～リアル店舗における体験型メディアの構築を目指す～渋谷PARCOで商業施設の未来を語るトークイベント実施

J.フロントリテイリング株式会社

2024年2月2日 19時58分

渋谷PARCOにて開催しているAR花火イベント「【初開催】冬の渋谷の夜空を彩るAR花火イベント～ MIRAI HANABI in SHIBUYA PARCO ～」（以下MIRAI HANABI）の初日となる2024年2月1日、関係者によるトークイベントおよび体験会が実施されました。
トークイベントにはMIRAI HANABIにおいて音楽プロデュースを担当した“YMO第四の男”松武秀樹氏、AR登場キャラクター制作をした世界で活躍するXRクリエイターKaoru Naito氏も参加し、空間コンピューティング時代における商業施設の「空間」価値の変化や、今後提供していきたい体験について語り合いました。

【トークイベント登壇者】画像左から

・ファシリテーター：ニッポン放送アナウンサー吉田尚記氏

・音楽プロデューサー松武秀樹氏

・XRクリエイター Kaoru Naito氏

・J.フロントリテイリング株式会社執行役常務林直孝

・株式会社STYLY 取締役COO 渡邊信彦氏

トークイベントは渋谷PARCO 6F GGカフェで行われ、報道陣、ビジネスパーソンを中心に約100名が集まりました。

「その場所に行かないと体験できない価値」をいかに作るのか

「空間を身にまとう時代」に標準を合わせて8年前から事業を展開してきたというSTYLYの渡邊信彦氏は、「やりたかったことが実現できそうなデバイスがようやく登場したと感じている。

スマートフォンが登場したときのように、ビジネスモデル、生活スタイルもまた変わり、誰もがあらゆる空間に自由に、自分の好きな機能を置くことができるようになる。」

STYLYとともに過去これまでに商業施設を活用するプロジェクトを行ってきたJ.フロントリテイリングの林直孝は、「最近参加したセミナーで登壇者が語った『LBX（Location Based Experience）＝その場所に行かないと体験できない価値』というコンセプトに共感している。

これからは空間の価値をARやMRといったテクノロジーを掛け合わせて拡張する、という時代に本格的に突入する。そこでの体験をどれだけいいものにしていけるのか、というのが商業施設の大きな役割。」と語りました。

技術が進んでも変わらないメッセージやコンセプト

MIRAI HANABIにおいて音楽プロデュースを務めた”YMO第四の男”松武秀樹氏は、渋谷の過去・現在・未来という音楽構成の最後の「未来」について、「ターニングポイント」がキーワードだったと話します。「折り返しではなく、『新しい方向へいこう』という、今がまさにターニングポイントだと思っている。新しいイノベーションを生み続けながら、日本がもっと世界に向かっていくようにしていきたい。」

XRキャラクター部分を担当したKaoru Naito氏は、「テーマだった渋谷の過去、現在、未来をどう形にするのか、ということを考えたとき、松武さんの音楽を繰り返し聴きながら、やはりいろんな年代の人たちがそれぞれが思う『渋谷』を持っていて、それが積み重なってパラレルになっていると思った」と言います。「その思考や伝えるべきメッセージ、コンセプトの部分は例えAIを始めとするテクノロジーが進んだとしても、人間が考えていく部分だと思う。」

松武秀樹氏もこれを受けて「音楽業界でも新しいテクノロジーが出てきている中で、やはり人間の耳は　360度音を把握することができるという点において一番優れた再生装置。ただ、耳の訓練ができている一方で、今回のプロジェクトでは目から入るARと音が合わさった時の驚きのようなものを、表現できていたら嬉しいと思う。」と語りました。