英・ヘイスティングス国際ピアノ協奏曲コンクールにて、森本隼太さん(17)が優勝!
イギリスの名門音楽コンクールを日本人が連覇
イギリスのヘイスティングスで、2月24日から開催されていた「ヘイスティングス国際ピアノ協奏曲コンクール HASTINGS INTERNATIONAL PIANO CONCERTO COMPETITION」において、現地3/4(金)~5(土)の2日間にわたり6名によるファイナル(オーケストラ伴奏によるピアノ協奏曲審査)が行われ、日本の森本隼太(もりもと・しゅんた)さんが、第1位を受賞した。同コンクールでの日本人優勝者は、2010年の三木美和子、前回2019年の小井土文哉に続いて、3人目。
森本さんは2004年生まれの17歳。京都府京都市生まれ・宇治市在住。学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校及びサンタ・チェチーリア音楽院(イタリア)在学中。2017年度第8回福田靖子賞選考会第1位、2020年第44回ピティナ・ピアノコンペティション特級銀賞など国内外で活躍してきた。今回のファイナルでは、イギリスの名門オーケストラ「ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団」と共演して2日目の2番手として登場し、シューマン作曲のピアノ協奏曲 イ短調を演奏して喝采を浴びた。同コンクールでの日本人優勝者は、2010年の三木美和子、前回2019年の小井土文哉に続いて、3人目。
同コンクールは、イギリス南東部イースト・サセックスのヘイスティングスで開催されている。そのルーツは100年以上前から開催されているヘイスティングス国際音楽祭の教育プログラムにさかのぼり、長い歴史を持っていたが、一時期中断された後、「ピアノ協奏曲コンクール」としてよみがえった。通常の国際ピアノコンクールよりも多くのピアノ協奏曲を演奏することができることが特徴の同コンクールは、2019年まで毎年開催された後、2021年から隔年開催されることが決まっていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で2022年に延期されていた。過去には日本から、2010年の三木美和子(第1位)、2017年の黒岩航紀(第4位)、2019年の小井土文哉(第1位)が入賞しており、それに続く快挙。
2021年10月に締め切られた今回は、40か国から360名の応募が集まり、予備審査の結果、45名の通過者が2022年2月~3月に行われる本大会に進出していた。本大会には39名が集い、1次予選(ピアノ伴奏により、A群・B群の指定課題から1曲ずつの協奏曲、一部分ずつを演奏)、2次予選(ソロリサイタル)、セミファイナル(オーケストラとの協奏曲A群選択曲)を経て、ファイナル(オーケストラとの協奏曲B群選択曲)に進む6名が発表されていた。審査員は、ヴァネッサ・ラターシュ氏(英国王立音楽大学ピアノ科主任教授)を審査委員長とし、ポール・ヒューズ氏(BBC交響楽団ディレクター)スタニスラフ・ユデニッチ氏(ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール優勝者)など計7名が務めた。
◆コンクール公式サイト
HASTINGS INTERNATIONAL PIANO CONCERTO COMPETITION
https://www.hastingsinternationalpiano.org/
◆森本 隼太(もりもと・しゅんた)
2022 ヘイスティングス国際ピアノ協奏曲コンクール(イギリス)優勝。
2004年12月4日生まれ。ピティナ・ピアノコンペティション全国大会において、2014年C級金賞、2016年E級金賞、2018年G級金賞・東京都知事賞・ヒノキ賞、2020年特級銀賞および聴衆賞を受賞。公益財団法人福田靖子賞基金主催の第8回福田靖子賞選考会にて第1位・福田靖子賞受賞。全日本学生音楽コンクールピアノ部門において、第69回小学生の部全国大会第1位、併せて野村賞・井口愛子賞・毎日小学生新聞賞・横浜市民賞、第71回中学生の部全国大会第2位、併せて横浜市民賞を受賞。2018年、Aloha International Piano Festival(アメリカ)ソロジュニア部門第1位、コンチェルト部門優勝。2019年、PIANALE International Piano Academy & Competition(ドイツ)審査員賞、特別賞KNS Classicalを受賞。2020年、Arsonore International Music Festival(オーストリア)に参加。2020年、AOIDE Scholarshipを取得。令和3年度新進芸術家海外研修制度高校生研修員。
これまでにピアノを浅井千鶴氏、花谷加奈江氏に師事。現在は、コモ湖国際ピアノアカデミーにて特別生としてWilliam Grant Nabore氏に師事するほか、日本にて関本昌平氏、サンタ・チェチーリア音楽院にて伴奏をGiovanni Velluti氏の各氏に師事。学校法人角川ドワンゴ学園N高等学校に在学中。
2022年には、東京でのソロリサイタル、大阪でのピアノ協奏曲のほか、ローマ、ロンドン、ドイツなどでの演奏会に招待されている。
◆公益財団法人福田靖子賞基金
(社)全日本ピアノ指導者協会が主催していた「福田靖子賞選考会」を母体として2010年に一般財団化、2011年に公益財団化した音楽教育の公益法人。「才能ある若いピアニストに国際経験を積ませ、成長をうながす」ことを目的とし、隔年開催の福田靖子賞選考会で選出した奨学生に対し、これまでに累計110回以上のマスタークラスや教育企画、海外渡航助成を実施してきた。巣立った奨学生からは国際コンクール等で活躍するピアニストを数多く輩出しており、過去の奨学生には関本昌平、田村響、阪田知樹、小林愛実、桑原志織、小林海都、古海行子、森本隼太、進藤実優、亀井聖矢らがいる。
ウェブサイト: https://www.yf-scholarship.org/ 理事長:福田成康
◆一般社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)
1966年に創立されたピアノ指導者の団体で、全国に約17,700人の会員と、630箇所の拠点を持つ。また、のべ43,000組超の参加者を誇る世界最大規模のピアノコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」を毎年主催し、最高部門の「特級」からは、田村響(2007年ロン・ティボー国際音楽コンクール優勝)、関本昌平(2005年ショパン国際ピアノコンクール第4位)、後藤正孝(2011年フランツ・リスト国際ピアノコンクール優勝)、阪田知樹(2021年エリザベート王妃国際コンクールピアノ部門第4位)など多数の国際コンクール入賞者を輩出している。
ウェブサイト: https://www.piano.or.jp/
会長:出井伸之、副会長:小渕優子・二宮裕子、専務理事:福田成康
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今後の公演について
◆ソロリサイタル(東京)◆
5/7(土)13:00 浜離宮朝日ホール「5 STARS 森本隼太ピアノリサイタル~十代の演奏家シリーズVol.20~」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第13番 変ホ長調 Op.27-1「幻想曲風ソナタ」
フォーレ :ノクターン 第6番 変ニ長調 Op.63
ショパン :ポロネーズ 第7番 変イ長調 Op.61「幻想」
シューマン:交響的練習曲 Op.13
https://concert.piano.or.jp/news/2022/02/10s_vol20.html
◆コンチェルト(大阪)
5/1(日)14:00 ザ・シンフォニーホール(大阪)「特級グランド・コンチェルト」
出演:森本隼太、尾城杏奈、亀井聖矢(ピアノ)藤岡幸夫(指揮)関西フィルハーモニー管弦楽団
曲目:リスト:ピアノ協奏曲第 1 番 変ホ長調 S.124(森本)
https://concert.piano.or.jp/tieup/tokky_grandconcerto.html
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