Osaka Metro御堂筋線心斎橋駅-なんば駅間で基地局シェアリングによる5Gサービスを開始します
~施工コスト課題を解決した設計で、日本初の地下鉄隧道内5Gサービスを実現~
2023年12月15日
報道関係者各位
大阪市高速電気軌道株式会社
Sharing Design株式会社
大阪市高速電気軌道株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:河井英明、以下「Osaka Metro」)とSharing Design株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:木下伸、以下「SDI」)は、Osaka Metro御堂筋線 心斎橋駅-なんば駅間(駅間隧道含む)において、2023年12月18日(月曜日)から、基地局シェアリングによる5Gサービスを開始します。なお、基地局シェアリングを活用した隧道内での5Gサービスは日本初となります。
本サービスを進めることで、Osaka Metroは、より快適な移動サービスを目指し、お客さまにとって身近で利便性の高いサービス提供の実現を推進します。SDIは全国の自治体、鉄道事業者や不動産物件オーナー並びに携帯キャリアと連携し、基地局シェアリングによる5G通信基盤の早期整備を通じて、5Gサービスによる新しい体験、豊かな暮らし、スマートで創造的な地域社会の実現に貢献します。
Osaka MetroとSDIは、2025年に開催される大阪・関西万博までにOsaka Metro御堂筋線及び中央線の主要駅・隧道内での5Gサービスの開始を目指します。
■サービス開始日
2023年12月18日(月曜日)
■サービス提供範囲
Osaka Metro御堂筋線 心斎橋駅-なんば駅間(駅間隧道含む)
※電波の状況により、5Gサービスがご利用いただけない場合があります。
■実証実験について
Osaka MetroとSDIは、2023年9月にOsaka Metro御堂筋線心斎橋駅-なんば駅間の下り隧道を対象とする、5Gの高速性を活かせる周波数帯であるSub6帯を用いた5G基地局シェアリングの実証実験に取り組みました。本実証実験では、高低差などによって電波が遮断されやすい隧道環境にシェアリング装置を設置し、5G通信速度・電波強度および、基地局間の接続切り替え時の円滑な通信移行の確認を行うことで、隧道内を含めた5G電波の伝搬の特性および、シェアリング装置・指向性アンテナを用いての5G環境構築の有効性を確認しました。
また、これまで隧道内の通信対策で多く使用されてきたLCX方式(※)は、安定した無線通信が強みである反面、5Gエリア化を行う場合には隧道内に多数のケーブルを配線する必要があることから、ケーブル設置場所の確保、配線にかかるコスト増等の実現課題がありました。今般、Osaka MetroとSDIは指向性アンテナを用いて5Gの基地局設計を実施し、実証実験を経て電波伝搬の有効性を確認することで、従来のLCX方式と比較して設備の簡素化・施工コスト低減を実現して、隧道内を5Gエリア化することに成功しました。
※LCX方式:路線に沿ってLCX(Leaky Coaxial Cable:電波が漏れ出るケーブル)をアンテナの代わりに敷設する施工法
■基地局シェアリングについて
基地局シェアリングとは、これまで携帯通信事業者が個別に設置していた通信設備を、シェアリング装置を用いて共用化する仕組みです。5Gは周波数の特性上、4Gと比較してより多くの基地局の設置が必要なため、共用化することで設備や運用・保守にかかるコストを削減し、携帯通信事業者の負担を削減することが可能です。また、個別での設備導入と比較して省スペース化することができるため、景観配慮や用地不足解消に資する取組みにもなります。
現在は都心部においても特に地上での5G基地局整備が先行していますが、将来的に全国で5Gサービスが展開されるためには、その他の地域や地下へも着実に基地局を整備する必要があり、効率的かつ迅速に5Gエリアを拡大できる基地局シェアリングへの需要増加が期待されています。
■基地局シェアリングによる構築イメージ
シェアリング装置(共用設備・共用アンテナ)を用いることで、設備の簡素化、コスト減に繋がります。
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