プリントオンデマンドを活用したオンライン書店サービス『BOOKSTORES.jp』を運営するセルン株式会社が1億円の資金調達を実施

セルン株式会社

2023年1月10日 09時00分

プリントオンデマンドを活用したオンライン書店サービス『BOOKSTORES.jp』を運営するセルン株式会社（本社：東京都渋谷区、代表取締役：豊川竜也）は、事業拡大に向けてLAUNCHPAD FUND、その他個人投資家よりシードラウンドで1億円の資金調達を実施しました。

セルン株式会社について

セルン株式会社（https://seln.com）は、必要な時に必要な分だけ「売れる、作れる、届けられる」を実現する、出版の在庫レス流通プラットフォーム『BOOKSTORES.jp（https://bookstores.jp）』を提供する企業です。

■ 目指しているもの
セルンは「コンテンツの力で、子どもたちのために、世界を変える未来を創る」をビジョンに歩みだしました。
1901年に草案され、戦後実装された再販制度の恩恵を受けて、出版業界は拡大を続けてきました。しかし2023年現在、EC化とデジタル化の流れのなかで、その制度を支えてきた書店の売上と店舗数が大幅に減少するなど、今までの販売の仕組みが通用しなくなっております。
また2050年のカーボンニュートラルの実現という国の目標に対して、出版業界もCO2削減への貢献、再販制度のなかの委託販売制度で増大した出版物の返品の削減を目指す転換が求められています。

そこで、セルンはプリントオンデマンドと出版サプライチェーンの再構築により、在庫レス流通を実現、脱炭素社会に向けた取り組みによって、サスティナブルな出版インフラを構築します。
そのインフラで解決するのは、下記4点です。
・読者の需要に応じた生産で、在庫レス流通の実現
・新刊依存からの脱却、キャッシュフロー経営への転換
・出版物の地産地消による、輸送コスト＆CO2削減
・出版業界が描く持続可能な社会「作る責任・使う責任」の実現

セルンはその取り組みを新しい印刷出版の形として、「Pub2.0」と定義し、その実現を掲げ、事業拡大に取り組んでいます。

下記URLより詳しくセルンが目指す姿、取り組みをご覧いただけます。
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・【POD特集】ＰＯＤ発の出版改革目指すセルン
https://www.bunkanews.jp/article/262476/

・【POD特集】対談紙とデジタル、ブロックチェーンをつなぐプラットフォームとして期待
https://www.bunkanews.jp/article/262486/

・【POD特集】「創文社オンデマンド叢書」をオープン講談社
https://www.bunkanews.jp/article/262483/
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■ 今やっていること
セルン株式会社では大きく5点を軸にした事業展開を行なっております。
① ネット書店開設サービス
在庫レス流通のハブとなるオンライン書店を、定額費用がかからずに作成・運営が可能です。
　・『BOOKSTORES.jp』（インスタンスEC書店プラットフォーム）
　リリース予定
　・『BSJ connect』（デザインそのまま、どこでも販売できる）
　・『BSJ headless』（オールチャネル販売に対応）

② プリントオンデマンド
全国の印刷会社と提携をすることにより、1冊から1000冊以上の注文まで広く対応を行います。
　・プリントオンデマンド（受注後48時間で発送、1～199冊）
　・ショートラン（受注後1-2週間で発送、200～999冊）
　・オフセット（受注後3-4週間で発送、1000冊以上）
　・カスタム（上製本や専用用紙の使用等、応相談）

③ デジタルデータ化サービス（PDF/ePUB）
印刷に必要なデータ・電子配信用のデータを、フィルムや底本から作成します。
　・フィルムフォト方式（刷版フィルムAI高解像度データ化サービス）
　・フィルムスキャン方式
　・底本スキャン方式

④ フルフィルメントサービス（通販物流サービス）
入庫・保管・流通加工・出庫・配送・返品対応・棚卸など、通販の物流に必要なことを請け負います。

⑤ 出版物流
再販流通・直販流通・その他出版流通に付帯関連するすべての業務を請け負います。

資金調達の背景・目的

弊社が目標としている必要な時に必要な分だけ印刷を行う新しい書籍印刷を実現するためには、より多くの出版社様のお手伝いをさせていただき、弊社のサービスが根付くように取り組む必要があると考えております。
そのため、今回の資金調達にて下記3点を重視し取り組んでまいります。

① 出版社や書籍を取り扱う企業との関係構築・関係強化
より多くの出版社やコンテンツホルダーの方にセルンのサービスを知り、利用していただくことで、自社直営の書籍ECサイトの開設、在庫レス流通の実現によるコストと資源ロス削減、カーボンニュートラル社会への貢献を目指します。

②『BOOKSTORES.jp』の開発強化
より多くの出版社やコンテンツホルダーの方につかいやすいサービスの実現し、コンテンツをより多くの方に届けるため開発を強化します。

③ 上記に伴う人材採用の強化
主として下記のメンバーを集中し募集をいたします。
　・開発エンジニア（CTO候補・リードエンジニア）
　・事業開発（営業活動・カスタマーサクセス）
　・バックオフィス（経理・労務等）

採用情報については下記よりご確認をください。
https://www.wantedly.com/companies/company_6899284

もしくは下記URLよりお問い合わせくださいませ。
https://share.hsforms.com/1xem5gfJvSvCtnMrcvtwt-g2ej4h

出資者からのコメント

LAUNCHPAD FUND
川村達也氏

豊川さんとの出会いは5年以上前になります。その当時から、出版業界に対する熱いマインドと知見の深さは認識していました。セルンとしてLAUNCHPADに応募いただいた選考でのピッチは、これほどまでに世界観寄りなピッチは聞いたことがないという意味で記憶に残っています（その後のブラッシュアップでプロダクトも反映されファイナリストになりました）。その豊川さんが調達に動くならば必ず支援させてもらいたいと常に話をしてきました。今回ご縁をいただき、セルンが目指すデジタル・ブックオンデマンド・サプライチェーン・プラットフォーム構築を一緒に実現していきたいと思ってます。

代表からのコメント

セルン代表取締役
豊川竜也

〜日本の出版流通の転換点で、コンテンツの民主化、ユニバーサル化を目指す〜
100年以上に渡って、日本の出版界は再販制度（再販売価格維持制度+委託制度）に依拠する流通制度の恩恵により、安価かつ多種多様な出版物を全国の読者に届け、国民の知識の維持・向上に寄与、出版物の大衆化を実現、世界でも類をみない豊かな出版文化を築きあげてきました。

しかしながら現在、この素晴らしい制度は、デジタル化の推進、グローバルサービスの台頭により、存亡の危機に瀕しています。このままでは、未来の子どもたちに、日本の素晴らしい文化、知識、感動を届けることができなくなってしまうかもしれない。
私たちは、この危機的状況を当事者の一人として予見し、2018年11月9日、「私たちのすべては、世界中の読者に知識と感動をお届けするためにある」をミッションとして、SeLn（セルン）を起業しました。

目指すのは、コンテンツの民主化、ユニバーサル化です。
再販制度によりコンテンツの大衆化はすでに実現されました。それにより多くの読者が、出版物を同等に享受することが可能ですが、一方でその流れは上（出版社）から下（読者）に、降りてきて広く普及するというものであり、ダイバシティ化した市場の中では限界が近づいています。
だからこそ、私たちはもう一歩踏み込んで、出版物の「民主化」を目指します。上と下の区別がなくなり、誰もが公平な機会のもと、新しい価値を自らの心と身体で創造する。先人が築き上げた出版の伝統を踏襲しつつも、新しい時代の変化に対応し、読み手、作り手、売り手、出版に関わるすべての人がよりハッピーな環境を生み出します。
更に、デジタルとフィジカルを融合し、人種も言語も国境も超えて、作り手と読み手がつながるプラットフォームを構築し、コンテンツの力で世界を繋げるユニバーサルな社会を実現したいと願っています。

必要な時に、必要な形で、必要な分だけ、誰もがコンテンツを創造し、享受できる時代の到来のため、未来の子供たちに多種多様な知識と感動を届けるために、私たちは全力で駆け抜けます。