ウズベキスタン政府と連携した運送業向け特定技能人材育成プロジェクトを6月に開始
~交通ルール、安全運転技術を備えた即戦力ドライバーを育成し、国内運送企業との提携も~

株式会社Proud Partners(本社:東京都新宿区、代表取締役:鈴木竜二)は、2025年5月29日、ウズベキスタン共和国政府(以下、ウズベキスタン政府)との間で、運送業向け特定技能人材育成に関する覚書(MOU)を正式に締結いたしました。
これにより、2025年6月より「運送業向け特定技能人材育成プロジェクト」が、本格的にスタートいたします。プロジェクトでは、8ヶ月間の日本語・運転技能教育を通じ、日本の交通ルールを前提とした安全運転を徹底指導し、即戦力となる外国籍ドライバーの育成を目指します。
同時に、ドライバー人材の補強を目指す国内運送企業との提携も進めており、提携先企業のトラックドライバー育成を目的とした学校運営プロジェクトも開始します。
両プロジェクトにより、各運送企業に応じた安全教育や社内ルールの周知等が8か月のうちに実施可能となり、国内運送企業にとっては一層安心安全な特定技能人材(トラックドライバー)の採用が可能になります。
国内の運送業界を巡っては、ドライバー不足、外国免許切替と事故多発への解決策が急務となっているほか、特定技能制度の改正により運送業への外国人材の受け入れが可能となりましたが、運送業界特有の厳しい採用条件が課題となっています。
今回の「運送業向け特定技能人材育成プロジェクト」では、ウズベキスタン政府とともに、日本の交通ルールを前提とした安全運転を基礎から徹底教育することで、日本国内の運送網を支える即戦力を育成いたします。初年度の目標育成人数は100名で、今後は外食産業や建設産業への展開を目指します(今後の展開の詳細は後述)。

背景 |
国内運送業界のドライバー不足、特定技能「自動車運送業」の課題、外国免許切替と事故多発 など |
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目的 |
ウズベキスタン政府と連携し、本プロジェクトで基礎から安全運転を徹底教育することで、日本国内の運送網を支える即戦力ドライバー(特定技能人材)を育成 |
特長 |
独自の運送業向け研修プログラムを用意、ウズベキスタンにて8ヶ月間の日本語教育と運転技能の習得を行い、安全運転技術を身につけた即戦力ドライバー(特定技能人材)を育成 ・運送業特有の課題を網羅したカリキュラム(長距離運転時の疲労管理、悪天候時の安全運転、都市部での駐車技術などを) ・日本の道路標識や交通ルールの徹底理解(座学、実地訓練) ・大型車両の実務的な運転技術の習得(実車を用いた実地研修) ・緊急対応トレーニング(事故や緊急時の対応を想定したシミュレーション) |
その他 |
・ドライバー人材の補強を目指す国内運送企業との提携も進めており、提携先企業のトラックドライバー育成を目的とした学校運営プロジェクトも開始予定です。 ・ウズベキスタン政府とProud Partnersの主な役割分担は後述の通りです。 |
運送業界向け特定技能人材育成プロジェクトにかける想い

<ウズベキスタン共和国 内閣府移民庁 B.ムサエフ長官のコメント>
本プロジェクトは、単なる就労機会の提供ではなく、日本語や日本文化を学び、長期的に現地社会に根づいて働ける人材を育てる取り組みであると理解しています。
就労条件については、給与、寮費、手当、労働時間などの情報を現地の求職者にしっかりと伝えることが重要です。そのうえで、日本での待遇がポーランドやリトアニアなど他国に比べても遜色のない水準であれば、ウズベキスタンの人々にとって大変魅力的な選択肢となるでしょう。
試験の実施方法については、オンライン対応の可能性も含め、日本側と連携しながら進めていきたいと考えています。また、転職のリスクについても認識していますが、しっかりとした受け入れ体制や丁寧なサポートがあれば、多くの人が定着してくれると信じています。
ウズベキスタンでは現在、国内のドライバー不足は深刻ではありませんが、若者が海外で高い水準の仕事に就き、安定した生活を送ることは、本人だけでなく家族や社会にも良い影響をもたらします。犯罪の抑止や社会の健全化にもつながると期待しています。
今回の連携が、両国にとって持続的で意義のある協力関係の第一歩となることを心より願っております。(以上)
<株式会社Proud Partners 代表取締役 鈴木 竜二のコメント>
私たちの生活で、今や当たり前のように受け止められている「注文した商品が翌日届く」「店舗に行けば欲しい商品がある」という状態。この「当たり前」は運送に支えられています。
日本国内では1日に約4億個以上の商品が、運送を通じて全国を移動しています。例えば、朝食のパンが店頭に並ぶのも、コンビニの棚に飲み物が揃っているのも、ネットで注文した商品が翌日届くのも、すべてはトラックドライバーが夜を徹して走り続けているからです。
少し想像してみてください。
もし、運送が止まればどうなるでしょうか?
スーパーの棚が空っぽになり、薬局から日用品が消え、オンライン注文も数週間先の配送になるかもしれません。地方の商店には品物が届かず、生活に必要な物資が手に入らなくなります。運送は私たちの日常を「当たり前」に保つための血脈なのです。
一方で、ドライバー不足を解決するために場当たり的な人材採用を続けていては、運送の安定は守れないと考えます。実際に、運送業界では運転技術不足や標識の理解不足からくる事故が後を絶ちません。一時的な人手確保のためにスキルの不足した人材を投入することは、事故のリスクを高め、運送の「当たり前」が脅すのです。
だからこそ、当社は場当たり的な採用ではなく、本当に安全な運転技術を身につけた人材の育成を目指しています。 Proud Partnersは、ウズベキスタン政府と手を組み、基礎から安全運転を徹底教育し、運送網を支える人材を確実に供給することで、未来の「当たり前」を守ります。
「届ける」、その先には、生活を支える人々がいます。 一人一人が安全に、確実に、目的地に荷物を届ける。私たちは、その「当たり前」を持続可能なものとするため、このプロジェクトを全力で推進してまいります。(以上)
運送業界向け特定技能人材育成プロジェクトの背景
1.ドライバー不足
日本の運送業界は少子高齢化の影響を受け、年間約4万人のドライバーが不足しています。国土交通省の調査によれば、2030年には約34万人のドライバー不足が見込まれており、運送網の維持が危ぶまれています。(詳しくは、国土交通省WEBをご参照)
2.特定技能「自動車運送業」の課題
特定技能制度の改正により運送業への外国人材の受け入れが可能となりましたが、運送業界特有の厳しい採用条件が課題となっています。外食や建設業とは異なり、運転は原則1人で行われるため、即座に先輩や同僚に助けを求めることができません。
3.外国免許切替と事故多発への解決策が急務
また近年では、「外国免許切替(以下、外免切替)」で免許を取得した外国人ドライバーによる事故が報道される機会も増えており、交通安全面への不安が社会的にも高まりつつあります。
運送業界では特に、単独で長距離運転を行う場面が多く、事故が起これば甚大な被害につながる恐れがあります。
Proud Partners が解決したい課題
特定技能「自動車運送業」において、現在多くの特定技能人材紹介会社は「外免切替」をメインにしていますが、外免切替の試験は10問中7問正解で合格となる○×形式の簡易な試験です。また、技能試験も1日で完了する内容で、S字走行、クランク走行、一時停止、交差点通行など、限定的な試験しか行われていません。公道での実施もないため、実際の日本の道路状況や交通ルールへの適応力は確認されていないのが現状です。
特に、運送業界では大型車両を扱い、単独で長時間の運転を行うことが多いため、こうした簡易な試験のみでは業務遂行に必要な安全性が担保されないケースが多発しています。
そこで、当社では、ウズベキスタン政府と連携し、本プロジェクトで基礎から安全運転を徹底教育することで、日本国内の運送網を支える即戦力を育成いたします。
運送業界向け特定技能人材育成プロジェクトの概要
本プロジェクトでは、8ヶ月間の日本語教育と運転技能の習得を行い、安全運転技術を身につけた即戦力ドライバーを育成します。
独自の運送業向け研修プログラム
弊社独自の研修プログラムとして、運送業の特性に特化した教材を今回新たに開発しました。
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運送業特有の課題を網羅したカリキュラム:長距離運転時の疲労管理、悪天候時の安全運転、都市部での駐車テクニックなどを徹底指導。
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日本の道路標識や交通ルールの徹底理解:日本特有の道路標識や交通規制について、実地訓練を交えて学習。
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大型車両の実務的な運転スキル:実車を用いた実地研修により、現場で即戦力として働ける技術を習得。
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緊急対応トレーニング:事故や緊急時の対応を想定したシミュレーションも取り入れ、冷静な対処ができる人材を育成。
これにより、外免切替だけではカバーできない、日本国内の交通ルールの順守を前提とした現場対応力のある即戦力ドライバーを育成します。
ウズベキスタン政府とProud Partnersの役割分担

ウズベキスタン政府の役割 |
Proud Partnersの役割 |
・候補者の集客 ・学校や寮等の施設の提供 ・車両など研修用の物品の付与 |
・候補者の面接・選定 ・学校の運営と教育スタッフの派遣 ・日本での就労先の確保 ・日本語教育と運転技術の習得管理 |
運送企業と業務提携を行い各企業専用の学校運営も同時に開始
ドライバー人財の補強を目指す国内運送企業との提携も進めており、提携先企業のトラックドライバー育成を目的とした学校運営プロジェクトも開始します。

今後の展開と目標値
初年度(2025年度)の目標人数:100名(運送業)
2026年度:1000名(運送業)
2027年度:2000名(運送業)
2028年度:5000名(運送業、他業種を含む)
2029年度:10000名(運送業、他業種を含む)
私たちは、日本国内の人材不足を解消し、さらに外食産業や建設業界への展開を目指します。
すでに全国と全世界で700店舗を超える外食産業企業との連携も進行しており、建設産業向けにも同様の取り組みを2025年度内中に行う予定です。
Proud Partnersは、今後もウズベキスタン政府との強固なパートナーシップのもと、特定技能人材の質の向上と安定供給を目指していきます。
ウズベキスタンである理由
ウズベキスタンは、ヨーロッパ各国に多くのトラックドライバーを輩出しています。
以下は各国の受け入れ状況の一覧です。
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ポーランド:3,000名
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ラトビア:600名
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リトアニア:500名
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ドイツ:200名
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ルーマニア:200名
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ハンガリー:150名
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スロバキア:100名
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ブルガリア:100名
ウズベキスタン人材がこれだけ多くの国でトラックドライバーとして活躍できる背景には、彼らの勤勉さと運転技術、さらに飲酒をしない文化があります。があります。イスラム教国家であるウズベキスタンでは、飲酒運転のリスクが極めて少ないことも安全性を高める要因です。
株式会社Proud Partnersについて
社名:株式会社Proud Partners
設立:2012年7月
住所:新宿本社(東京都新宿区北新宿2-21-1新宿フロントタワー28階)
TEL:03-5937-5812 FAX: 03-5937-5813
事業内容:1) 特定技能専門人材紹介事業、 2) 登録支援事業
代表取締役:鈴木竜二
資本金:100,000,000円 (2024年6月時点)
従業員数:126名 ※オフショアメンバーを含む
補足説明
1.特定技能制度に関する説明は、次の通りです。
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制度概要:人手不足が深刻な特定産業分野において、一定の専門性・技能を有する外国人を受け入れるために創設された、日本の在留資格制度です。2019年4月から導入され、2025年には16分野で1号、11分野で2号の在留資格が認められています。
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目的:国内人材を確保することが困難な分野で、外国人労働力を確保し、経済を支えることを目的としています。
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在留資格(ビザの種類):特定技能1号と特定技能2号の2種類があり、2号は1号よりも高い専門性や技能が求められます。
▼ビザの種類
特定技能1号:特定産業分野で一定の知識や経験を持つ外国人労働者を対象とし、技能試験や日本語能力試験で能力を評価する。
特定技能2号:1号の外国人労働者が、高度な専門性・技能を有し、2号分野での就労を希望する場合に、より長期的な在留を認める。
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分野:建築、農業、漁業、製造、物流、介護等の社会のインフラに大きく紐付いている業界
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制度の背景:深刻化する人手不足に対応し、経済・社会基盤の持続可能性を維持するために創設されました。
2.外免切替に関しては、外国人ドライバー支援機構のWEBをご参照願います。
【WEB】https://fdso.jp/24/
以上
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