防災の日に寄せて/ キッツグループが全国で支えてきた「水のある日常」

2026年熊本地震でも出動。24年にわたり移動できる浄水場として給水活動を実施

株式会社キッツ

 大きな地震が発生すると、電気や交通網の復旧に関心が集まりがちだが、被災地の住民が真っ先に必要とするのは、生活に欠かせない「水」です。蛇口をひねれば当たり前に出てくる水も、ひとたび断水すれば、飲用はもちろんトイレや洗濯、入浴といった暮らしのあらゆる場面に影響が及びます。

  キッツのグループ会社である株式会社キッツエスジーエス(本社:滋賀県彦根市)は、2026年7月に熊本県で発生した地震に伴う断水被害に対し、可搬式浄水装置「アクアレスキュー」を派遣し、熊本県西原村および八代市において生活用水の確保を支援しました。  防災の日にあたり、当社は今回の活動を報告するとともに、2002年の販売開始以来、全国各地の災害現場で続けてきた取り組みを振り返りながら、水のある日常を支える重要性について改めてお伝えします。

断水した地域で生活を支えるために

2026年熊本地震での対応

   2026年7月28日16時27分、熊本県を突然の揺れが襲いました。この地震により県内各地で水道施設が被害を受け、断水が発生。蛇口から水が出ない生活が、多くの住民の日常を一変させました。

   同日、熊本県西原村及び、一般社団法人災害時緊急支援プラットフォーム(以下、PEAD)からの連絡を受けから連絡を受け、キッツエスジーエスはアクアレスキューの出動検討を開始しました。被災地の状況把握を行いながら装置の準備を進め、設置場所や運用条件の確認を実施しました。

   7月31日、滋賀県彦根市を一台のアクアレスキューが熊本県西原村に向けて出発しました。長距離の輸送を経て、8月3日朝9時、熊本県西原村総合体育館に到着。到着後ただちに設置・試運転に取りかかり、その日のうちに稼働を開始しました。地震の影響で水道水の濁度が上昇していた西原村では、発災直後から村の水道課と連携を重ねており、アクアレスキューはその濁度上昇対策として役立てられました。同施設では、その場での給水にとどまらず、地域一帯の給水拠点としての役割も果たしました。給水車がここで貯水し、道路事情などにより支援が届きにくい奥地の集落まで水を運ぶなど、アクアレスキューを起点とした給水のネットワークが築かれました。

熊本県西原村総合体育館での給水活動

   また、PEADとの連携により、8月3日、2台目のアクアレスキューも彦根市を出発し、八代市八千把(やちわ)小学校へと向かいました。現地では8月4日、設置と試運転を重ね、5日、生活用水としての供給を開始。断水が続いていた地域に、待ちわびた水が届いた瞬間でした。この設置は、PEADを介し、当社が八代市水道局と密に連携しながら進めたものです。八代市では、9月3日に市内の別の給水拠点への移動を予定しており、地域のニーズに応じて給水活動を支援してまいります。

熊本県八代市での給水活動

株式会社キッツエスジーエス エンジニアリング事業部長 杉本忠明

  「発災当日、PEADから連絡を受けてすぐに社内で対策会議を開きました。営業所、製造、現地対応と、部署を越えて情報を共有し、一つのチームとして動けたことが、今回の迅速な対応を可能にしたと思います。日頃から自治体や関係機関との連携を重ね、いつ災害が起きても動ける体制を整えてきたことも、この迅速な初動につながっています。」

   装置の設置にあたっては、被災地の状況を踏まえながら、自治体や関係機関との綿密な調整を実施しました。設置場所の確認や現地調査に加え、現地対応者は被災地へ負担をかけないよう必要な資材や生活用品を事前に準備し、自立した活動を心掛けながら支援にあたりました。

全国の災害現場で続いてきた取り組み

   2002年の販売開始から24年。アクアレスキューは、これまでも幾度となく被災地に駆け、多くの災害現場で運用されてきました。(下記は一例です)

2011年 東日本大震災

 2016年 熊本地震

 2018年 西日本豪雨

 2024年 能登半島地震 

  大規模災害が発生すると、水道施設の損傷や停電などにより、日常生活に欠かせない水の確保が課題となります。アクアレスキューは河川や池などの水を浄化し、生活用水を供給することで、被災地の生活環境維持と復旧活動を支えてきました。

自治体に広がる「災害・緊急対策」としての導入事例

   アクアレスキューは、災害発生時の緊急出動にとどまらず、自治体における「災害・緊急対策」としての常設・配備も進んでいます。特に、自然災害等で水源の維持が困難になりやすい小規模水道の持続を目的とした導入が、全国各地で広がっています。

 和歌山県田辺市:学校のプールを「緊急時災害水源」として活用(危機管理対策)

 和歌山県紀美野町:災害発生に備えた「応急給水拠点」の構築

 長野県辰野町・栃木県佐野市:災害・緊急時のバックアップ体制

 宮城県大崎市:地震、台風、ゲリラ豪雨などの自然災害リスクに対する減災対策

   このほか、福島県棚倉町、新潟県阿賀町、兵庫県新温泉町、兵庫県香美町、長野県飯田市、岡山県鏡野町、高知県いの町など、小規模地域の持続的な災害対策として、全国各地で採用が広がっています。

   また、長崎県をはじめとする山間部や離島では、車両が入れない場所でも小型船や人力で搬送・設置できる「可搬性」が評価されています。災害時の孤立対策と、平常時の小規模水道維持を兼ねた活用法として、数多く採用されています。

水のある日常を未来へ

 普段何気なく利用している水は、災害発生時にその大切さを改めて実感する社会インフラです。

キッツグループは、「持続可能な社会の実現に貢献する」というサステナビリティ基本方針のもと、水と環境に関わる技術を通じて社会課題の解決に取り組んでいます。

   これからも災害時における生活用水の確保を支えるとともに、自治体や地域社会との連携を深めながら、人々の安全・安心な暮らしを支える活動を継続してまいります。

<参考> 2024年01月25日 令和6年能登半島地震 被災地での給水活動 

お問い合わせ

株式会社キッツエスジーエス エンジニアリング事業部

電話:03-3370-6586

Eメール:tokyo@kitzsgs.co.jp

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会社概要

株式会社キッツ

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URL
https://www.kitz.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
東京都港区東新橋一丁目9番1号 東京汐留ビルディング
電話番号
050-3388-5163
代表者名
河野 誠
上場
東証プライム
資本金
212億708万円
設立
1951年01月