完成した作品ではなく、つくる過程を街に開く。花見川団地にてアーティスト・イン・レジデンスが始動。11月14日、団地の商店街が「開かれたアトリエ」になる。

新たなアーティスト・イン・レジデンス「団地AIR 花見川」が、千葉市内でスタート。4名のアーティストが2026年10月から約3ヶ月間、花見川団地商店街を拠点に滞在制作を行います。

株式会社 Hub Tokyo

千葉市花見川区にある大規模団地の商店街を舞台に、4名のアーティストが2026年10月から約3ヶ月にわたり滞在し、制作を行います。プログラム・ディレクターは三塩佑子(株式会社Hub Tokyo 代表取締役、一般社団法人ALL ARTS Foundation 理事)、キュレーションはIKO Art Discoveriesのフェラン前田アガサ。完成した作品の展示だけでなく、リサーチと制作の過程そのものを公開する構成をとります。11月14日(土)には、4名が公開制作やワークショップを行う予定です。

■ プログラム概要

本事業は、一般社団法人ALL ARTS Foundationと株式会社Hub Tokyoが共同で取り組むもので、千葉市との連携事業「アートのまちづくり事業」に正式採択されています。株式会社Hub Tokyoが2024年春より花見川団地商店街で運営する拠点「コミュニタ花見川」での活動を基盤に、事業を展開しています。

本レジデンスプログラム「団地AIR 花見川」は、社会に深く関わりを持ち変化を起こしたいと考える国内外のアーティストを対象にしたアーティスト・イン・レジデンス(AIR)です。作品制作と展示のみにとどまらず、地域環境や歴史文化を探究するプロセスを通じて、アーティストのキャリア成長を促します。

その制作探究過程を街に開くことで、住民が鑑賞者から共同制作者へと変化する相互的であり且つソーシャリー・エンゲージドな取り組みです。地域にとっては、アーティストの多様な視点がもたらされることで、地域の様々な課題に対する日常的な対話を生み出す文化創造的インフラの構築と自立継続的な地域活性化を目指します。アートが日常と分断された特別なものではなく、より身近に感じられる体験や場所づくりを推進していきます。

■ 開催概要

名 称:団地AIR 花見川

会 期:2026年10月~12月

会 場:〒262-0046 千葉県千葉市花見川区花見川3-20 花見川団地商店街北街区(101号室「コミュニタ花見川」※11月中旬まで使用予定/102号室「団地AIR」アトリエ※11月中旬より使用予定)

アーティスト:宮内由梨、宇佐美奈緒、田中里佳、遠藤薫(4名・招待制)

公開日程:2026年11月14日(土)オープンスタジオ 10:00-16:00 

2026年12月 クロージング展(2027年1月以降に都内での展示を予定)

入場料:無料(※見学・取材をご希望の方は、個別にお問い合わせください。)

主 催:一般社団法人ALL ARTS Foundation、株式会社Hub Tokyo

協 力:千葉市

キュレーション:IKO Art Discoveries(フェラン前田アガサ)

※千葉市「アートのまちづくり事業」採択事業

■ 公開スケジュール

1年目となる2026年度(令和8年度)は、アーティストと地域住民の関係性構築、およびその効果の検証を目指します。

2026年11月14日(土)10:00–16:00:オープンスタジオ

地域恒例イベントである「100円商店街」に合わせ、滞在中の4名のアーティストによるオープンスタジオを花見川団地商店街内にて開催予定です。制作途中の作品を前に、アーティスト本人と直接対話できるほか、住民参加型のワークショップも実施予定です。

2026年12月:クロージング展

滞在期間の終盤に、期間中に制作した作品やリサーチ過程の発表を行うクロージング展を行います。このほか、会期中にワークショップ、トークイベントの開催、レジデンス終了後2027年1月以降に都内(目黒・Impact HUB Tokyo)での展示を予定しています。

※12月のクロージング展の詳細は確定次第、あらためてご案内いたします。

■ 会場としての花見川団地 ― レジデンスのビジョン

花見川団地は、戦後の住宅不足を背景に整備された、国内でも有数の規模を持つUR(都市再生機構)の団地です。多様な世代の住民が暮らし、半世紀以上にわたって人々の生活が積み重ねられてきました。

北街区と南街区に広がる商店街には、かつて多様な店舗が軒を連ねていました。その一角を、本プログラムでは公開アトリエとして活用します。アーティストの制作拠点であると同時に、展示や交流の場として地域に開かれた空間です。滞在するアーティストは同じ商店街内の住戸で生活し、日々の暮らしの中で地域と関わりながらリサーチや制作を進めます。

こうしたアーティストの滞在や活動を通じて、商店街の新たな魅力の発見や、住民との交流、コミュニティのつながりが生まれることも期待されています。

完成した作品を後から会場へ運び込むのではなく、作品や表現が生まれていく過程そのものに、人々が立ち寄り、触れることができる。この距離の近さこそが、本プログラムにおける花見川団地という会場の大きな特徴です。

■ 背景と経緯

株式会社Hub Tokyoは2024年春より、地域でコトを起こす人たちのための場所「コミュニタ花見川」を花見川団地商店街・北街区に開業し、実証実験を開始。コワーキングスペースの提供、地域のエコシステムリサーチ、住民・関係者との対話、商店街との共催イベントなどを通じて、地域コミュニティのHUBとしての役割を模索してきました。

こうした取り組みのなかで浮き彫りになったのが、各コミュニティ・個人の孤立や社会の分断という課題です。そこから導かれたのが、「団地の内と外のさまざまなカルチャーが混ざり合い、新たなコラボレーションや創造が地域住民主体で行われる仕組みが必要だ」という仮説でした。この提案が、2025年8月、千葉市との連携事業「アートのまちづくり事業」に正式採択されました。

プログラム・ディレクター(三塩佑子)によるコメント

混沌とした世の中で、人々のつながりや身近な日常における創造性はこれからより重要なものになってくると感じています。地域に根差しながら、アーティストの成長やキャリアを応援するものとして、アーティストインレジデンスは文化的社会的基盤として非常にかかせない役割をこれから担っていくと考えています。

今回はその実証実験としても花見川団地商店街という舞台で、新たに文化の側面からの問いかけ、そして地域の人が日常的にアートに触れるきっかけとなり、アーティストにとってもこの環境が新たな創造につながる機会となるような事業設計をしました。ぜひ多くの人が期間中に交流してくれたら嬉しいです。

株式会社Hub Tokyo 代表取締役/一般社団法人ALL ARTS Foundation 理事 三塩佑子

■ 参加アーティスト4名とプロジェクト

第1回目となる本AIRは招待制です。文化的物質性・記憶・対話・女性を取り巻く状況などをテーマ軸に、社会に深く関わり変化を起こそうとするアーティスト4名を迎えます。

 © Liu Shujia

宮内 由梨(みやうち ゆり)

長野県生まれ。京都芸術大学卒業。沖縄、ロンドンを経て、現在は横浜と長野を拠点に活動。身体感覚、とりわけ「かゆみ」を起点に、皮膚や内臓感覚と社会構造の関係を探る。綿布、土、樹脂、ロボットアームなど多様な素材を用い、インスタレーションや平面作品を制作。国内外の展覧会に参加し、2026年にはインドネシア各地でフィールドワークを実施。

宇佐美 奈緒(うさみ なお)

2020年東京芸術大学大学院映像研究科修了。3DCGとフェミニズム研究を軸に、他者の視点や身体感覚を追体験できるビデオゲーム、映像、パフォーマンスを制作。ゲーム作品『I stitch my skin to the ground』がPrix Ars Electronica 2024でHonorary Mentionに選出。2026年にはニューヨークで個展を開催。

© Quentin Montagne, 2026.

田中 里佳(たなか りか)

岐阜県生まれ。東京造形大学卒業後に渡仏し、2013年EESAB修了。現在はフランスと岐阜県高山市を拠点に活動。絵画、彫刻、インスタレーションなど多様な手法を用い、身近な収集物や自然物を通して、素材の変容、時間、記憶を探る。国内外で展覧会を開催し、2024年には高山市の自身のアトリエで『影のほこら』を企画・開催。

遠藤 薫(えんどう かおり)

2013年沖縄県立芸術大学工芸専攻染織科卒業。土地に根ざした工芸技法を用い、生活と歴史・政治・社会の関係を紐解きながら「工芸」の可能性を拡張する。雑巾、落下傘、船の帆、陶芸、ガラスなど多様な形態で制作し、近年は自身の「予知夢」を題材に。国際芸術祭「あいち2022」、大阪中之島美術館、鳥取県立美術館などで作品を発表。

© 西岡心平

キュレーター・ステートメント

「団地AIR」初となる今回、4名のアーティストがそれぞれのリサーチを通じて、地域住民との対話や新たなつながりを生み出していくことを楽しみにしています。

田中里佳は、地域の人々との共同収集を通して、花見川の環境や文化に光を当てます。宮内由梨と宇佐美奈緒は、それぞれ独自の実践を通じて、住民の間にある共通点や日々の暮らしの中で抱える課題、そして思いがけないつながりを浮かび上がらせます。遠藤薫は、個人と地域、それぞれの記憶をたどりながら、この土地の歴史をあらためて見つめ直します。

4名はいずれも、人々の物語やその土地が互いにどのような影響を与えてきたのかに深い関心を寄せています。ぜひ公開アトリエやイベントに足をお運びいただき、アーティストの作品や活動に触れ、彼女たちとの対話を通して、花見川での経験やそこで得られた視点に触れていただければと思います。

フェラン前田アガサ(IKO Art Discoveries)

美術史・文化メディエーション専攻修了。『Le Quotidien de l'Art』『Beaux Arts Magazine』ライター。フランスおよび海外のアート・カルチャー分野において10年以上の実務経験。

■ 実施体制と各者の役割

プログラム・ディレクター:三塩佑子(Yuko Mishio)

株式会社Hub Tokyo 代表取締役/一般社団法人ALL ARTS Foundation 理事。プログラム全体の設計と統括を担当。

キュレーター:フェラン前田アガサ(Agathe Ferrand Maeda)

IKO Art Discoveries創設者。美術史・文化メディエーション専攻修了。『Le Quotidien de l'Art』『Beaux Arts Magazine』ライター。アーティストの選定とキュレーションを担当。

現場コーディネーター:長谷川陸(Riku Hasegawa)

株式会社Hub Tokyo。コミュニタ花見川拠点マネージャー。地域コミュニティとの関係構築を担当。

■ 主催・協力について

一般社団法人ALL ARTS Foundation

社会に深く関わり変化を起こしたいと考える国内外の新鋭アーティストに対し、機会提供と伴走支援を行う。

株式会社Hub Tokyo

2024年春より「コミュニタ花見川」を花見川団地商店街・北街区にて運営。地域コミュニティのHUBとして、コワーキング機能の提供、地域リサーチ、住民・地元大学・商店街との連携事業を展開。

千葉市(協力)

千葉市 市民局生活文化スポーツ部文化振興課が推進する「アートのまちづくり事業」の一環として、本事業に協力。

■ 広報素材・取材のお問い合わせ

アーティストの過去作品画像、会場写真、ロゴデータをご用意しています。ご希望の方には、ダウンロードリンクをお送りします。

会期中は見学・取材・アーティストインタビューのご相談を受け付けています。

ご希望の方は下記までお問い合わせください。

一般社団法人ALL ARTS Foundation/株式会社Hub Tokyo

広報担当:高永愛美

E-mail:press@hubtokyo.com

※英語での対応が可能です。

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会社概要

株式会社 Hub Tokyo

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URL
https://hubtokyo.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都目黒区目黒2-11-3 印刷工場1階
電話番号
03-6873-8531
代表者名
三塩佑子
上場
未上場
資本金
1750万円
設立
2012年05月