係、「よそ者であること」の意味を研究している。大町滞在では和辻哲郎の「風土」の概念をもとに、見なれているように見える風景を、改めて再解釈していく過程を探求し、哲学と写真を横断するプロジェクトに取り組む。

アン・ブルーニ(フランス)

フランス出身、ベルギー・ブリュッセル在住のイラストレーター・美術家。著者マクラウド・ジクミューズとの共作による児童書は、多くのメディアや国際的なイラストレーション業界から高い評価を受けている。児童書での活動に加え、数多くの国際レジデンスに参加し、平面・立体の創作をもとにした出版物も手がけている。


招へいクリエイター

滞在期間:11月12日(木)〜20日(金)

Aki Iwaya

アーティビスト。動いて書く人。人類学的見地から近代を相対化し、文化芸術をテコにして現代社会の社会課題を宙づりにする。対話とコレクティブを題材に人の集まりを探究する。領域を横断した顔ぶれが楽しいVS?collectiveメンバー。『自分の「声」で書く技術 自己検閲をはずし、響く言葉を仲間と見つける』英治出版(企画・監訳)、『人が集まることのオルタナティブ もうひとつの現実の作り方(仮)』刊行予定。嫌いなものは二項対立。

オープンスタジオ概要

・日時:2026年11月27日(金)13:00〜19:00/28日(土)10:00〜19:00/29日(日)10:00〜18:00

・会場:旧大町東小学校 〒398-0003 長野県大町市社6700

・入場料:無料・出入り自由

・内容:滞在クリエイター3組の教室の公開、地域の企画(お菜洗い体験、凍り餅、アート・イン・スクールほか)

・問合せ:北アルプス国際芸術祭実行委員会事務局 TEL 0261-85-0133

主なスケジュール

・11月2日(月) 滞在開始

・11月7日(土)14:00〜16:00 ウェルカムパーティー(旧大町東小学校) 滞在クリエイターが、どんな想いで大町に来たのかを本人の言葉で語る会です。どなたでも参加できます。

・11月12日(木)〜20日(金) 招へいクリエイター Aki Iwaya 滞在

・11月27日(金)〜29日(日) オープンスタジオ(旧大町東小学校) 3組が教室をスタジオとして、創作の過程や出会ったものを公開します。あわせて、地域の企画も同時に開かれます(詳細下記)。

・12月1日(火) 滞在終了
※日程や内容は変更になる場合があります。最新情報は公式サイトをご覧ください。

オープンスタジオと同時に開かれる、地域の企画

オープンスタジオの会場には、滞在クリエイターのスタジオのほかに、「今日は複数」をそれぞれのかたちで受けとめた地域の企画が集まります。

「アート・イン・スクール」

今日は複数研究所|美麻小中学校

美麻小中学校の子どもたちが、「今日は複数」をテーマに制作するのは、一人ひとりが自分の感覚でつくるものと、学年をこえて少しずつ変わっていくひとつのもの。それぞれの見方や手の動きが重なって、さまざまな「今日」のかけらが生まれていきます。

今日のことば|大町中学校
かたちのない自分の心を、ことばという目に見える形にする。「今日は複数」というテーマをきっかけに、大町中学校の生徒たちが6週間かけて挑戦します。墨で書かれたひとりひとりの「今日のことば」を展示します。

「温泉を使ったお菜洗い体験」

11月27日(金)13:00 ~15:00、28日(土)・29日(日)10:00〜15:00

体験料:お菜洗いの体験のみ 無料

    翌日から食べられる即席漬け 1kg1200円、2kg2000円

    本格的に桶に漬け込む本漬け 10kg4500円、要予約。

NPO法人ぐるったネットワーク大町では、まちの人と共に、様々な資源を活かして大町のまちづくりに取り組んでいます。今回行う「お菜洗い」はその一つ。温泉を使った野沢菜の洗い場を作り、プロに教わりながら野沢菜を漬けるイベントです。かつてはどこの家庭でも漬けていた野沢菜の食文化を受け継ぐことを目的に2009年から始め、今年で17回目となります。今年はご自分で野沢菜漬けを作ってみませんか?ちょっとお菜洗いだけ体験してみたいという方も歓迎です。

予約・問合せ:ぐるったネットワーク大町 0261-85-0556

「モチっと復活!凍り餅のヒミツ」

11月28日(土)・29日(日)10:00〜15:00 参加費100円

一年で一番寒い時期に、お餅を凍らせてつくる「凍り餅」。昔の人の知恵がつまった保存食です。凍り餅を水に浸して、ばらばらにして、火にかけるとあーらふしぎ!モチモチのお餅が完成。できたお餅にきなこをまぶして食べてみましょう。芸術祭で活躍したYAMANBAガールズが、郷土の食文化を伝えます。

予約・問合せ:ぐるったネットワーク大町 0261-85-0556

「ザワメキ・キャラバン×がんばりやさん」

「ザワメキサポートセンター」は、障がいのある方や生きづらさを抱えた方の芸術文化活動を支援する長野県の拠点センターです。障がい者の芸術作品展「ザワメキアート展」をはじめ、作品の販売や著作権に関する相談支援、研修などを行っています。

今回、12月12日(土)から開催される「ザワメキアート展2026(安曇野市美術館)」の開催に向けて、過去のザワメキアート展の展示作品(レプリカ)を「ザワメキ・キャラバン」として展示します。また、大町市で幅広く障害福祉サービス事業を展開する「がんばりやさん」の作品やグッズの展示・販売を行います。

問合せ:ザワメキサポートセンター 026-217-0022

pixDact上演『Frankenstein』

pixDact(ピクスダクト)とは、日本の歴史ある芸能「紙芝居」を、現代の技術チームを駆使して大人が楽しめるアートに創り上げる、地方小劇場発の新たなエンターテイメントです。紙芝居を源流に、絵画(pix)とお芝居(act)を繋ぎ(Duct)、朗読・演劇・絵画・アニメーション・映画など様々な要素を含んだパフォーミングアーツを行います。

原  作:メアリー・シェリー著「フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス」

脚色/構成:武田らこ(pixDact製作委員会)

キャスト :山澤和幸(劇団 escape)、三島イチロー(劇団友歩堂)

映  像 :渡邉悠生(pixDact製作委員会)

イラスト :湯野海

音  響 :戸田悠景(劇団 escape)

照  明 :山澤和幸(劇団 escape)

企  画 :小野寺勇一郎(大町市地域おこし協力隊)

協  力 :pixDact製作委員会


問合せ:大町市文化会館 0261-22-9988

信州アルプス交響楽団の練習

信州アルプス交響楽団は、文化会館主催事業「大合唱2023」を行う際に結成した、大町市発祥のオーケストラです。信州大学交響楽団第100回記念定期演奏会にて、松下京介氏の指揮のもとで演奏した若い奏者を中心として、県内外から信州を愛する演奏家が集まり、室内演奏会、出張演奏、実演指導や体験イベント等、地域との繋がりを大切にしながら幅広く活動しています。

今回は、2027年3月実施予定の文化会館開館40周年記念演奏会、マーラー交響曲第2番ハ短調「復活」の練習を大町東小学校にて行います。

練習をご覧になっていただくほか、3,000m級の山々を背景にしたパフォーマンスも予定しています。

問合せ:大町市文化会館 0261-22-9988

ヴォイス・ダイアリー

地域おこし協力隊が、大町のいろんな人に、いろんな場所で、いろんな「今日」のことを聞いてまわりました。祭りのにぎわいのなか、運動会の最中、公園でひと息ついたときに。そうして集まった声を、期間中ずっと、この学校で展示します。同じ大町で暮らしていても、「今日」は人の数だけあることが、聞こえてきます。

問合せ:大町市役所観光文化課芸術文化係  0261-85-0133

会場「旧大町東小学校」について

オープンスタジオの会場は、1981年(昭和56年)4月に開校し、今年2026年3月に閉校した旧大町東小学校です。旧社小学校と大町小学校の一部が一つになって生まれた学校で、仁科一族の城あとの麓にある松崎の台地から、北アルプスを一望できます。

45年前に開校したときには校舎があるだけで、校地には一本の木もなかったそうです。校旗は市内の美術の先生たちが、アルプスの雄大さと仁科の里の歴史、人びとの思いを込めて手づくりしました。校長先生がつるはしを持って花壇の石を取り、耕運機を持ってきてくれた方もいたと、記念誌に残っています。「おれたちの学校を、おれたちの力で」という地域の気持ちが、この学校をつくっていきました。

開校10年の記念誌の題は『東雲(しののめ)』。東の空がわずかに明るくなる、夜明けのころを指す言葉です。そのあとも、教室でアイガモや金魚を飼い、窓の外でさつまいもや大豆を育てるなど、子どもたちの「今日」が重なってきた場所でもあります。

そんな大町東小学校が閉校して、8か月。子どもたちの声が去った校舎に、11月、国内外から3組の滞在クリエイターがやってきます。 教室をスタジオにして、それぞれの「今日」を過ごします。この学校が重ねてきた時間の上に、もうひとつの新しい時間が加わります。 

(参考:『東雲:大町東小学校開校十周年記念誌』『二十周年記念誌』ほか)

信濃大町AIR2026「今日は複数(TODAYS)」概要

・名称:信濃大町アーティスト・イン・レジデンス2026「今日は複数(TODAYS)」

・滞在期間:2026年11月2日(月)〜12月1日(火)

・滞在クリエイター:がかのか族、モリセ・ペパ、アン・ブルーニ

・招へいクリエイター:Aki Iwaya(2026年11月12日(木)〜11月20日(金))

・滞在施設:あさひAIR(滞在期間中は、各滞在クリエイターの住居として使うため、見学はできません)

・主催:北アルプス国際芸術祭実行委員会

・プログラムディレクター:佐藤壮生

・公式サイト:https://shinano-omachi.jp/asahi-air/

大町市について

長野県大町市は、長野県の北西部、松本平の北にある標高約700mのまちです。3,000m級の北アルプスから届く雪解け水と澄んだ空気に恵まれ、北の五竜岳から南の槍ヶ岳頂上までを市域に収める、面積565平方キロメートル、人口約24,000人のまちです。仁科三湖やダム湖、温泉があり、古くは塩の道・千国街道の宿場町として栄えました。

2017年からは北アルプス国際芸術祭を開催しています。信濃大町AIRは、その前の2015年から、外から訪れる人と地域をつなぐ場として続けてきました。

取材について

取材をご希望の場合は、事前に事務局までお申し込みください。滞在クリエイターの制作と暮らしを大切にするため、日時と内容は、滞在クリエイターの予定を確認したうえで、事務局から個別にご案内します。ご希望に添えない場合もありますので、ご了承ください。


・申込み方法:下記のメールに、媒体名・ご担当者・取材の目的と掲載予定・ご希望の内容(取材・撮影・インタビュー)・ご希望の時期と人数をお送りください。取材の【7日前】までにお願いします。お返事には、【数日】いただくことがあります。

・お願い:滞在クリエイター、滞在施設(あさひAIR)、旧大町東小学校への直接のご連絡・ご訪問は、ご遠慮ください。会場では、事務局スタッフの案内に従ってください。

・広報用の写真・資料:取材とは別に、報道関係者向けにご用意しています。ご希望の方は、下記までご連絡ください。

本件に関するお問い合わせ

北アルプス国際芸術祭実行委員会事務局 小日向、二條

(長野県大町市役所 地域振興部観光文化課 芸術文化係・国際芸術祭推進係内)

〒398-8601 長野県大町市大町3887番地

TEL:0261(85)0133 E-mail:asahi-air@shinano-omachi.jp

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会社概要

URL
https://shinano-omachi.jp/asahi-air/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
長野県大町市大町 3887番地
電話番号
0261-22-0420
代表者名
柳原 健
上場
未上場
資本金
-
設立
2016年04月