ノキアがKDDIの全国の携帯電話基地局における品質監視・改善にAIソリューションを導入
ノキアのAIソリューションであるPDDRは、AIを活用して携帯電話基地局の品質を24時間監視し、品質劣化の要因に応じて自動的に問題解決する機能を提供します
ノキア(本社:フィンランド エスポー)は本日、KDDI株式会社(本社:東京都千代田区、以下 KDDI)が携帯電話基地局における品質の監視・改善と運用コストの削減を目的として、ノキアのPDDRソリューションを全国の携帯電話基地局の監視に展開したことを発表しました。PDDRソリューションは、全国の4G、5G合わせて約20万局以上の基地局を24時間自動監視し、品質が劣化した基地局を検出し、その劣化要因を特定します。また、改善すべき状態またはサイレント故障状態に陥った事象については、KDDIが独自に開発したシステムと連携し早期復旧を図ります。
「サイレント故障」とは、アラーム発報されない品質異常であり、従来の閾値判定では検知することが非常に困難な事象です。このサイレント故障は、直ちにサービス品質に影響を与えるものでありませんが、放置しておくとエンドユーザの体感品質に大きな影響を及ぼす可能性があるため、世界の通信事業者の課題の一つになっています。
本PDDRソリューションは、ノキア独自のAI技術を用いて品質異常を検知し、その劣化要因を自動分類します。ノキアは、KDDIと協力してサイレント故障を含む数種類の根本要因を自動判定するモデルを作成し、それをAIに学習させることで、従来の専門家による判断と同等以上の精度を実現しました。
PDDRによってサイレント故障に分類された場合は、KDDIが独自に開発したシステムと連携し、自動的に要因を排除します。自動的に要因を排除し復旧した事象については、クローズドループにてAIの要因判定モデルに取り込み、要因分類とその復旧精度を自動的に向上させます。
KDDIは、この先進的なノキア AIソリューションを2019年に4Gネットワークに導入し、2021年には5G NSAネットワークへ導入し、世界的にも稀なAIによる高度な自動監視・要因分類システムの全国展開を完了しました。今後、5G SAネットワークへの導入展開も計画されています。
KDDI 執行役員常務 要海敏和氏は次のように述べています。「PDDRソリューションの導入により、基地局の品質劣化を自動検知出来るようになり、より高い品質でサービスをご提供出来るようになったと考えています。また、今回の導入を通じ、Nokia様とKDDIとの関係をより深められたことをうれしく思います。」
ノキア日本法人のノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社代表執行役員社長であるジョン・ランカスターレノックスは次のように述べています。「PDDRソリューションにより、KDDI様は基地局の異常やサイレント故障の検出と復旧を自動化し、運用コストの削減及びネットワーク品質の向上を実現することができます。この度、KDDI様が信頼して、弊社のPDDRソリューションを全国の基地局監視に展開し、最終的に運用していただけたことを光栄に存じます」
資料: ウェブサイト Nokia AVA (英文)https://www.nokia.com/networks/ai-and-analytics/
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