グロースステージのアフリカ現地スタートアップに投資するVerod-Kepple Africa Venturesが、第1号ファンドをUS$60百万 (約90億円) でファイナルクローズ
ナイジェリア商業銀行や日系企業等を新規LPに迎え、日系企業とアフリカ現地スタートアップの事業連携等を加速
当ファンドのLP構成は、アフリカにおける事業展開やESG/インパクト投資に取り組む日系企業・官民ファンドが中心となります。既存投資家である豊田通商、SBI ホールディングス、三井住友信託銀行、独立行政法人国際協力機構(JICA)、海外通信・放送・郵便事業支援機構(JICT)等に加え、今回のクローズではナイジェリアの銀行系アセットマネジメント会社のSCMキャピタルや、エレクトロニクス製品に用いられるソルダーレジストで世界シェアNo.1の太陽ホールディングス、国内外で幅広く学校運営を行うC2Cグローバルエデュケーションジャパン等に参画いただきました。
今年2月ナイロビで開催した初のポートフォリオギャザリング。テーマは「ガバナンス」
◆アフリカのスタートアップエコシステムではシード以降の投資担い手が圧倒的に不足
アフリカの過去のVC投資実績を見てみると、KAVがシード投資を開始した2019年からわずか4年間で同ラウンドの投資件数は約4倍に成長しています(左記)。
一方、シード以降のグロースステージにおいては投資件数が横ばいとなっている事からも分かるとおり、現地スタートアップにとってシードラウンド以降の調達ができるか主要な経営課題となっています。これには、アフリカのVCエコシステムにおけるシリーズA以降のグロースキャピタル提供者の欠如が起因しており、マクロ経済の悪化で欧米系大型ファンドからの調達が更に難しくなった昨今、特に現地ベンチャーキャピタルが”死の谷”を埋める役割をになっていく必要があるとVKAVは考えます。ポストシード・シリーズA・シリーズBラウンドを対象とする当ファンドを通して、VKAVは、現地投資家のプレゼンスが未成熟であるグロースキャピタルの担い手となることを目指しています。
◆より健全なポートフォリオ構築に向け、セクター・国を多様化
VKAVでは、前身のKAVが行ったシード投資期から一貫して3つの軸を持って投資判断をしてきました。
(1)既存インフラのデジタル化に取り組んでいるか
(2)ビジネスと顧客の間に存在する非効率性を解消しているか
(3)経済成長や人口増加がもたらすダイナミズムを基盤に新しい市場を作り出そうとしているか
当該1号ファンドでは、上記いずれか1つ以上のの軸に該当し、かつプロダクトマーケットフィットを経て事業成長期に入っている現地スタートアップ計12社にすでに出資を完了しています。
◆プライベートエクイティの知見を活用し、日系企業との連携を含むバリュークリエイションに特化
VKAVでは出資後のハンズオン支援にも力を入れており、日系企業を含む事業連携パートナーや投資家候補企業の紹介、ガバナンス・ESG強化のアドバイス、採用、法務等支援を行っています。これらのバリュークリエイション過程には、VKAVの株主でもあるプライベートエクイティ企業Verodの知見を取り入れています。Verodでは出資検討段階から次回調達やエグジットを見据えて出資候補企業と密に連携し、出資後は策定計画に基づき業界のベストプラクティスを導入する一連の流れが構築されています。このようなPE的アプローチは、アフリカの国々が直面する厳しいマクロ経済下での企業経営や、事業成長の一手としての多国展開などの観点からも、テックスタートアップにとってこれまで以上に必要不可欠な要素となっています。VKAVもVCとしてのみならず、スタートアップ経営のパートナーとして今後もより一層バリュー促進に力を入れていきます。
◆ポートフォリオ企業からのコメント
KOKO Networks・共同創業者 兼 CEO Greg Murray氏
VKAV has provided real and tangible value-add to KOKO with our Japanese market entry process, and in our African government relations strategy. They are an unusual firm, combining deep insight into African operating realities with an incredible network in Japan.
Moove・Chief Capital, Strategy & Impact Officer Tingting Peng氏
At Moove we share VKAV’s mission to foster prosperity and reduce economic inequality across the continent, and we’re pleased to see more impactful investment into the African tech ecosystem. Having just closed our Series B funding round, we’re grateful for VKAV’s continued support in our journey and look forward to working together with the team to supercharge our growth.
Nawy・共同創業者 兼 CEO Mostafa El-Beltagy氏
VKAV has been an amazing partner beyond the investment, the team is proactively and consistently seeking ways in which to help make the business more successful. We are very proud to have such a fund as a partner in our journey.
Verod-Kepple Africa Venturesについて(https://vkav.vc/)
VKAVは、Kepple Africa VenturesとVerod Capital Management の合弁企業であるVerod-Kepple Africa Partnersのファンドとなります。本ファンドは2022年2月に発足し、パートナーを務めるOry Okolloh、品田諭志、山脇遼介を中心に、アフリカ全土でさまざまな社会課題の解決に取り組むスタートアップ企業に対して成長支援を行っています。
Kepple Africa Ventures について(https://kepple-africa-ventures.com/)
株式会社ケップルアフリカベンチャーズ(本社:東京都渋谷区、代表:神先 孝裕)は、ケニアとナイジェリアに拠点を持ち、「アフリカに新しい産業を創る」ことをミッションにしたベンチャーキャピタルです。2018年の設立以降、アフリカで11ヶ国103社への投資を完了しています。イノベーションによって新しい産業が続々と生まれているアフリカにおいて、現地スタートアップの成長をサポートし、日本企業と協業する仕組みを作り出しています。こうした活動を通じ、新しい産業を創り、グローバルに展開していくことを目指します。
Verod Capital Management について(https://www.verod.com/)
Verod Capital Management(本社:ナイジェリア・ラゴス、代表:Danladi Verheijen)は、アフリカの中小企業、スタートアップ企業への投資および成長支援の実績を有するナイジェリアの大手プライベートエクイティ会社です。2008年に設立された同社は、西アフリカ地域におけるプライベートエクイティファンドのマーケットリーダーであり(累計調達額364百万米ドル)、ナイジェリアの大手生命保険会社、大手薬局チェーン、大手製薬会社等、各産業を代表する企業への出資、事業運営経験を有します。
【ニュースレターのご案内】
VKAVでは今後、アフリカ現地企業への出資/事業連携や自社でのアフリカ事業展開に関心がある日系企業様向けにセミナー等の開催、ケニア・ナイジェリア在住の投資チームによるマーケットインサイト提供等を予定しています。詳細は月次ニュースレターにてご案内いたしますので、ぜひご購読ください。
https://vkav.us21.list-manage.com/subscribe?u=b020e84573df95fa5145f9361&id=665643cd0c
【本リリースに関する問い合わせ】
Verod-Kepple Africa Ventures
電話: +254 (0)758 998661(IR担当 Asuka Uesaka)
メール:investorrelations@vkav.vc
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