幸福な暮らしと、まちで働く仕組み。兵庫・丹波篠山市福住で「TOUCA TOUR in 福住」を開催
移住者が増え続けている、旧宿場町「福住」へ。皆でまちを歩き、宿に泊まり、遊びつつ、まちを支える仕組みを学ぶ。

一般社団法人Intellectual Innovations(所在地:東京都目黒区/代表理事:池尾 健、以下「II社」)は、2026年8月3日(月)から4日(火)までの1泊2日、兵庫県丹波篠山市福住エリアにて「TOUCA TOUR in 福住」を開催しました。TOUCAのコミュニティパートナーでもあり、この町でエリアマネジメントを手がける安達鷹矢氏(株式会社Local PR Plan 代表取締役)に現地をご案内いただき、地域観光・宿泊・建築・まちづくりに携わる実践者が全国から集まりました。
TOUCAの「ゼミ合宿」と「ツアー」
TOUCA(https://touca.jp/)は、日本の観光の先をてらし、各地域をともす「灯火(とうか)」を掲げ、全国のコミュニティパートナーとII社が地域や組織を超えて運営する共同コミュニティです。年2回・2泊3日の「ゼミ合宿」は、パートナーの経営者を中心に。よりカジュアルな「ツアー」は、次世代のリーダーやメンバーを中心として、日本の各地域にてプログラムを重ねてきました。
■ TOUCA ゼミ合宿・ツアー 開催実績

幸福な暮らしには、何が必要か
安達氏が福住へ移住したのは2011年。当時この町にあったのは、地域の商店と老舗の鶏肉屋だけでした。それが2025年時点では約45軒の商店・工房・ビジネス拠点が並び、移住者は約180人。総人口約1,100人の16%にあたります。(出典:安達氏note https://note.com/local_pr_plan/n/n7ae9edbe9df7)
まちの計画を立てるとき、安達氏が出発点に置いているのは「幸福な暮らしには何が必要か」という問いです。行政が社会課題から目標を立てるのに対して、そこに住み、事業を営む人の実感から逆算していく。今回のツアーは、その“暮らしの側”に一泊してみる時間でもありました。棚田の広がる集落の宿に泊まり、移住して店を開いた人たちの仕事を実際に見て、まちを歩く。1泊2日で、この問いを一緒に考える旅となりました。
プログラム①|まちを歩き、宿に泊まる
初日は、閉校した旧福住小学校を活用した拠点「SHUKUBA」にある安達氏のオフィスでのレクチャーからスタート。そのあと街道を歩き、夜は二つの宿に分かれて宿泊しました。2日目は、地域の実践者による案内で古民家再生の現場へ。
福住は、京阪神から車で約1時間、江戸時代に参勤交代の大名が行き交った旧西京街道沿いの宿場町。2012年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

伝統的な町家が連なる街並みのなかに、クラフトビール醸造所、吹きガラス工房、コーヒーショップなどが点在。誰が、どんな理由で、移住してきて、開業したのか。そんな経緯を聞きながら、まちを歩きました。


夜は二つの宿に分かれて宿泊。どちらも福住から車で15〜20分ほどの後川エリアにあり、棚田の田園風景が広がります。安達氏自身が運営する一棟貸しの宿「後川 天空農園」(https://tenkunouen.tanbasasayama.com/)は「“何もしない”贅沢」を掲げ、約1,200年前に東大寺へ米を献上した伝承が残る、美しい棚田に建ちます。もう一方の「山里の宿 輪の里」(https://wano-sato.com/)は後川集落の古民家を改修した宿で、夕食は輪の里で全員そろってのBBQとなり、昼間に聞いた話の続きが、夜まで続きました。



2日目は、地域で古民家の設計を手がける水谷設計舎の水谷さんと、施工に携わる岡田工務店(https://okada-koumuten.com/)の岡田さんの案内で、再生を終えた建物から、これから取りかかる建物までを巡りました。構造と法規、費用と工期、そして担い手。一軒の古民家を残すのに何が大切だと考えているかなど、具体的な話として聞きました。

プログラム②|レクチャーで学ぶ、続けるための仕組み

旧福住小学校「SHUKUBA」
閉校した小学校を活用した拠点。安達氏をはじめまちの活動者が入居し、飲食開業希望者向けのチャレンジカフェや農産加工所も置かれています。
初日に受けたレクチャーにて、このまちを続けるための4つの問いが見えてきました。

誰を迎えるか。誘致するのは、自力で集客できるプロダクトを持つ人。安達氏はこれを「創造的職人」と呼び、焙煎する人、パンを焼く人、醸造する人、料理する人までを含めています。
何を測るか。観光入込客数ではなく、地域内総生産を意味するGAP(Gross Area Products)という独自の指標。2030年に向けた目標も、この指標の上に置かれているとのこと。
誰が支えるか。小規模な家族経営が多く、1社では会計やECの専門職を雇えない。その前提を、総務省の特定地域づくり事業協同組合の仕組みを活用し、専門人材をシェア雇用する事業協同組合で解こうとしています。
何を可視化するか。宿の予約データだけでは、まちを訪れた人の姿は見えない。店舗も含めた町全体で、どんな人がどの経路で来て、いくら使ったのかを可視化する構想も進んでいます。
いつもTOUCA合宿などでは学ぶ姿勢が旺盛な安達さん、このツアーではいつもと違って自分が主役。いろいろな語り口でご自身のこと、仲間のこと、福住のことを話して下さいました。
参加者が持ち帰ったもの
ツアー後、参加者からは次のような声が寄せられました。
・「作り手の想いと、まちの仕掛け人である安達さんとの関わり・関係性も見えてよかった」
・「以前参加したTOUCAゼミ合宿とはフェーズも内容も異なるので、まちの事例をそのまま落とし込むのは難しい。だからこそ勉強になる」
・「ホテル屋・サービス業の立場として、宿だけでなく街全体の滞在記録やデータの残し方、集め方の参考になった」
自身の地域や事業との差を感じ、だからこそ持ち帰るものがある——そんな気づきの多い2日間となりました。
TOUCAでは、全国のコミュニティパートナーとともに、ゼミ合宿とツアーを継続して開催しています。活動に関するお問い合わせは、お問い合わせフォーム(https://touca.jp/inquiry)よりお受けしています。

TOUCAについて
日本の観光の先をてらし、各地域をともす「灯火(とうか)」。その想いを同じくする、全国のコミュニティパートナーと一般社団法人 Intellectual Innovations による、地域や組織を超えた共同コミュニティです。文化、くらし、食、自然、循環——多様なテーマに地域の最前線で向き合う「遊学者」と、地域を巡る人が出会い、深めあう。観光にとどまらない人と地域の関係性を探索し、未来の世代へつなげていきます。

株式会社Local PR Plan について
創造的職人宿場町 福住
株式会社Local PR Plan、代表取締役 安達 鷹矢
兵庫県丹波篠山市福住1355
「public relations」=周囲を取り巻く事象との適切な関係構築を目指す地域企画会社です。旧宿場町を舞台に、まちと住む人の暮らし全体を豊かに発展するべく、NIPPONIAという宿も経営しています。代表の安達氏は「創造的職人宿場町 福住事業協同組合」の代表理事も務めています。
公式HP:tanbasasayama.com

一般社団法人 Intellectual Innovations について
会社名:一般社団法人 Intellectual Innovations
所在地:東京都目黒区下目黒二丁目16-20 ARISTO目黒 103号
代表理事:池尾 健 / 設立:2018年3月
事業内容:日本の各地域において、地域観光、地域経営に携わりながら、ともに遊びともに学ぶ「遊学者」のコミュニティ『TOUCA』の運営をはじめ、未来のホテルGMの育成を目的とした伴走型トレーニングプログラム『GM GYM』の開発および運営など、企業・教育機関・行政を横断するコンテンツの企画・運営を手掛けています。
本件に関するお問い合わせ
一般社団法人 Intellectual Innovations TOUCA事務局
お問い合わせフォーム:https://touca.jp/inquiry
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