総合型選抜で評価されるポイントとは?決め手は「主体的な経験」
受験者100名への調査で分かった、「社会人からのフィードバック」の重要性
これまでのべ8,000人以上の高校生に実践型教育を提供してきたvery50(ベリーフィフティ)(こちら)。この度、テン・アカデミーという通塾型の探究学習を行う塾を開校しました。自主的に社会で行動できる“大人”を育てていくことを大きな目標に、かつ、大学受験やその後の学生生活をよりよいものにできる力を育むことを目指しています。今回、テン・アカデミーを始めるにあたり、総合型受験に関する合格者アンケートを実施しました。

【調査サマリー】
調査概要
総合型選抜(AO入試)経験者109名を対象に、2026年6月12日〜23日に実施。
主な調査結果
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合否における大きな要因は「主体的に動いた経験」 受験結果に最も影響した要素として、「自分が主体的に動いた経験」が43.1%でトップ。「自己分析」(15.6%)、塾指導(8.3%)を大きく引き離す結果に。
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その経験の約8割は「自分の意思」 「完全に自分の意思」「多くは自分の意思」で動いた人が合計78.9%。内発的動機の有無が、書類・面接での説得力を左右している可能性がある。
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「外の世界」に出た経験が評価を後押し メンターや社会人(47.7%)、活動の受益者(43.1%)など、外部フィードバックを受けていた人が多数。自己完結型の活動より、社会との接点を持つ経験が評価されやすい傾向。
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受験対策の探究活動を短期で済ませた人は少数派 文献調査(64.2%)や「もともとの経験の発展・深化」(55.0%)が中心で、「受験のために短期間で間に合わせた」は全体のわずか3.7%にとどまる。
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卒業後にも残るのは「自信」と「人との出会い」 現在の価値観に最も影響した要素は「探究・プロジェクトで得た自信」(22.9%)と「仲間・大人との出会い」(合計26.3%)。一方、「面接対策」「小論文指導」など受験テクニック系は合計9%程度で、長期的な影響は限定的。
総括
総合型選抜における合否および進学後の成長の鍵は、「テクニック」ではなく「主体的な経験」「内発的動機」「社会との接点」にあることが、データから裏付けられた。
【調査概要】
調査対象:過去に総合型選抜受験を経験したことのある方
調査期間:2026年6月12日〜23日
有効回答数:109
「主体的に動いた経験」が大きな鍵

Q1 受験結果に最も影響した要素は何でしたか?(受験者109名)

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要素 |
人数 |
割合 |
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自分が主体的に動いた経験 |
47人 |
43.1% |
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自分自身の自己分析 |
17人 |
15.6% |
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学校の先生 |
16人 |
14.7% |
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塾の指導 |
9人 |
8.3% |
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部活・課外活動 |
7人 |
6.4% |
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偶然の出会い |
6人 |
5.5% |
合格の要因を「主体的に動いた経験」と回答した人が約43%と最大。総合型選抜では「経験を持っているか」がかなり重要となってくることが分かりました。また、「塾の指導」が最も影響した要素としてあげた人が全体の8.3%でした。
Q2 その経験は自分の意思で動いたか(受験者109名)

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回答 |
人数 |
割合 |
|
完全に自分の意思で動いた |
55人 |
50.5% |
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多くは自分の意思で動いた |
31人 |
28.4% |
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半分は自分の意思、半分は人の勧め |
14人 |
12.8% |
|
多くは人に勧められて動いた |
1人 |
0.9% |
|
完全に人に勧められて動いた |
1人 |
0.9% |
受験者の約8割が「主に自分の意思で動いた」と回答。内側からの動機が伴わない経験は、書類・面接で伝わりにくく評価されづらいことが推察されます。
「他者からのフィードバック」の重要性

Q3 外部フィードバックの種類(受験者109名、複数選択)

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フィードバック元 |
人数 |
割合 |
|
大人のメンター・社会人 |
52人 |
47.7% |
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活動の受益者・関係者(社会の人) |
47人 |
43.1% |
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教員からの研究的なフィードバック |
34人 |
31.2% |
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仲間内の振り返りだけ |
17人 |
15.6% |
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特になし |
23人 |
21.1% |
受験者の約8割は「誰か(社会・メンター・教員)からのフィードバックを得ていた」ということが分かりました。自分だけで完結する経験ではなく、外の世界に出た経験が鍵となっているようです。
Q4 外部フィードバックの種類(受験者109名、複数選択)

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探究の種類 |
人数 |
割合 |
|
文献調査・本を読む |
70人 |
64.2% |
|
自分で動かしていた経験の発展・深化 |
60人 |
55.0%(2位) |
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志望理由書の論理構築のためのリサーチ |
52人 |
47.7% |
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専門家・研究者へのインタビュー |
19人 |
17.4% |
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大学教授の研究室訪問・対話 |
18人 |
16.5% |
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探究はほとんどしていない(経験で十分) |
14人 |
12.8% |
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探究活動は短時間で間に合わせた |
4人 |
3.7% |
「短時間で間に合わせた」ケースは受験者全体のわずか3.7%。合格者の主流は「文献調査・本を読む」(64.2%)などのリサーチを行ったり、「もともと動かしていた経験をさらに深化させた」タイプ(55%)。
主体的に行動して得た経験や出会いはその後も残る

Q5 今の価値観・行動指針に最も影響した「受験対策の中身」(全118名)

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内容 |
人数 |
割合 |
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探究・プロジェクトを通じて得た自信 |
27人 |
22.9%(1位) |
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仲間・同期との出会い |
17人 |
14.4% |
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大人・先生との出会い |
14人 |
11.9% |
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志望理由書の論理構築の経験 |
13人 |
11.0% |
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特に大きな影響はない |
12人 |
10.2% |
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学校・部活の経験 |
9人 |
7.6% |
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面接対策の練習 |
7人 |
5.9% |
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小論文の書き方 |
4人 |
3.4% |
大学後に最も残るのは「探究で得た自信(23%)」と「人との出会い(26%合計)」。「面接練習・小論文指導」は、大学後も価値が残るとした人の合計がわずか9%でした。
very50副代表・谷弘望(テン・アカデミー責任者)コメント
今回、私たちが総合型選抜塾を立ち上げるにあたって、改めて「総合型選抜受験とはどういった経験が必要で、私たちとしてどういった対策をしていくべきなのか」を、より客観的なデータをもとに設計することを目指し、調査を実施いたしました。
その結果として見えてきたのは、総合型選抜が目指していた本来の目的と現在の受験対策の実態との乖離、そして合格において重要となる本質的な要素です。
● 総合型選抜の本来の目的
総合型選抜の本来のねらいは、点数だけでは測れない受験生の適性や意欲を、大学が掲げるアドミッション・ポリシーと丁寧に「マッチング」させることにあります。自分に合った環境に進んだ学生が、主体的に研究や活動に取り組み、専門性と進む方向を定めていく。総合型選抜は、その先で社会に貢献していく人材が育つことを見据えて設計された入試です。
● 受験市場における現状の課題
総合型・学校推薦型による「年内入試」は、いまや大学入学者の過半数(2025年度/53.6%、私立大では6割超)を占めるまでに広がりました。その一方で、急速な普及にともない、社会では総合型選抜が「一般入試より楽に合格できるルート」と語られることも増え、志望理由書の書き方や面接の受け答えといった、いわば"その場しのぎ"の対策ノウハウが数多く出回っています。こうした状況を受け、文部科学省も2027年度入試から面接による評価を原則必須化するなど、評価の形骸化を防ぎ、本来の趣旨である「意欲・適性の丁寧な見極め」に立ち返る方向へと舵を切っています。
● 調査から分かった「本質的な経験」の重要性
もちろんテクニック的な対策も必要ではありますが、データが示しているのは、それ以上に「本質的な経験」が、合否において極めて重要になってくるということです。
例えば、実際にコンフォートゾーンを抜け出して得た経験の質や量、経験から得た自分自身の気づき、それを踏まえてどのような将来や世界を描くのかといった大切な気づきは、簡単には再生産できない自分だけの「本質的な経験」から得られます。
私たちvery50は、これまで「実践型教育」という形で、社会や他者に対して価値を生み出すことに全力投球するプログラムを、のべ8,000人以上の高校生に実施してきました。その中で、プログラム自体、またはプログラムをきっかけとして自ら行動した結果、総合型選抜に合格するような事例を数多く見てきました。今回の調査で得られたデータは、私たちのこれまでの体感や実績を客観的に裏付けるファクトであったと解釈しています。
今後、国内外の情勢の変動やAIのさらなる発展などにより、「そもそも職業とは何か」「働く意味や生きる意味とは何か」が根本から問われる時代になるでしょう。このような不確実な時代において、高校生のうちから野心的な活動に挑戦することを当たり前にしていければ、目先の受験合格だけでなく人生のキャリアにもプラスになる素晴らしい体験を生み出せるのではないかと、私たちは考えています。
今後もますます「実践」に重きを置きながら、生徒の人生に本質的に役立つ教育を形にしていきたいと考えています。

谷弘望(NPO法人副代表 / テン・アカデミー事業責任者)
1989年、神奈川県生まれ。慶應大学経済学部卒業。
大学2年生時にvery50のMoGプログラムに参加して以来、合計9カ国以上のアジア新興国でソーシャルビジネス支援やビジネスアクセラレーションに携わる。大学卒業後、ユニ・チャーム(株)をへて、学生時代にインターンをしていたvery50のミッションに強く共感し、正職員として再参画。現在は、副代表として経営や組織運営を担いながら、教育コンテンツ開発責任者も兼務。
教育コンテンツディレクターとして、さまざまな学校や企業プログラムのカリキュラムデザインからプログラム設計などを手掛け、当団体の2017年アクティブ・ラーニング・アワード銀賞、2018年経済産業省「キャリア教育アワード(中小企業の部)「優秀賞」を牽引。文部科学省委託のWWLコンソーシアム構築事業「FOCUS」/三菱みらい育成財団委託事業「EGG」のカリキュラム設計/ファシリテーションにも携わる。アメリカン・エキスプレス・リーダシップアカデミーに選出。
テン・アカデミー 募集要項
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対象: 高校2年生以下で、テン・アカデミー(最寄駅 水道橋駅)に通うことのできる学生
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定員: 20名
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募集期間: 2026年7月15日〜9月6日(第1期)
※4ヶ月ごとに募集予定 -
申し込み方法: ウェブサイトの説明会申し込みフォーム(https://ten-academy.jp/)
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お問い合わせ:info@ten-academy.jp
会社概要
NPO法人very50は、「『自立した優しい挑戦者』を増やして、世界をもっとオモシロク」をミッションに、教育事業や社会起業家支援などを行うNPO法人です。「自立した優しい挑戦者」を育てるため、①社会に出て見つかるリアルな課題、事象をテーマとすること、②実践からしか学べない知・スキルの価値を提供すること、③アジア新興国をはじめとし国内外で活動を展開することの3点を主軸に、個人、企業、学校、などあらゆるプレーヤーに、プロジェクト型教育プログラムを提供しています。
所在地:〒101-0061 東京都千代田区神田三崎町3丁目4−2 J・SQUARE水道橋
代表者:代表理事 菅谷 亮介
公式サイト:https://very50.com/
お問い合わせ:info@very50.org
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