株式会社うむさんラボが運営するカリーファンド、ソーシャルXインパクトファンドと協調し、養育費確保に取り組む株式会社チャイルドサポートへ出資

株式会社うむさんラボ

2025年11月28日 11時57分

沖縄で社会起業家を支援する株式会社うむさんラボ（以下「うむさんラボ」）が運営する、地域課題解決型のインパクト投資ファンド「カリーインパクト＆イノベーション1号投資事業有限責任組合」（以下「カリーファンド」）は、離婚時の「離婚協議書の作成支援（ADR）」と離婚後の「養育費保証」を提供する株式会社チャイルドサポート（東京都中央区、以下「チャイルドサポート」）へ出資を実行いたしました。

　本出資は、株式会社ソーシャル・エックス及び株式会社QRインベストメントが共同GPとして運営する官民共創型インパクトファンド「ソーシャルXインパクト投資事業有限責任組合（ソーシャルXインパクトファンド）」との協調投資として実施されるものであり、今後は各ファンドが連携しながら事業成長と社会的インパクト創出を伴走支援してまいります。

　カリーファンドは、チャイルドサポートが離婚協議書の作成支援や養育費の確保・保証支援に取り組むことを通じて、特に沖縄県におけるモデル構築と、その知見の全国展開が進むことに大きな期待を寄せています。

■本出資の背景・目的

　沖縄県は、離婚率の高さやひとり親世帯の多さに加え、子どもの貧困率も全国で高い水準にあることが知られており、離婚後に養育費が途切れることが、子どもたちの生活や教育の選択肢に大きな影響を与えています。

　今回の出資は、沖縄の貧困問題の根本要因の一つである「離婚後の養育費不払い」に対して、制度や仕組みの側から本質的な解決策を提示しようとしている点を高く評価して決定いたしました。同社の事業を通じて、沖縄の自治体と連携した養育費確保モデルを構築し、その知見を全国へ広げていけることに大きな可能性を感じています。

■チャイルドサポートが取り組む社会課題と実現したい社会

　日本では、未成年の子どもがいる夫婦の離婚件数は多い一方で、離婚後も継続的に養育費を受け取れているひとり親世帯は一部にとどまっています。本来は子どもが等しく持つべき「養育費を受け取る権利」が十分に守られておらず、多くのひとり親家庭の子どもたちの生活や教育環境に格差が生じている現状があります。

チャイルドサポートは、その根本要因の一つが「離婚時に、法的に有効な合意がなされていないこと」にあると捉え、「正しい離婚」のプロセスを支える仕組みづくりに取り組んでいます。

　また、同社は、自治体のみではアプローチが難しい「養育費確保」の領域において、自治体との共創を進めています。自治体の相談窓口や公式LINEなど、住民とのタッチポイントと連携することで、離婚を検討・経験している家庭に必要な支援情報を届け、より多くの家庭が公正証書作成支援や養育費保証サービスを利用できる体制づくりに挑戦しています。

　同社は、「家庭環境に関わらず、子どもが健やかに成長することができる社会の実現」をビジョンとし、養育費が当たり前に支払われる仕組みを通じて、ひとり親家庭の貧困の連鎖を断ち切ることを目指しています。