深海1,000m級に沈めた海藻を回収 国内初の成功

東京都「吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業」の実証として、伊豆大島沖で実施。長期間の炭素隔離の鍵となる1,000m級の深海での海藻の挙動を示すサンプルの回収に国内で初めて成功しました。

株式会社BLUABLE

株式会社BLUABLE(本社:兵庫県宝塚市、代表取締役:魚谷 貴秀)は、東京都の「吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業」の実証として、伊豆大島沖の水深約1,000mに沈設した海藻サンプルの回収に成功しました。深海に沈めた海藻を計画的に回収し、その状態を評価する取り組みは国内初(当社調べ)となります。

本成果は、海藻を深海に沈めてCO₂を長期間閉じ込める「深海ブルーカーボン」の実現可能性を裏付ける、最初の実測データとなる見込みです。

回収時の写真

■今回の成果のポイント

  • 伊豆大島沖の水深1,000m級における、海藻サンプルの沈設と国内初となる回収に成功
    (比較用として500m級、10mでの回収も同時実施)

  • 回収したサンプルから、深海環境における海藻の分解挙動を分析

  • 伊豆大島漁業協同組合・一般財団法人マリンオープンイノベーション機構(MaOI機構)・国立大学法人東京海洋大学・国立大学法人広島大学・国立大学法人北海道大学・富士通株式会社(五十音順)との連携により、採取から分析までの一連の手順を確立

  • 500m級での海藻サンプルの経時的な撮影に成功

500m級での海藻サンプルの経時的な撮影に成功、赤色LEDにて海藻を撮影(黒色のものがアントクメ)

■なぜ「深海に沈める」ことが重要なのか

海藻は成長の過程で海水中のCO₂を吸収します。しかし、沿岸の浅い海で枯れて分解されると、その炭素の多くは短期間のうちに再びCO₂として大気へ戻ってしまいます。吸収するだけでは、CO₂を減らしたことにはなりません。

鍵を握るのは「深さ」です。水深1,000m級の深層に到達した炭素は、たとえそこで分解されて溶存有機炭素(DOC)や溶存無機炭素に変化したとしても、その海水が表層と接して大気中に排出されるまでには100年以上を要するとされています。つまり、海藻を深海へ沈めた時点で、炭素は大気から隔離されることになります。

ただし、「実際に日本近海の1,000m級の深海で、海藻がどの程度分解されずに残るのか」を示す実測データは、これまで国内に存在しませんでした。今回の回収成功は、この空白を埋める最初の一次データになると考えられます。

■実施概要

項目

内容

実施海域

東京都大島町 伊豆大島沖

回収日時

2026年8月1日

沈設・回収水深

水深1,000m級(および比較用水深500m級、10m)

対象海藻

アントクメ、コンブ

沈設・回収方法

係留系にサンプルバッグを設置し、約50日間の沈設後に回収

分析項目

残存重量(分解率)、炭素含有量、菌叢解析 等

■深海ブルーカーボンとは

「深海ブルーカーボン」は、増殖させた海藻を深海へ沈設することで、吸収した炭素を長期的に隔離しようとする新しいアプローチです。東京都の島しょ地域は大陸棚が狭く、沿岸からごく短時間で深度のある海域に到達できるという地理的特性を持つため、この手法の実証に適した海域といえます。

■今後の展開

今回回収したのは、沈設から約50日目のサンプルです。引き続き、沈設から100日目のサンプル回収を予定しており、50日目のデータと比較することで、深海環境における海藻の挙動が時間とともにどう推移するかを明らかにします。

異なる経過日数・異なる水深(10m/500m/1,000m級)の実データを揃え、生態系に影響を与えない海藻の沈降量算定シミュレーションと組み合わせることは、深海ブルーカーボンによるCO₂隔離量を精緻に定量化するうえで不可欠です。

BLUABLEは今回取得したサンプルをもとに、対象海藻種の拡大、沈設規模の拡大を進め、
深海ブルーカーボンによるJブルークレジットなどのカーボンクレジット創出モデルの確立を目指します。

■実施体制

本実証は、東京都「吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業」として実施しています。

[協力機関(五十音順)]

伊豆大島漁業協同組合
一般財団法人マリンオープンイノベーション機構(MaOI機構)

国立大学法人東京海洋大学

国立大学法人広島大学
国立大学法人北海道大学

富士通株式会社

[協賛] 

株式会社invox

「吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業」について

「吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業」は、東京都が推進する、農林水産分野でのCO2の吸収・除去に関する優れたアイデアや技術等を有するスタートアップを公募・選定し、都内での吸収・除去系カーボンクレジットの創出に向けた実証事業に対し、経費負担等の支援を実施する制度です。このたび、BLUABLEは水産業の分野において採択されました。

 

2025年8月5日発行 プレスリリース
「吸収・除去系カーボンクレジット創出促進事業」 実証事業に取り組むスタートアップを決定しました!
https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/08/2025080505

■株式会社BLUABLE

代表者   :代表取締役 魚谷 貴秀

所在地   :兵庫県宝塚市社町20番7号

設立    :2024年10月

事業内容  :カーボンクレジット創出販売事業、ブルーカーボン申請代行事業、藻場造成関連事業、関連する事業および環境コンサルティング事業

URL    : https://bluable.jp/

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会社概要

株式会社BLUABLE

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URL
https://bluable.jp/
業種
サービス業
本社所在地
兵庫県宝塚市社町20番7号
電話番号
-
代表者名
魚谷 貴秀
上場
未上場
資本金
-
設立
2024年10月