「朝起きられない」はさぼりじゃなく、頭痛かもしれない。不登校の陰で見過ごされている、子どもの片頭痛

頭痛専門医が開発した頭痛日誌アプリ「ズツノート」の記録が映した、子どもの頭痛の実態。朝から痛み、吐き気がして起きられない。親には「さぼり」に見え、本人は薬も飲まず、痛いまま教室に座っていた。

株式会社Iris Wellness

現役の頭痛専門医がひとりで開発した無料の頭痛日誌アプリ「ズツノート」を提供する株式会社Iris Wellness(東京都品川区、代表取締役:前川裕貴)は、利用者3,000人・約7万件の頭痛記録から、子どもの頭痛と学校の関係を集計し、公開しました。

■ 「また頭が痛いって言ってる」

朝、子どもが起きてこない。声をかけると「頭が痛い」。熱はない。昨日は元気だった。そんな朝が月に何度か続くと、親はこう思い始めます。「本当は、行きたくないだけなんじゃないか」。

頭痛の専門外来には、そうやって叱ってしまったあとで来る親子が、毎週のようにいます。

■ 不登校35万人。理由の欄に「頭痛」はない

文部科学省の調査では、2024年度に不登校だった小中学生は353,970人。12年連続で過去最多です。理由の上位は「やる気が出ない」「生活リズムの乱れ」。

この調査の選択肢に、「頭痛」はありません。

では実際に、子どもたちはどれくらい頭痛で学校を休んでいるのか。ズツノートの記録を数えてみました。

■ 頭痛に悩む小中学生は、頭痛の日の5日に1日休んでいた

ズツノートで記録している子どもたち、つまり頭痛に悩んでいる子どもたちが、頭痛のあった日に学校を休んだ割合は、小中学生で21%。同じ頭痛持ちの大人の4倍です。この4か月のあいだに一度でも頭痛で休んだ子は、記録している小中学生の6割にのぼりました。

  • 小中学生(10〜15歳・51人):21%

  • 高校生(16〜19歳・69人):9%

  • 大人(20歳以上・1,990人):5%

■ それでも、半分以上は我慢して教室に座っている

「子どもは我慢が足りないだけでは」。そう思う人もいるでしょう。

痛みの強さが10段階で7以上。そんな日でも、小中学生の56%、高校生の81%は、休まずに学校へ行っていました。頭痛で休む子は、我慢が足りないのではありません。我慢しきれなかった日だけ、休んでいるのです。

そして、我慢して行った日にも代償があります。頭痛のまま登校した日の76%で「勉強に支障があった」。教室に座ってはいても、授業は頭に入っていません。休んだ日だけを数えていては、子どもの頭痛の重さは見えないのです。

■ 「朝起きられない」の正体

休んだ日の記録には、はっきりした姿がありました。

痛みは朝から始まっている(7割)。吐き気がある(4人に1人)。痛みの強さは平均7.0で、登校できた日の4.9より明らかに強い。気分も沈んでいる。

朝から激しく痛み、吐き気がして、起き上がれない。これは片頭痛そのものです。本人は「頭が痛い」としか言えません。だから親には、「朝起きられない子」「学校に行きたがらない子」に見えてしまう。

片頭痛は珍しい病気ではありません。日本頭痛学会のガイドラインでは、小学生の3.5%、中学生の4.8%、高校生の15.6%が片頭痛。高校生なら、クラスに5〜6人います。

■ 診断はついているのに、6割は薬を飲んでいない

もうひとつ、大人との差がありました。頭痛の日に薬を飲まなかった割合は、10代で61%。大人の39%を大きく上回ります。

医師に診断を受けた割合は、10代38%、大人42%でほとんど変わりません。診断はついている。それでも、治療につながっていない。「市販薬を子どもに飲ませていいのか分からない」。そんな親の迷いのあいだ、子どもは痛いまま耐えています。

■ 頭痛専門医として、伝えたいこと

「子どもの頭痛は、本当によく見逃されます。本人は痛みを言葉にできないし、検査をしても異常は出ない。だから周りは『気のせい』や『さぼり』と思ってしまう。でも、朝から頭が痛くて吐き気がして起きられない、という子は、片頭痛であることが珍しくありません。

もうひとつ、朝起きられない子で必ず考えるのが『起立性調節障害』です。立ち上がったときに血圧や脈の調節がうまくいかず、朝に頭痛やめまい、だるさが出る病気で、思春期にとても多く、POTS(体位性頻脈症候群)もその仲間です。片頭痛と一緒に起きることもよくあります。どちらも『気合い』では治りませんが、診断がつけば、年齢に合わせた治療や生活の工夫があります。

学校を休むほどの頭痛が月に1回でもあれば、受診の目安です。小児科やかかりつけの先生に、学校を休んだ日のことを具体的に伝えてください。いつ、どれくらいの痛みで、何をしたら楽になったかの記録があると、診察は大きく変わります」

■ 叱る前に、数えてほしい

保護者ができる最初の一歩は、記録です。いつ、どのくらいの痛みで、吐き気はあったか、学校を休んだか。手帳のメモでかまいません。「この3か月で、頭痛で6日休んでいます」。その一言があるだけで、学校の先生の見方も、主治医の診察も変わります。ズツノートは無料で、家族アカウントを使えば保護者のスマホで子どもの記録もつけられます。

さぼりに見える朝が、実は頭痛だった。そのことに家族が気づく入り口になればと考えています。

■ データについて(調査概要)

  • 調査主体:株式会社Iris Wellness

  • 対象:頭痛日誌アプリ「ズツノート」利用者の頭痛記録(退会・テストを除く。2026年10月2日時点の累計利用者3,005名、記録約6.9万件)

  • 集計期間:2026年6月1日〜10月2日

  • 欠席の集計:頭痛があった日のうち、休日・休暇を除き、出欠の設問に回答した日。年齢は記録日時点の生年月日から算出

  • ズツノートの利用者は頭痛に悩んで記録している人たちです。本リリースの割合は「頭痛のある子ども・大人が、頭痛のあった日に休んだ割合」であり、子ども全体や学校全体の数字ではありません

  • 利用者本人または保護者の自己申告に基づくもので、医学的診断ではありません。不登校の原因を特定するものではなく、頭痛と欠席が同じ日に記録された割合を示しています

  • 不登校の人数と理由は、文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」(2025年10月公表)による

  • 子どもの片頭痛の有病率は、日本頭痛学会「頭痛の診療ガイドライン2021」小児・思春期の項(小学生3.5%、中学生4.8%、高校生15.6%。Ando 2007 ほか)による

■ 開発者プロフィール

前川 裕貴(まえかわ ひろたか)

脳神経内科専門医・頭痛専門医

株式会社Iris Wellness 代表取締役

東京大学医学部附属病院 脳神経内科を経て、現在は頭痛専門外来と神経難病の訪問診療に従事。外来で「記録が共有されれば診察は変わる」と感じ、プログラミング未経験から独学で頭痛日誌アプリ「ズツノート」を開発。

設計も開発も運営も、いまもひとりで続けている。日本神経学会専門医・日本頭痛学会専門医・日本内科学会内科専門医。

■ サービス概要

■ 企業・研究機関の方へ

ズツノートでは、頭痛のある方への情報提供(広告・アンケート・治験の参加者募集)や共同研究のご相談を受け付けています。詳しくは企業向けのご案内をご覧ください。

■ 会社概要

  • 会社名:株式会社Iris Wellness

  • 所在地:東京都品川区

  • 代表者:代表取締役 前川 裕貴

  • 事業内容:医療系Webアプリ開発、院内DX支援、コンサルティング

  • URL:https://www.iris-wellness.jp/

■ 本件に関するお問い合わせ

株式会社Iris Wellness 広報担当

Email:zutsu-note@iris-wellness.jp

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会社概要

株式会社Iris Wellness

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URL
https://www.iris-wellness.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都品川区
電話番号
-
代表者名
前川裕貴
上場
未上場
資本金
50万円
設立
2025年08月