兵機海運「中期経営計画」の達成に向けて
兵機海運株式会社の株式買付けの目的について(2025年1月16日資料再掲)
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株式会社富洋海運の完全子会社である堂島汽船株式会社(2社をあわせて「富洋海運グループ」といいます。)は、2024年10月18日に兵機海運株式会社の株式に対する公開買付けを開始しました。株式取得の目的は、兵機海運様との早期の資本業務提携に向けた、発言力を強化することでした。
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当該公開買付けでは、公開買付け後に議決権ベースで19%(上限)に相当する兵機海運株式の獲得を目指し、買付け株式数が上限に満たなかった場合には、公開買付け後も上限に満たなかった範囲で追加で取得する意向を表明しておりました。2024年12月5日の公開買付期間の終了後、富洋海運グループは市場内での株式の買付けを行っておりますが、公開買付届出書にて示した意向に沿ったものとなります。
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兵機海運株式取得の目的は、公開買付け開始時に提出した公開買付届出書に記載の内容から変更がなく、そのため、本資料は新たな目的を表明するものではございません。本資料は公開買付届出書に記載済みの内容に沿って、資本業務提携に関する考えについて、兵機海運株主をはじめとした関係者の皆様に改めてご説明を差し上げる主旨でございます。
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なお、富洋海運グループは兵機海運様より経営情報の開示は受けていないため、公開情報のみに基づいた分析を行っております。
1.目指すものについて、関係者の皆様への認識のご共有
前提の確認:
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富洋海運グループは、リスクを負って資金を投じることで兵機海運株式を取得しており、兵機海運様の企業価値向上のために協業を行いたいと真摯に考えております。企業価値向上は兵機海運経営陣も負う責務であり、目指す方向性は同じはずです。
現状に対する認識:
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兵機海運様は、2024年10月に開始した当社の公開買付けに対して、「公開買付者らが当社の筆頭株主となることで、当社の企業価値が毀損されるリスクに晒される」と意見されました。しかしながら、富洋海運グループとの関わりがどのような点で企業価値を毀損するか、具体的にどのようなシナリオを想定して斯様なご判断をされたのか、理解ができずにおります。
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そのような中で、大和工業グループ様との資本業務提携決定と中期経営計画が公表されました。富洋海運グループとのシナジーは大和工業グループ様の領域とは重複せず、むしろ中期経営計画の達成確度を高めるものです。
企業価値向上に向けたご判断のお願い:
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「共に企業価値を向上させていきたい」というのが富洋海運グループの想いであることを改めて表明いたします。弊社の考えは、これまで何度も説明を差し上げており、その内容は株主様には全て公開しております。
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中期経営計画の達成に向け、単に大和工業グループ様との提携のみで国内強化に留まるのか、富洋海運グループとシナジーを発揮し、将来性の高い外航事業も同時並行で強化するのか、どちらが相対的に企業価値向上に資するのか、今一度ご判断を頂きたいと考えております。
2.中期経営計画の達成に向けて(総論)
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兵機海運様は、2025年4月30日に中期経営計画(以下「中計」といいます。)を公表されました。
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新規ビジネスは一朝一夕で作り上げられるものでなく、富洋海運グループとの協業により新たな売上に繋げることで、中計達成に向けた一助になります。大和工業グループ様との協業は国内、特に姫路エリアが主な対象と拝察しており、市場の縮小が見込まれる国内事業が主な強化ポイントとなっております(その一方で、次項で見るように、売上高と利益率計画では目標値を引き上げております。)。

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•中計では2028年3月期には売上高150億円並びに高収益化(営業利益率4.5%)の実現と高い目標を掲げております。市場が縮小する国内(内航)事業のみならず、富洋海運グループとの協業により、戦略次第で高い成長性が見込まれる外航海運事業を同時並行で強化することで、中計の数値の達成確度が高まると考えます。

3.中期経営計画の達成に向けて(各論の例)
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•富洋海運グループは外航海運やスタートアップ投資等の組織としてのノウハウを持つに限らず、中計内に置かれたマイルストンを一つ一つ達成していくにあたり、お力添えできるメンバーを抱えております。
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兵機海運様のビジネスや組織運営の実情にあわせてご協力していく所存であり、以下に例をお示しします。

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