イルミナ、シンプルかつ最速のベンチトップシーケンサー「MiSeq™ i100シリーズ」を発表
試薬キットの常温での出荷と保管を可能にし、より多くのラボに次世代シーケンサーへのアクセスを実現
イルミナ株式会社(製造販売業者︓東京都港区、以下「イルミナ」)は、新たなベンチトップシーケンサー「MiSeq™ i100 シリーズ」を発表しました。
MiSeq™ i100 シリーズ(以下、MiSeq i100シリーズ)、MiSeq i100およびMiSeq i100 Plusシステムは、従来のMiSeqシステムと比較し4倍の速さで、最短4時間のシーケンスランタイムを実現します。また、試薬キットは常温で出荷・保管が可能なため、解凍待ち時間なしに即日でサンプル解析を行うことができます。さらに、MiSeq i100シリーズはスピードと画期的なシンプルさを追求した新しいベンチトップシーケンサーです。
イルミナの最高経営責任者(CEO)のジェイコブ・タイセン(Jacob Thaysen)博士は次のように述べています。「MiSeq i100シリーズは、より高速かつコンパクトで使いやすい製品が欲しいというお客様のニーズを実現した最新の小型ベンチトップシーケンサーです。次世代シーケンサ―(NGS)の使用経験に関わらず、システムにアクセスしすぐに使用できる、プラグアンドプレイの柔軟性をラボに提供します」
イルミナ日本法人ゼネラルマネージャーのアジュナ・クマラスリヤは次にように述べています。「MiSeq i100シリーズの日本での導入を大変うれしく思います。本製品は、日本の研究者の多くが直面している、実験スペースの制約、立ち上げから解析までの複雑なワークフロー、解析にかかるコストや時間といった課題に対するソリューションを提供します。新たに柔軟性を兼ね揃えたMiSeq i100によって、イルミナが研究者やその先の恩恵を受ける全ての人々に貢献できることを強く期待しています」
MiSeq i100 シリーズは、イルミナが2011年から多くのお客様に提供しているベンチトップシーケンサーMiSeqシステムの実績を引き継ぎ、NovaSeq™ Xシリーズの画期的な技術を取り入れて再設計されました。
【主な技術的特徴と環境配慮】
イルミナの革新的XLEAP-SBS™ケミストリーのイノベーションによって、MiSeq i100シリーズの試薬キットは常温での出荷・保管が可能となり、環境負荷の軽減に貢献しています。また、ランあたり、MiSeq i100 Plusシステムは最大1憶シングルリード、MiSeq i100システムでは最大2,500万シングルリードといった柔軟な出力機能を提供します。その他の主な特徴は以下の通りです:
• 常温での試薬キットの保管と出荷:冷蔵保存の必要がなく、緊急サンプルの即時解析が可能
• サステナビリティ:従来のMiSeqシステムと比較し包装廃棄物を85%削減し、温室効果ガスの排出量を低減
• スピード:ランタイムを劇的に短縮し、最短4時間で結果を提供(MiSeqシステムの4倍の速さ)
• コスト効率:リサイクルが可能なプラスチックなど、コストエフェクティブな消耗品を使用
• ワークフロー:10のアプリケーションで18種類の一連のワークフローを提供
• 操作:次世代シーケンサ―(NGS)の使用経験に左右されずに、幅広い研究者に対応したシンプルな操作性
MiSeq i100は、微生物学のための小規模全ゲノムシーケンシングや感染症、腫瘍学におけるターゲットNGSパネルをワンタッチで操作できるワークフローとなっています。シーケンシングの結果は、シーケンサー上で直接、またはクラウドベースでDRAGEN™ゲノムデータ解析を介して提供され、専門知識の必要性を最小限に抑えています。
イルミナ最高技術責任者(CTO)のスティーブ・バーナード(Steve Barnard)博士は次のように述べています。「研究者の皆様が研究成果を達成するために一気通貫したワークフローを提供したい、というイルミナのコミットメントを表した製品です。スピード、使いやすさ、柔軟性、そしてユーザー体験を通して強化されたMiSeq i100は、ベンチトップシーケンスに新たなスタンダードを確立させました」
【体験者の声】
イルミナは、世界中の研究者と共に、MiSeq i100の先行アクセステストを実施しました。
45カ国の学術、および産業分野の研究者にゲノムサービスを提供するNPO団体であるゲノムケベック(Génome Québec)の次世代シーケンシングチームリーダー、ジェネビー・ドンピエール(Geneviève DonPierre)氏は次のように述べています。「MiSeq i100の解析スピードは、プロジェクトの続行を早急に判断する必要がある研究者に対して、迅速な回答の提供を可能としました。また、試薬キットを解凍するために要していた2日間がなくなったことで、シーケンシング解析の計画立案においても画期的な変化をもたらしました。まさにゲームチェンジャーです」
チューリッヒ大学医学微生物学研究所で新たな診断薬、抗微生物耐性および抗微生物薬の開発研究を行っている微生物ゲノミクス(NGS)グループの共同リーダーであるティム・ロロフ・ハンズチン(Tim Roloff Handschin)博士と彼のチームは次のように述べています。「MiSeq i100によって細菌培養から結果までのフローを24時間以内に達成でき、その迅速性は革新的です。効率性が上がり、培養のサンプルフローを大幅に増加させることもできました。解析したいサンプルの準備ができればいつでも解析を開始することができるという柔軟な環境は、研究開発の可能性を拡げてくれます」
MiSeq i100は2024年10月9日のオンラインウェビナーにて発表されました。
詳細はウェブサイト(こちら)をご覧ください。
MiSeq i100は2025年より全世界に向けて出荷予定です。詳細はウェブサイト(こちら)をご覧ください。
【将来の見通しに関する記述】
本プレスリリースには、リスクおよび不確実性を伴う将来の見通しに関する記述が含まれている場合があります。実際の業績に将来の見通しに関する記述と大きく異なる影響を与えうる重要なる要因には、以下のようなものが含まれます。(i)新製品や新規サービスの開発、製造、市場導入に内在する課題(ii) 頑丈な機器および消耗品を製造する能力、(iii) 新製品および新規サービスに対する顧客の受容度および満足度、(iv) 規制当局から当社製品に対する承認を取得または維持する能力。また、これらに加え、最新のForm 10-K、Form 10-Q等、米国証券取引委員会(SEC)への提出書類、事前に公表されているカンファレンスコールにおいて開示される情報さなどの要因があります。 イルミナは、これらの将来の見通しに関する記述の更新、アナリストの予想の見直しや確認、または当四半期の進捗状況に関する中間報告書もしくは最新情報の提供を行う義務を負うものではありません。
【イルミナ日本法人について】
イルミナ日本法人は2004年に設立され、2013年に最初のオフィスとイルミナソリューションズセンター(ISC)を開設しました。ISCは、顧客の研究室における当社の技術活用を促進する目的で設立され、当社のシーケンスシステムやワークフローの実践的な経験を提供するトレーニング施設です。現在、日本には約100名の従業員が勤務しており、これまでに1,000台以上のシーケンスシステム設置の実績があります。 また、国立がん研究センター、岡山大学、シスメックス、大塚製薬、栄研化学など、多くの重要なパートナーシップを結んでいます。詳細については https://jp.illumina.com/ もしくは https://www.facebook.com/illuminakk/ をご覧ください。
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