INTSIG、貿易・通関書類の処理をAIで自動化——「INTSIG DocFlow」でインボイス・船荷証券の情報抽出から書類照合まで効率化

独自開発の文書処理特化型AIモデルが多言語・非定型の貿易書類を解析。大手海運企業の導入事例では、書類確認時間を15~30分から2分以内に短縮

INTSIG Information Co., Ltd.

AI・Document Intelligence技術を展開するINTSIG INFORMATION CO., LTD.(以下、INTSIG)は、企業向けAI製品群「TextIn」に属するAI文書処理自動化ソリューション「INTSIG DocFlow」(以下、DocFlow)の、貿易通関業務における活用方法と導入事例を紹介します。

日本では貿易手続のデジタル化が進められていますが、企業の実務では、インボイス(商業送り状)、パッキングリスト(梱包明細書)、船荷証券(B/L)、原産地証明書など、書式の異なる書類を日常的に取り扱っています。書類を電子的に受領できても、必要情報の転記や複数書類間の照合には、依然として手作業が残っています。

DocFlowは、INTSIGが独自開発した文書処理特化型AIモデルを活用し、文書のレイアウトや記載内容の意味を解析します。日本語をはじめ、英語、中国語など複数言語の貿易書類に対応し、異なる言語や書式で作成された非定型帳票から必要な情報を抽出・構造化します。さらに、書類間の照合や既存システムへのデータ連携までを一連のワークフローとして処理し、貿易・通関業務の効率化を支援します。

すでに大手物流・海運企業を含む複数の企業で関連技術の導入実績があり、大手海運企業のプロジェクトでは、書類確認時間を従来の15~30分から2分以内に短縮し、手作業工程を約80~90%削減しました。

(DocFlow製品情報:https://www.textin.ai/jp)

INTSIGは、こうした導入実績を踏まえ、日本の輸出入企業、物流企業、通関業者、フォワーダーなどに向けて、貿易書類処理の効率化を提案しています。

■ 日本の貿易DXに残る課題——電子化してもなくならない確認・転記作業

経済産業省は、貿易手続のデジタル化を通じた業務効率化やデータ連携の促進に取り組んでいます。また、税関においても、通関関係書類の電子化・ペーパーレス化が進められています。

一方、書類の電子化と、書類に記載された情報の処理を自動化することは、必ずしも同じではありません。

例えば、輸入業務では、海外の取引先からメールで届いたインボイスやパッキングリストを確認し、品名、数量、重量、金額などを社内システムへ入力する作業が発生します。船荷証券や原産地証明書との照合が必要な場合には、複数のファイルを開いて内容を確認しなければなりません。

こうした作業が煩雑になる背景には、貿易書類特有の事情があります。

・書類の形式が統一されていない

同じインボイスでも、発行元によって項目名や記載位置、表の構成が異なります。取引先が増えるたびに帳票の設定を追加する方法では、運用・保守の負担が大きくなります。

・一つの取引に複数の書類が必要になる

インボイス、パッキングリスト、船荷証券などに記載された数量、重量、荷送人・荷受人情報などを照合する必要があります。書類が不足している場合や、記載内容が一致しない場合には、追加確認も発生します。

・複数のファイル形式や言語が混在する

PDF、画像、Excel、Wordなどの形式に加え、日本語をはじめとする複数言語の書類を扱うことがあります。表形式の明細、押印、手書き署名なども、文書処理を複雑にする要因です。

・システム間で同じ情報を繰り返し入力している

AI-OCRで文字を読み取っても、その後の項目確認やデータ修正、既存システムへの登録が手作業のままでは、業務全体の効率化にはつながりません。

こうした課題に対して求められるのは、文字認識だけでなく、文書の内容を理解し、後続の業務までつなげる仕組みです。

■ 独自開発の文書処理特化型AIモデル——書式ではなく、文書の意味を捉える

  1. DocFlowは、INTSIGが独自開発した文書処理特化型AIモデルを基盤としています。

    従来のテンプレート型OCRでは、あらかじめ設定した位置や項目名に従って情報を抽出する方法が一般的でした。しかし、貿易書類は発行元や取引条件によって書式が異なり、固定的なルールだけでは対応が難しいケースがあります。

  2. DocFlowは、文字情報に加えて、文書のレイアウト、表の構造、項目名、周辺の文脈などを総合的に解析します。文書に記載された情報が何を意味し、どの項目と対応しているかを捉えることで、非定型帳票から必要なデータを抽出・構造化します。

    例えば、インボイスには「Seller」「Exporter」「Shipper」など、取引当事者に関するさまざまな項目が記載されます。これらは似た情報を表す場合がある一方、書類や取引条件によって役割が異なります。

  3. DocFlowは、項目名だけで機械的に判断するのではなく、書類の種類や周辺情報を踏まえて解析し、業務上必要なデータの整理を支援します。

    また、品名、数量、単価、金額、重量などが複数行の表に記載されている場合も、明細行と各項目の関係を解析し、後続システムで利用できる構造化データとして出力します。

    これにより、帳票ごとに個別の抽出設定を追加する負担を抑えながら、多様な貿易書類を処理できます。

■ インボイス・パッキングリスト・船荷証券を横断して照合

貿易・通関業務では、一つの書類から情報を取り出すだけでは処理が完結しません。

例えば、インボイスに記載された品名や数量がパッキングリストと一致しているか、船荷証券の荷送人・荷受人情報に相違がないかなど、複数書類を横断した確認が必要です。

DocFlowでは、文書から抽出した情報をもとに、関連書類間の照合処理をワークフローに組み込むことができます。

具体的には、以下のような業務を想定しています。

  • インボイスとパッキングリストに記載された品名・数量・重量の照合

  • インボイスと船荷証券に記載された取引当事者情報の確認

  • 必要書類の有無や、必須項目の記載漏れの確認

  • 複数書類にまたがる金額・数量などの不一致の抽出

  • 貨物情報に基づくHSコード(関税分類番号)の候補照合と確認支援

確認が必要な項目を担当者に提示することで、すべての書類を一から確認する作業を減らし、専門的な判断を要する箇所に集中しやすい業務フローを構築できます。

なお、関税分類や通関申告の最終的な判断については、適用法令や取引条件に基づき、担当者が確認することを前提としています。

■ 書類の受領から通関関連システムへの連携まで、業務フローを一体化

DocFlowは、文書の分類や情報抽出に加え、その前後の業務も含めて処理フローを構築できることが特長です。

貿易・通関業務では、次のような流れを一つのワークフローにまとめることができます。

1.書類の受領・収集

メール、API連携、手動アップロードなどを通じて、PDF、画像、Excelなどの書類を受け付けます。

2.案件ごとの仕分け・文書分類

複数の書類を取引案件ごとに仕分け、インボイス、パッキングリスト、船荷証券、原産地証明書、契約書などの種類を判別します。

3.情報抽出・構造化

文書処理特化型AIモデルが書類の内容を解析し、取引先情報、貨物情報、数量、金額、輸送情報などを抽出します。

4.書類照合・不備確認

関連書類間の整合性を確認し、不一致や必要情報の欠落など、担当者による確認が必要な項目を抽出します。

5.業務システムへのデータ連携

確認後の構造化データを既存の基幹システムや通関関連業務システムへ連携し、申告準備や書類管理などの後続業務につなげます。

これにより、書類を受け取るたびに担当者がファイルを整理し、内容を転記し、別のシステムへ入力するといった反復作業を減らすことができます。

また、既存システムをすべて置き換えるのではなく、文書処理の工程を自動化して既存の業務フローに組み込める点も、企業の導入検討における重要なポイントです。

■ 導入事例① 大手インフラ関連企業で、5種類以上の通関書類を自動処理

大手インフラ関連企業では、輸出入通関業務において、商業インボイス、契約書、船荷証券、原産地証明書、検査・検疫関連証明書など、5種類以上の書類を取り扱っていました。

書類の形式や記載言語が統一されておらず、案件ごとの仕分け、必要情報の抽出、関連書類の照合、通関関連業務システムへの登録に多くの作業が発生していました。

同プロジェクトでは、DocFlowを活用し、メールやAPIによる書類の収集から、案件単位での仕分け、文書分類、情報抽出、データ照合、業務システムへの連携までを一連のワークフローとして構築しました。

さらに、必要書類の不足や記載情報の不一致を確認対象として抽出する仕組みを組み込み、担当者による確認作業にも対応しました。

これにより、従来は個別に行っていた複数書類の処理を、一つの業務フローとして実行できる環境を整備しました。

■ 導入事例② 大手海運企業で書類確認時間を15~30分から2分以内に短縮

大手海運企業では、船積書類の確認や情報入力にかかる負担を軽減するため、DocFlowを活用した文書処理の自動化を進めました。

対象となったのは、貨物明細、船荷証券、インボイス、契約書などの書類です。PDF、画像、Excel、Wordなど複数のファイル形式が混在しており、従来は担当者が書類を照合しながら必要な情報を確認していました。

同プロジェクトでは、DocFlowによる文書解析・情報抽出に加え、既存の業務システムやRPAと連携し、書類の確認・照合から後続処理までを自動化しました。

その結果、対象業務では以下の改善が確認されました。

  • 書類確認時間:15~30分から2分以内へ短縮

従来は担当者が複数の書類を照合していた確認作業を自動化し、処理時間を短縮しました。

  • 手作業工程:約80~90%削減

文書からの情報抽出、照合、データ連携などを自動化し、担当者による反復的な操作を削減しました。

  • フィールド認識率:90%以上

対象書類において90%以上のフィールド認識率を記録しました。比較資料に記載された従来方式の参考値は60~70%程度であり、文書処理特化型AIモデルの活用による改善が示されています。

  • 24時間365日の自動事前確認に対応

書類の受付後、システムによる事前確認を実行できる体制を構築し、担当者による確認が必要な案件の仕分けを支援しています。

こうした成果は、文字認識だけでなく、文書の構造や項目間の関係性を踏まえた情報抽出と、後続の業務処理を組み合わせることで実現したものです。

※上記数値は特定の導入プロジェクトにおける実績であり、すべての利用環境で同様の結果を保証するものではありません。従来方式の認識率は比較資料に記載された参考値であり、同一条件下での比較試験結果を示すものではありません。

■ 4,000社以上の法人顧客への導入実績と、企業向けセキュリティ体制

INTSIGは、2006年の創業以来、画像認識、文字認識、文書解析、マルチモーダルAIなどの技術開発に取り組んできました。

企業向けDocument Intelligence製品群「TextIn」を通じて、製造、金融、物流など幅広い業界にAI技術を提供しており、4,000社以上の法人顧客への導入実績を有しています。

また、ISO/IEC 27001(情報セキュリティ)、ISO/IEC 27701(プライバシー情報管理)、ISO/IEC 20000(ITサービスマネジメント)、ISO 9001(品質マネジメント)などの国際規格に基づく認証を取得しています。

企業ごとのセキュリティ要件に応じたプライベート環境への導入にも対応しており、データの保存・処理・転送における暗号化技術やアクセス制御を通じて、情報セキュリティの確保に取り組んでいます。

■ 日本の輸出入企業・物流企業に向け、貿易書類処理のPoCを推進

INTSIGは、日本の輸出入企業、物流企業、通関業者、フォワーダーなどに向けて、DocFlowによる貿易書類処理の自動化を提案しています。

特に、取引先ごとに書類の形式が異なる業務、複数書類の照合に時間がかかる業務、AI-OCR導入後も転記・確認作業が残っている業務などを対象に、実際の書類や業務要件に応じた技術検証(PoC)を進めていきます。

また、システムインテグレーター(SIer)やIT企業との連携を通じて、既存の基幹システムや貿易管理システムとの連携を含む導入方法を検討してまいります。

INTSIGは、これまで培ってきた文書AI技術と導入経験を生かし、日本企業の貿易DXと通関関連業務の効率化に貢献してまいります。

■ INTSIGについて

INTSIG INFORMATION CO., LTD.は、2006年創業のAI企業です。

画像処理、文字認識、文書解析、マルチモーダルAIなどの技術を基盤として、個人向けおよび企業向けのAI製品・サービスをグローバルに展開しています。

企業向けには、Document Intelligence製品群「TextIn」を通じて、文書解析、情報抽出、文書処理自動化などの技術・サービスを提供しています。

会社名:INTSIG INFORMATION CO., LTD.

設立:2006年

事業内容:AI・Document Intelligence関連製品およびサービスの開発・提供

公式サイト:https://www.intsig.com/en

■ TextIn・DocFlowについて

「TextIn」は、INTSIGが提供するマルチモーダルテキストインテリジェンス技術を基盤とした企業向けAI製品群です。

文書の画像処理・解析、情報抽出、帳票認識、表の解析、文書処理の自動化など、多様な業務に対応するAI機能を提供しています。

「INTSIG DocFlow」は、TextIn製品群の一つであり、文書の分類・解析・情報抽出から、複数書類間の照合、確認業務、ワークフローの自動化までを支援するAI文書処理自動化ソリューションです。

TextIn製品情報:https://www.textin.ai

DocFlow製品情報:https://www.textin.ai/jp

■ お問い合わせ

INTSIGでは、貿易・物流・通関業務をはじめ、保険、金融、製造、財務・経理など、さまざまな業界における文書AIの活用をご検討中の企業様からのご相談を受け付けています。

非定型文書の解析、多言語文書からの情報抽出、複数書類間の照合・確認、業務ワークフローの自動化など、各社の業務課題やニーズに応じたソリューションのご紹介から、技術検証(PoC)、導入に向けたご相談まで幅広く対応しています。

また、日本市場におけるSIer、IT企業、ISV、コンサルティング企業、BPO事業者などのパートナー企業様との連携も積極的に推進しています。

製品導入や協業にご関心をお持ちの企業様は、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ先:support@textin.ai

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会社概要

INTSIG Information Co., Ltd.

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業種
サービス業
本社所在地
200436上海市静安区万栄路1268号 雲立方A棟11階
電話番号
000-0000-0000
代表者名
鎮立新
上場
海外市場
資本金
45億7813万円
設立
2006年08月