ハイブリッド木質耐火部材『COOL WOOD-ST』柱の60分・90分 国土交通大臣認定を取得
耐火被覆材の薄肉化を実現、中層建築物への木材利用を促進
株式会社シェルター(本社:山形県山形市、代表取締役社長:木村仁大)と戸田建設株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:大谷清介)は、鋼管柱の耐火被覆材に強化せっこうボードと木材を使用するハイブリッド木質耐火部材『COOL WOOD-ST』の柱を共同開発し、60分および90分耐火の国土交通大臣認定を取得しました。(認定番号:FP060CN-1128、FP090CN-1130(2))
既存の木質耐火部材『COOL WOOD』と併せて本技術の普及・拡大を図り、当社の掲げる「都市(まち)に森をつくる」というコーポレートビジョンのもと、森林資源の活用、2050年カーボンニュートラルの実現に取り組んでまいります。
ハイブリッド木質耐火部材『COOL WOOD-ST』柱の特徴
木質耐火部材『COOL WOOD』を開発、実用化した当社のノウハウを活かし、鋼管柱の耐火被覆材として強化せっこうボードと木材を組み合わせて薄肉化を図り、60分および90分の耐火性能を実現しました。
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耐火被覆材として強化せっこうボードと木材を組み合わせ、さらに強化せっこうボードの横目地部に目地補強材を設けることで、柱外形寸法を最小で鋼管柱径+180mm程度に抑えました。
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鋼管柱に取付けた鋼製下地に強化せっこうボード(防水・防かびタイプも可)をビスで留付けるシンプルな構造で、簡単に施工ができます。
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表面材として樹種を問わず木材を利用できるため、意匠や用途に合わせた樹種の選択や地域産木材の活用が可能であり、木材利用の促進に繋がります。
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その他の木質耐火構造との接合が容易で、設計や施工の省略化や自由度の高い計画が可能です。



▲ハイブリッド木質耐火部材「COOL WOOD-ST」柱の概要
背景
現在、SDGsやESGの観点から、建築物における木材利用への関心が一層高まっています。また、木材という自然素材を活用することで、建築物の意匠性や快適性の向上に加え、不動産としての資産価値の向上にもつながるという認識が広がりつつあります。
こうした動きを受け、2023年にはニーズの高い中層建築物に適用する耐火性能基準の合理化が図られ、これまでの60分、120分、180分に加え、新たに90分および150分の耐火基準が追加されるなど、木造建築に関する法整備※も進んでいます。
この度の認定取得により、9階建てまでの中層建築物での木材利用が促進され、建物の更なる低炭素化が期待されます。
参考:階数に応じて要求される耐火性能基準
最上階から階数4以内:60分耐火性能
最上階から階数5以上9以下:90分耐火性能
最上階から階数10以上14以内:120分時間耐火性能
最上階から階数15以上19以下:150分耐火性能
最上階から階数20以上:180分耐火性能
※令和3年「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律
(通称:都市(まち)の木造化推進法)」施行
令和6年 国土交通省「木造建築物の耐久性に係る評価のためのガイドライン」公表(木造の法定耐用年数見直し)
木質耐火部材『COOL WOOD(クールウッド)』概要
燃え止まり層にせっこうボードを用いた耐火部材。1、1.5、2、2.5、3時間の国土交通大臣認定を取得し(2、3時間は日本初)、日本、カナダ、スイスで特許を取得しています。
中心部の「荷重支持部」にはスギ以上の比重がある樹種を選択でき、製材、集成材、LVL、CLTなどが使用可能です。
(一社)日本木造耐火建築協会を通じて技術をオープンにしています。
■2020年度 文部科学大臣表彰 科学技術賞 技術部門 受賞
『COOL WOOD-ST』は、『COOL WOOD』のハイブリッドシリーズです。
株式会社シェルター 概要
社 名:株式会社シェルター
代表者:代表取締役社長 木村仁大
所在地:
〈本 社〉〒990-2473 山形市松栄1丁目5番13号
〈東京支社〉〒108-0014 港区芝5丁目36番7号 三田ベルジュビル9階
設 立:1974年12月
事業内容
・木質構造部材の研究・設計・製造・販売
(接合金物工法 KES構法、木質耐火部材 COOL WOOD、曲線・ひねり部材 FREE WOOD)
・木造建築(大規模・中高層・耐火)の設計(デザイン、構造設計・計算)・施工
・木造防耐火設計、木造耐火コンサルティング
・三次元加工による木製大型家具・木質インテリア製作
・注文住宅の設計・施工、リフォーム
・木造都市づくりの企画・コーディネート
※「木造都市」、「都市に森をつくる」、「KES」、「COOL WOOD」、「FREE WOOD」は
株式会社シェルターの登録商標です。
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