日韓独芸術交流「イリャン・チャンの肖像」

韓国伝統と現代音楽の邂逅（かいこう）

芸術文化ワークス

2024年4月29日 13時00分

グローバルに意欲的な活動を続けるパーカッショニスト・加藤訓子が、イリャン・チャンの作品による2公演を東京、横浜で開催する。「Portrait of Il-Ryun Chung」と題したコンサートは、ドイツからイリャン・チャン（정일련）、韓国よりデグン、チャングの名手ホン・ユー（유홍）、ウーンシク・キム（김웅식）を招聘した日韓マエストロの競演。大作の初演が連なり加藤訓子委嘱新作の世界初演を含む興味津々な国際芸術交流イベント。

特定非営利活動法人芸術文化ワークス主催、駐日大韓民国大使館韓国文化院が後援する。

Portrait of Il-Ryun Chung

5/25［土］19:00 KIWA TENNOZ（東京都品川区）

5/31［金］19:00 神奈川県立音楽堂（神奈川県横浜市）

　ドイツ生まれドイツ育ち、韓国にルーツを持つ作曲家イリャン・チャンをフィーチャーしたポートレートコンサート。2009年の「サントリーサマーフェスティバル」で、ウンスク・チンから委嘱を受けた『BENU』を加藤訓子が好演して以来、初来日から15年、再び加藤訓子、アンサンブルノマドとの共演が実現する。作曲家の強い要望により、2つの打楽器コンチェルト『GLUT』と『BENU』を一対の協奏曲として初の同時公演。韓国伝統楽器（デグン、チャング）と現代楽器マリンバの融合による『MOTION』の日本初演、加藤訓子のために書かれた『BINARY GROOVE』の世界初演等、エネルギッシュな韓国伝統のリズム溢れるイリャン・チャンの世界を堪能する。

　東京公演は、観客、奏者のバウンダリーを取り払い、天王洲のライブハウス「KIWA TENNOZ」での公演。加藤訓子、デグン、チャングの各名手とスペシャルゲストでギターの佐藤紀雄（アンサンブルノマド）が出演する。

　横浜公演は、響の素晴らしい「神奈川県立音楽堂」でのフルコンサート。ホン・ユー、ウーンシク・キム2人のほか、加藤のもとに集う今をリードする若手打楽器奏者たちとアンサンブル・ノマドが出演し、「BINARY GROOVE」「MOTION」に加えて、「GLUT」（日本初演）、「BENU」という大アンサンブルの協奏曲的作品が見どころとなる。

　加藤訓子が作曲家をフィーチャーしてプロデュースする企画『MUSIC DAY』のトップを飾るイリャン・チャン、「未知の人が聴いても楽しめる」と語る両公演で、他にない音楽を体験したい。

（取材・文：柴田克彦・ぶらあぼ2024年5月号より引用）

【出　演】

東京公演

加藤訓子（マリンバ）、ユー・ホン（デグン）、キム・ウーンシク（チャング）、佐藤紀雄（ギター) 　

横浜公演

加藤訓子（マリンバ）ユー・ホン（デグン）キム・ウーンシク（チャング）
アンサンブル・ノマド

木ノ脇道元（fl/b-fl）、川内優子（ob）、林　憲秀（eh）、菊地秀夫（cl）、草野裕輝（b-cl）、塚原里江（fg）、森　純一（c-fg）、萩原顕彰（hr）、佐藤秀徳（tp）、今込　治（trb）、橋本晋哉・渡部陽菜（tub）、花田和加子・迫田　圭（vn）、甲斐史子（va）、竹本聖子・朝吹　元（vc）、佐藤洋嗣・水野翔子・布施砂丘彦（cb）、川本　嵐（pf）、梶　彩乃（hp）
inc.percussionists

細野幸一 (BENU solo vib.)、富田真以子 (GLUT solo xylo.)、三神絵里子 (GLUT solo vib.)、東　廉悟・齋藤綾乃・戸崎可梨・濱仲陽香・西崎彩衣（perc.)
指揮：イリャン・チャン

【チケット】

東京公演

KIWA TENNOZ

東京都品川区東品川2-1-3 tel. 03.6433.1485

一般 5,000円 ONE Drink付

teket https://teket.jp/314/33187

横浜公演

神奈川県立音楽堂　

神奈川県横浜市西区紅葉ケ丘9-2 tel. 045.263.2567

S席 6,000円 A席 5,000円 B席 3,000円

teket https://teket.jp/314/32660