次世代を担う若手研究者を育成する新プログラム「SSーF New-Generation Program」を開始
第一号研究者として、東北大学の佐々木晴香氏を選定
【SSーF New-Generation Programについて】
SSーFは、People-Centric Science(人々中心の科学研究エコシステム)の実現をビジョンとして掲げています。その背景として、科学の力で世界を前進させるためには、科学者が自らの分野にとどまらず、多種多様な人材とつながりを生むことが必要であると考えているからです。しかしながら、現状では、研究者が組織や領域を越えて、有機的な対話を重ねる機会が少ないという課題があります。
この現状を打破するため、SSーF New-Generation Programでは、主に下記の支援を若手研究者に提供し、分野を越えた交流から生まれるインベンション(発見・発明)を促すことで、研究のさらなる飛躍をサポートいたします。
主な支援内容:
SSーFコミュニティに所属するトップサイエンティスト(ステラ・インベンター**)からのメンタリング
SSーFに所属するサイエンスの専門家による学会発表、研究費申請、論文執筆の支援
SSーFに所属するビジネスの専門家による社会実装化のためのハンズオントレーニング
SSーFのコミュニティイベントへの招待
【佐々木晴香氏の選定理由】
東北大学大学院歯学研究科助教 佐々木晴香氏は、歯科口腔麻酔学の博士課程在学中に行った研究テーマである『気管支喘息の病態におけるメラトニン受容体の役割の解明』が高く評価され、喘息治療における新規治療薬開発への展開が期待されています。
佐々木氏は、傑出した研究テーマの着眼点や仮説設定力に加え、コミュニケーション能力や好奇心、熱意の高さも兼ね備えた人材として、SSーFのビジョンであるPeople-Centric Science(人々中心の科学研究エコシステム)を具現化する将来有望な研究者であると評価し、SSーF New-Generation Programの一員に選定いたしました。
【佐々木晴香氏コメント】
「この度はSSーF New-Generation Programに採択いただき、大変光栄に存じます。気管支喘息は世界で約2.6億人が罹患する代表的な慢性炎症性疾患で、喘息による世界の死者数は毎年約46万人に上ります。私はこの喘息死の撲滅を研究の最終目標に掲げ、気管支喘息の病態・創薬に関する研究を行っています。このプログラムを通して研究内容の発展のみならず、研究者としても成長していけるよう、一層の努力を重ねていきたいと思います。」
【SSーF代表理事 武部貴則コメント】
「佐々木晴香氏は、私たちが掲げているビジョンであるPeople-Centric Science(人々中心の科学研究エコシステム)の考え方によって、さらなる飛躍が期待される研究者であり、SSーF New-Generation Programを通じて、研究活動のサポートができることを大変嬉しく思っています。挑戦的な研究テーマに取り組む佐々木氏個人の力に加え、世界中の様々なイノベーターと出会うことで、今までに想像もしなかったような大きな発見・発明が生まれることを願っています。」
*SSーF New-Generation Program選考時は博士課程4年。
**ステラ・インベンターとは、SS–Fが独自の視点で選定した研究者の総称であり、比類なきユニークな視点と想像力を兼ね備えた野心的な研究者を指しています。
■STELLAR SCIENCE FOUNDATION(SS–F)について
SSーFは、サイエンスを担う人々の力に注目し、破壊的な発見・発明の持続的創出を促す仕組みの構築を目指す日本発の団体です。日本の科学研究の復興を、科学者の自由な研究活動を支援し、世界を変える発見・発明を生み出すことで実現し、社会に貢献したいと考えています。
SSーFは、「The Stellar Model」と呼ばれる3つのコアコンセプト(Stellar Inventors - 傑出した次世代研究者の発掘、Investment - 自由な挑戦を可能とする研究環境構築支援、Inclusive community - 多様性溢れるコミュニティの醸成)を軸に、傑出した研究者による好奇心主導の研究を実現可能にすることを目指します。
■東北大学について
東北大学は、開学以来の「研究第一主義」の伝統、「門戸開放」の理念及び「実学尊重」の精神を基に、豊かな教養と人間性を持ち、人間・社会や自然の事象に対して「科学する心」を持って知的探究を行うような行動力のある人材、国際的視野に立ち多様な分野で専門性を発揮して指導的・中核的役割を果たす人材を養成しています。また、深い学術的理解を追究する基礎研究に加え、社会的ニーズに応える応用研究・基盤研究など、多様な研究を世界的に高い水準を目指して推進しています。
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