8月1日「水の日」に、雨水との共生社会を提言
約70年、雨と向き合ってきたデンカアステックが考える新しい「雨水」の価値
デンカアステック株式会社(代表取締役社長:後藤一之、本社:東京都港区)は、8月1日の「水の日」にあたり、「雨水との共生社会」をテーマに、雨水の新たな価値を提言します。
当社は、約70年にわたり、雨どいの開発・製造を通じて、雨水の集水・排水に関する技術と向き合ってきました。
近年では、気候変動に伴う局地的豪雨や水害の増加、水道インフラの老朽化、水道料金の値上げ、災害時の断水やトイレ問題など、「水」を取り巻く社会課題が多様化しています。
一方で、日本に降る雨の多くは、生活や産業に活用されることなく、そのまま排水されています。
デンカアステックは、これまで「捨てるもの」として捉えられてきた雨水を、暮らしや社会を支える水資源として捉え直し、「活かす」「防ぐ」という視点から、防災・環境・衛生・農業・地域課題の解決につなげる、新たな社会のあり方を提案します。

雨の多い日本だからこそ、「雨水との共生」を考える。
私たちの住む日本では、毎年、多くの雨が降り注いでいます。
しかし、その雨水の多くは、利用されることなく、雨どいや下水道を通じて排水されています。また、集中豪雨や台風などの際には、浸水被害をもたらす存在として認識されることもあります。
雨水は、私たちにとって最も身近にあるにもかかわらず、十分に活用されていない水資源の一つです。
雨の多い日本は、いわば「雨水大国」です。
雨の多い日本だからこそ、雨水とどう向き合うかを考える必要があります。平常時には雨水を生活や地域の資源として活用し、豪雨や内水氾濫の際には、雨水から家族や住まいを守る必要があります。
雨水は、災害をもたらす存在にもなれば、人々の生活を支える貴重な資源にもなります。
デンカアステックは、雨水の両面と向き合いながら、雨を単に「排水する対象」としてではなく、「社会を支える資源」として捉え直す必要があると考えています。
■ 8月1日「水の日」に、最も身近な水資源である雨水を考える
8月1日の「水の日」は、水資源の有限性や水の大切さについて、国民一人ひとりが理解と関心を深めるために定められています。「水」と聞くと、多くの人は飲料水、河川、水道水などを思い浮かべます。一方で、日々、屋根や道路、農地、まちに降り注いでいる「雨水」について、その価値や可能性を考える機会は、決して多くありません。デンカアステックは、「水の日」だからこそ、最も身近でありながら見過ごされてきた水資源の一つである雨水に目を向け、その活用と防災の両面について考えるきっかけをつくりたいと考えています。

■ 約70年、雨と向き合ってきた企業だからこそ見えてきたもの
デンカアステックは、前身企業の時代から約70年にわたり、雨どいの開発・製造に取り組んできました。
国内で樹脂製・金属製双方の雨どいを手掛ける総合メーカーとして、「雨水をどのように集め、どのように安全に排水するか」という技術と知見を蓄積してきました。
しかし、気候変動による水害の増加、災害時の水やトイレの問題、水道インフラの老朽化など、社会を取り巻く環境が変化する中で、当社は一つの問いにたどり着きました。雨水は「排出するだけの存在」で良いのか?
雨水には、暮らしを支える力があります。一方で、豪雨時には、人や住まいへの脅威にもなり得ます。
デンカアステックは、雨水の持つ二つの側面と向き合い、「雨水との共生社会」を目指します。
雨水は、人々の暮らしを支え、ときに人々を脅かす。
雨水を安全に排水するだけではなく、平常時には生活用水や農業用水などに活かしながら、災害時には生活を支える水としても備え、豪雨時には浸水被害を防ぎ人や住まいを守る。この「活かす」と「防ぐ」の両面で雨水と向き合う考え方が、現在のデンカアステックによる雨水関連事業の出発点 です。

■ デンカアステックが提案する「雨水との共生」
デンカアステックでは、雨水について、主に次の2つの視点から捉えています。
1.雨水を活かす
雨水は、災害時だけでなく、日常生活においても貴重な生活用水として活用できます。
一般家庭で使用する水は、飲用以外の用途が大半を占めています。特にトイレ洗浄水は、家庭で使用する水の約2割を占めており、雨水に置き換えることができれば、水道水の使用量削減にもつながります。
当社が福井工業大学の笠井利浩教授と共同開発した、水循環機能付き雨水タンク「PURE EDEN(ピュアエデン)」は、建物の屋根に降った雨水をタンクに貯留し、トイレ洗浄水や散水用水として利用できる製品です。
また、停電や断水が発生した際にも、電力を使用せず、貯留した雨水をトイレ洗浄水として利用することができます。
<雨水利活用タンク「PURE EDEN」の主な特徴>
・ 雨水をトイレ洗浄水や散水用水として利用可能
・ 1台で100リットルの雨水を貯留
・ 壁面設置型で、日本の住宅環境や狭小敷地にも対応
・ タンク内部で水を循環させ、水質を維持
・ 停電・断水時にも無電力でトイレ洗浄水として利用可能
・ 雨が降れば再び雨水を貯留し、継続して利用可能

デンカアステックでは、トイレや散水用途に加え、将来的には農業用水、生活用水、飲料水など、雨水の利用範囲を広げるための研究・検討も進めています。
2.雨水を防ぐ
雨水は、生活を支える資源になる一方、集中豪雨や内水氾濫の際には、住宅や地域に大きな被害をもたらします。
近年、局地的な大雨は増加傾向にあり、住宅における床上・床下浸水も、継続的に発生しています。
特に床下浸水は、住宅水害被害の大きな割合を占める一方、一定の水位に達しない場合は火災保険の補償対象外となるケースもあり、復旧費用や衛生管理、精神的負担などが被災者に重くのしかかります。
デンカアステックは、豪雨時に住まいへ流入する雨水を制御し、床下浸水被害を防ぐため、日本初のフェーズフリー型浸水防止機能付き土台水切り「ダムアーマー」を開発しました。
<床下浸水防止機能付き土台水切り「ダムアーマー」の主な特徴>
・ 住宅の外壁と基礎の境界に設置される「土台水切り」からの浸水を防止
・ 平常時は、従来の土台水切りと同様に住宅内部の通気を確保
・ 浸水時には、内部の特殊素材が水を吸収して膨張し、通気経路を自動的に遮断
・ 災害発生時に、住民が土のうや止水板を設置する必要がない
・ 平常時と災害時で使い分ける必要がないフェーズフリー設計
・ 一度設置すれば、日常的な住宅建材として使用しながら浸水に備えることが可能

災害時には、備えていた対策用品を取り出せなかったり、設置が間に合わなかったりする場合があります。
ダムアーマーは、「災害時に人が必ずしも思うように動けるとは限らない」という現実を前提に、日常の住宅そのものに防災機能を組み込むという考え方から開発されました。
■ 「雨水との共生」は、少しずつ動き出しています
<能登半島地震被災地域のトレーラーハウスに設置>
2025年10月には、石川県穴水町の宿泊用トレーラーハウスにPURE EDENが設置されました。
トレーラーハウスの屋根に降った雨水をタンクに貯め、トイレ洗浄水として活用することで、平常時の水道水使用量削減と、停電・断水時のトイレ用水確保の双方に対応します。
能登半島地震では、長期間にわたる断水により、水洗トイレが利用できないことが大きな課題となりました。
日常から雨水を活用する仕組みを被災地域に導入することで、地域の復興と、将来の災害への備えを同時に進める取り組みです。

<福井県内の個人宅におけるPURE EDENの活用>
福井県内では、農家や個人住宅などへのPURE EDENの設置が少しずつ進んでいます。
個人住宅では、日常的な散水やトイレ洗浄水として雨水を利用しながら、災害時の断水にも備えるフェーズフリーな水利用が可能になります。
農業分野では、雨水を農業用水として活用することで、水道水や地下水への依存を抑え、地域の水資源を有効に活用できる可能性があります。
デンカアステックでは、今後も実際の利用環境における運用状況や課題を確認しながら、雨水利用の用途拡大につなげていきます。

<商業施設「コノジナガヤ」雨水プロジェクト・福井県福井市>
コノジナガヤ雨水(あまみず)プロジェクトでは、最新鋭の雨水利用システムで屋根に降った雨水から、ろ過された雨水だけを3600L (タンク3つ)のタンクに溜め、さらに飲用レベルに水質を高めてシェアキッチンやトイレ洗浄に利用。IoTによる制御システムで雨水の量を監視し、遠隔制御も可能です。常時1日で約200L〜300Lの雨水がトイレの洗浄などに利用されています。この取り組みは、雨水がトイレ洗浄水や散水用水にとどまらず、適切に浄化することで、より幅広い用途に活用できる可能性を伝える事例となっています。

■ 「雨水との共生社会」の実現に向けた今後の展開
デンカアステックでは、これまで進めてきた雨水の利活用と浸水対策を、個別の製品や実証事業にとどめず、「雨水との共生」という一つの考え方のもとで展開していきます。
今後は、PURE EDENやダムアーマーに加え、次のような分野への展開を検討しています。
・ 雨水を生活用水・飲料水として活用する技術の研究
・ 農業用水や農業排水に関するプロジェクト
・ 地域や建物単位で雨水を貯留・循環させる仕組み
・ 自治体、大学、企業との共同研究・実証事業
・ 雨水に関する調査・情報をまとめた「雨水白書」の発行検討
■ デンカアステックが目指す未来
デンカアステックは、雨水を単なる「排水」や「災害」として捉えるのではなく、人と社会を支える新たな資源として活かす社会を目指しています。雨水は、私たちに恵みをもたらす一方で、ときに災害をもたらします。だからこそ、雨水を知り、備え、活かし、循環させ、次の世代へとつないでいくことが求められています。
日本は、世界でも有数の雨に恵まれた国です。
私たちはこれまで、その雨の多くを「排水するもの」として扱ってきました。
しかし、これからの時代に必要なのは、「雨とどう共に生きるか」を考えることなのかもしれません。
「雨樋(あまどい)」の製造を通して、約70年にわたって雨と向き合ってきた企業として、デンカアステックは「雨水との共生社会」の実現に向け、防災・環境・衛生・農業・地域づくりなど、さまざまな分野における雨水の可能性を広げていきます。
デンカアステック 雨水宣言
デンカアステックは、約70年にわたり培ってきた雨水の集排水技術を礎に、雨水の新たな価値を社会に提案し、「雨水と共に生きる社会」の実現に挑みます。
<デンカアステック 雨水宣言>
わが国は、首都直下型地震や南海トラフ地震といった巨大地震への備えが急務である一方、気候変動による豪雨被害(内水氾濫)も深刻化しています。当社は以下の3点を軸に、社会のレジリエンス(回復力)向上に貢献します。
・ 雨水を暮らしに活かします。
・ 雨水から人と住まいを守ります。
・ 雨水の新たな価値を社会に伝えます。
日本は、世界でも有数の雨に恵まれた国です。雨の多い日本だからこそ、雨水とどう向き合い、どう共に生きるかを考えることが、これからの時代に求められているのかもしれません。
デンカアステックは、「雨水との共生社会」の実現に向け、その可能性を追求し続けます。
雨とどう向き合い、どう共に生きるか。
■ デンカアステック株式会社について
デンカアステック株式会社は、前身企業の時代から約70年にわたり、雨どいをはじめとする住設資材の開発・製造を行ってきました。長年培ってきた雨水の集水・排水に関する技術を活かし、近年では、雨水を生活用水として活用する「PURE EDEN」、豪雨時の床下浸水を防ぐ「ダムアーマー」など、環境・防災・水資源に関する社会課題の解決に向けた新規事業を展開しています。
■ デンカアステック株式会社 会社概要
社 名:デンカアステック株式会社
設 立 年:2021年4月1日(デンカ株式会社より分社化)
資 本 金:5000万円(デンカ株式会社100%子会社)
代 表 者:代表取締役社長 後藤一之
本 社:東京都港区芝公園2−4−1 芝パークビルB館 12階
電話番号:03-5473-7770(代表)
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