【独自分析】医学部合格はゴールじゃない?「医進の会」が解説する、進学後の「学費・生活費・留年リスク」ガイド
「国立=安い」は本当か? 偏差値だけでは見えない、6年間のトータルコストと進級の壁。

医学部進学において、私立大学の学費差が最大約2,900万円に達することをご存知でしょうか?
さらに、「学費の安い国立」を選んだはずが、地方での生活費や車両維持費を含めると、都内の私立大学と総額が変わらなくなる「トータルコストの逆転現象」も起きています。
本記事では、2026年度の最新公開データから、「学費・生活費・進級率」という三つの指標を浮き彫りにします。単なる憧れや偏差値だけで大学を選び、後で「こんなはずじゃなかった」と後悔しないための、戦略的な進学ガイドをお届けします。
医学部進学の「理想と現実」をデータで解き明かす
かつて「合格すれば安泰」と考えられていた医学部受験も、今は合格後の6年間の学費や生活費、進級・国家試験まで見据えた長期的な生活設計が求められます。
進学後の現実や経済的負担をわかりやすく解説し、大学選びの参考となる指標を提示します。
偏差値だけでは見えない「学費・生活費・進級率」の三要素
私立医学部は学費が非常に高額で、大学間で二極化が進んでいます。
難関大学は学費を抑えて優秀な学生を集める一方、一部大学では教育環境の高度化に伴い学費を大幅に引き上げています。
さらに生活費や教材費、進級・国家試験対策費も加わり、合格後の負担は予想以上に大きくなります。
私立医学部で最大約2,900万円の学費差 2026年度の公開情報をもとにした比較

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順位 |
大学名 |
6年間総額(円) |
特徴 |
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1 |
国際医療福祉大学 |
18,500,000 |
戦略的低価格、新設校 |
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2 |
順天堂大学 |
20,800,000 |
初年度費用全国最安 |
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3 |
関西医科大学 |
21,000,000 |
初年度費用安め |
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4~7 |
藤田医科大学 日本医科大学 慶應義塾大学 東京慈恵医科大学 |
21,520,000 ~ 22,500,000 |
標準的価格帯 |
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30 |
東京女子医科大学 |
46,214,000 |
2021年に大幅値上げ |
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31 |
川崎医科大学 |
47,400,000 |
日本で最も高額 |
2026年度の私立大学医学部について、各大学が公表している納付金資料を当校が独自に集計したところ、6年間の総額学費は約1,850万円から約4,740万円までと、およそ2,900万円の差があることが分かりました。
最も学費が低い国際医療福祉大学(1,850万円)は、新設校として優秀な学生の確保や国家試験合格率の向上を目指した戦略的な低価格設定を行っているとされています。
一方、東京女子医科大学は、同大学が公表した資料によれば2021年に学費を約1,200万円引き上げ(約3,400万円から約4,621万円へ)ました。
背景には大学病院の経営不振があるとされており、学費が大学経営の状況と密接に関連する一例となっています。
「国立=安い」の盲点。地方生活で発生する1,000万円の「隠れたコスト」
医学部では、学費以外にも多額の費用がかかります。
募集要項には詳細が記載されていないことも多く、進学後に想定以上の出費に驚くご家庭も少なくありません。
特に、教材費や国家試験対策費、さらには生活費などは、進学先の地域によって負担に差が生じるため、無視できない要素となります。
地方国立大で必須となる「車両維持費」と「一人暮らし費用」の精緻なシミュレーション
当校が一般的な相場をもとに試算したモデルケースでは、軽自動車の購入費・維持費は6年間で約360万円程度になると想定されます。
さらに、家賃(月5万円)と生活費(月10万円)といった前提で計算すると、6年間で約1,080万円、これに国公立医学部の学費約350万円を加えると、総額はおよそ1,790万円前後になると見積もられます。
一方、都心の私立医学部に自宅通学するケース(例:日本医科大学)について、同様の前提で当校が試算したところ、6年間総額は約2,600万円程度となります。
表面的な学費差は約1,850万円ありますが、地方での生活費や車両費などを含めると、実質的な差は約700万〜800万円程度まで縮まる計算になります。
このように、学費の額面だけで判断するのではなく、生活環境や地域差まで含めた総合的な視点で志望校を検討することが重要です。
都内私立大の自宅通学vs地方国立大の一人暮らし、トータルコストの逆転現象とは
表面的には「国立は学費が安い」と思われがちですが、地方の国立医学部では一人暮らしや車両の維持費がほぼ必須となるケースが多く、学費以外の生活コストが大きく上乗せされます。
そのため、実際の総負担額は想定以上になることも少なくありません。
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地方国立
学費:約350万円
家賃+生活費+車両費:約1,500万円
合計:約1,850万円
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都内私立(自宅通学。日医大例)
学費:約2,200万円
生活費:約400万円
合計:約2,600万円
こうしたモデルケースでは、学費の表面的な差は約1,850万円あるものの、生活費や車両費を含めて試算すると、実質的な差は約760万円程度まで縮まる結果となりました。
このように、生活コストを加味すると「学費が安い地方国立のほうが必ずしも総額で有利とは限らず、都内私立が一概に極端な割高とは言えない」という、いわば「トータルコストの逆転現象」が生じる可能性があります。
志望校を選ぶ際には、学費の額面だけで判断するのではなく、地域性や生活環境まで含めた総合的な費用を考慮することが重要です。
入学者の約5人に1人はストレート卒業に届かない?「ストレート卒業率」が示す進級の壁
ストレート卒業率が示す「進級の壁」とは、どのようなものなのでしょうか。
全国平均約81.7%というデータも 大学ごとに異なる「ストレート卒業率」の実態
医学部合格は医師への第一歩に過ぎず、6年間で卒業し国家試験に合格するまでには「留年」という厳しい関門があります。
2025年の公開データを当校が整理したところ、入学から一度も留年せずに卒業するストレート卒業率の全国平均は約81.7%とされています。
単純計算では、入学者のうち約5人に1人は6年間でのストレート卒業に至っていないことになります。
大学別に見ると、金沢大学(97.4%)、自治医科大学(96.9%)、鹿児島大学(93.4%)などは高いストレート卒業率を示しています。一方で、川崎医科大学(57.4%)、福岡大学(64.5%)、東海大学(65.3%)など、一部の私立大学では60%前後にとどまる例も見られます。
これらの差は単純に教育力の違いだけで説明できるものではありません。国家試験合格率を維持するために、合格可能性が十分でない学生を卒業試験段階で留年とする運用が行われている可能性も指摘されています。
ただし、個別の事情は大学ごとに異なるため、数値の背景を慎重に読み取る姿勢が重要です。
一度の留年で数百万の損失 受験生が志望校選びで重視すべき「真の合格率」
国公立大学の平均進級・卒業率は84.5%と比較的安定していますが、進級判定の厳しさは大学によって異なります。
東京大学や京都大学などの旧帝国大学では、比較的自主性を重視する傾向があるといわれています。一方で、群馬大学や旭川医科大学、琉球大学などでは、近年、管理型の教育体制へと移行し、進級判定を厳格化している動きも見られます。
そのため、受験生は単に「合格率」だけで志望校を選ぶのではなく、自身の学習スタイルに合った大学の教育方針や進級制度を確認することが重要です。
「入学できるかどうか」だけでなく、「卒業までの現実的なリスク」も含めて判断する視点が求められます。
医学部生の経済的自立:時給3,000円のアルバイトと奨学金の光と影
医学部生の経済的自立や、時給3,000円といわれるアルバイト、そして奨学金の光と影とは、いったいどのようなものなのでしょうか。
圧倒的なブランド力を活かした「医学部生家庭教師」の収益性と実態
医学部生は学費が高額であるため、多くの学生がアルバイトや奨学金によって生活費を補っています。
特に家庭教師や塾講師は、医学部生に特有の高時給アルバイトとして知られています。
各種求人情報や紹介会社の公開データを当校が整理したところ、医学部生による家庭教師・塾講師の時給は全国平均でおおむね2,500円前後、難関私立大学(慶應義塾大学など)の学生では約3,300円前後、東京大学理科三類や一部医学部生では5,000円以上となる例も見られます。
例えば、週2回・1回2時間という前提で試算すると、月収は4万8,000円程度となり、食費や部活動費の多くを賄うことが可能です。
ただし、高学年になり病院実習が始まると、平日の夕方以降も拘束されることが増えるため、アルバイトの継続が難しくなる学生も少なくありません。
「9年間の勤務義務」をどう考えるか 地域枠奨学金を利用する際のキャリア上の注意点
奨学金制度は、学生の経済的負担を軽減する大きな手段となります。
代表的な例は、以下のとおりです。
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JASSO奨学金:第一種(無利子)と第二種(有利子)があり、私立医学部は第二種上限が月16万円まで増額可能
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地域枠奨学金:卒業後指定地域の病院で通常9年間勤務すれば、学費増額+生活費が貸与され返済免除
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病院奨学金:医療法人が月15万円程度貸与、グループ病院勤務で返済免除
これらの制度は、金銭的なメリットが大きい一方で、卒業後のキャリアや専門医取得、研究志向との調整が必要となります。
特に地域枠や病院奨学金を利用する場合には、「経済的支援」と「キャリアの自由度」のバランスを慎重に考えることが重要です。
医進の会 塾長・谷本より:合格の先を見据えた「失敗しない大学選び」を
医学部予備校の塾長として、受験生・保護者の皆様にお伝えしたい「進学後の生活を見据えた大学選び」の要点は次の5点です。
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実質的な学費負担
初年度納入金や6年間総額だけでなく、寄付金の任意性、分割払いの可否まで確認すること。
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ストレート合格率の推移
過去3年間の「6年で医師国家試験受験・合格に到達できる割合」を確認し、進級が極端に厳しい大学はリスクとして認識すること。
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キャンパスの地域性と生活コスト
地方大学の場合は自家用車の必要性、家賃相場、生活費水準を事前に調査すること。
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臨床実習の充実度
2024年以降のカリキュラム変更を踏まえ、実習時の宿泊費・交通費補助の有無まで確認すること。
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奨学金の制約条件
地域枠や病院奨学金を利用する場合、将来の専門医取得やキャリア設計と矛盾しないかを必ず精査すること。
「管理型予備校」での習慣が、医学部の過酷な定期試験を突破する最大の武器になる
医学部合格後の生活を円滑に進めるためには、予備校時代にどのような学習習慣を身につけたかが、非常に重要な要因となります。
医学部受験予備校「医進の会」では、単なる知識の詰め込みにとどまらず、入学後の過酷なカリキュラムに耐えうる「自律的な学習姿勢」の確立を、指導方針の柱としています。
親御さんと受験生に伝えたい、偏差値ランキングには載らない「大学の誠実さ」の見極め方
大学の誠実さは、偏差値ではなく「学生を医師に育て切る姿勢」に表れます。
国公立大学の平均進級・卒業率は84.5%と安定していますが、その運用方針まで見ることが大切です。
東京大学、京都大学、九州大学のように自主性を重んじる大学もあれば、群馬大学、旭川医科大学、琉球大学のように近年管理を強化している大学もあります。
切なのは、大学の教育方針と自分の学習スタイルが合っているかを見極めることです。
医学部受験予備校「医進の会」について
医学部受験予備校「医進の会」は、高校生や高卒生を対象に、トップレベルのプロ講師による完全個別指導のみを行う医系予備校です。
大阪・天王寺、上本町から医学部合格を支える個別指導の専門予備校
医進の会の特徴として、高校生や高卒生を対象に、全科目を完全オーダーメイドで「医学部受験レベル」の指導や授業を行っています。
専任講師は担当科目を極めた専門家であり、「医学部受験レベル」の指導に無駄がなく、効率的に学習を進めることができます。
朝9時から夜23時までの徹底管理と、人間力を高める教育方針で高い合格実績を誇る
医進の会が採用する「朝9時~夜23時までの徹底した学習管理」は、医学部入学後に必要な膨大な情報処理能力と長時間試験に耐える集中力を養う訓練です。
医学部では、1科目で数百ページに及ぶ内容を短期間で修得する負荷がかかります。
予備校時代に「決められた時間・量を完遂する習慣」を身につけた生徒ほど、進学後の留年リスクを抑え、ストレート卒業の可能性が高まります。
【本リリースにおけるデータの扱いについて】
本リリース内で使用している学費・生活費・ストレート卒業率・アルバイト時給等の数値は、文部科学省や各大学が公表している資料、ならびに各種公開データ・求人情報などをもとに、医学部受験予備校「医進の会」が独自に整理・試算したものです。実際の金額・条件・制度内容は年度や大学・地域によって異なる場合があるため、最新情報は必ず各大学・関係機関の公式発表をご確認ください。
調査名: 医学部進学後の学費・生活費・進級リスクに関する独自分析
調査主体: 医学部受験予備校「医進の会」
調査方法: 各大学が公表している学費・納付金資料、文部科学省などの公的統計、医学部関連の公開データ、および奨学金・求人情報をもとに医進の会が独自に集計・試算・分析
調査期間: 主に2020年度〜2026年度の公開情報を対象に分析(制度や金額は年度によって変更される場合があります)
対象: 日本国内の国公立大学医学部および私立大学医学部(公開情報が確認できる範囲)
備考: 本リリースで示した金額や割合の一部は、公開資料をもとにした当校の独自試算・推計値を含みます。実際の学費・生活費・奨学金条件・進級制度などは、必ず各大学および関係機関の最新の公式情報をご確認ください。
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