アルファフュージョン、新規アスタチン標識基盤技術構築のための研究開発開始
QST、新潟大と共同研究契約を締結
アルファフュージョン株式会社(代表取締役CEO:藤岡直、大阪府大阪市北区)は、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(理事長 小安重夫。以下「QST」という。)量子技術基盤研究部門 高崎量子応用研究所 量子バイオ基盤研究部 石岡典子部長らのグループ、国立大学法人新潟大学(学長 牛木辰男。以下「新潟大」という。)脳研究所 統合脳機能研究センター 臨床機能脳神経学分野 島田斉教授らのグループと、新規アスタチン標識基盤技術構築の研究開発を行う共同研究契約を締結しました。
アルファフュージョンにとっては二件目のQSTとの共同研究となります。
α線を放出する放射性同位体(α線放出核種)をがん細胞に集積する化合物に結合させ、がん患者に静脈注射することで、がんを物理的に殺傷するという標的α線核医学治療(Targeted Alpha Therapy; TAT)は現在世界的に注目を浴びています。アスタチンとは、α線放出核種の一つであり、基礎研究においてその臨床有用性が示され始めていること、量産製造技術の確立が進んでいることから実用化が期待されています。
QSTの石岡典子部長らのグループは、高崎量子応用研究所のイオン照射研究施設(TIARA)などを活用して、がんの診断・治療に役立つ放射性薬剤に資する基盤技術開発で実績をあげてきました。近年は、医療応用が期待されているアスタチンの薬剤化に向けた標識・薬効メカニズム研究に注力しています。
また、新潟大の島田斉教授らのグループは、陽電子放射断層撮像法(PET, positron emission tomography)を用いた多様な精神神経疾患のイメージング研究を実施してきました。これまで脳内に蓄積する異常タンパク病変を定量評価するPETイメージング技術を開発してきた実績がありますが、今後は新規PET薬剤開発に関する技術を脳腫瘍などを対象としたセラノスティックイメージング技術開発へ応用する研究展開も視野に入れています。
本共同研究では、QSTの放射性薬剤基盤技術の知見・新潟大のPET薬剤の知見・アルファフュージョンの創薬研究開発の知見を融合し、多様な創薬候補化合物に適用できる新規アスタチン薬剤開発を加速する基盤技術の確立を目指します。
アルファフュージョンは、これからも広く国内外の研究機関・企業と協業しながら、世界のアスタチン創薬をリードし続けていきます。
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担当:広報担当