移動する港Ⅱ「小さなパリ展－アール・ブリュットジャポネⅡの作家たち」開催のご案内

公益財団法人東京都歴史文化財団

2018年10月31日 18時28分

東京都渋谷公園通りギャラリーでは、芸術を通じた共生社会の実現を目指し、さまざまな作り手の作品展示や情報発信等の取組を行っています。現在ギャラリーは改修工事のため休館中で、2019年度中にグランドオープンする予定です。このため本年度は施設外に飛び出し、「移動する港」を共通タイトルに掲げる展覧会を都内３会場において開催しています。各地から船が乗り入れ、多くの文化が交差し続ける港のように、さまざまなタイプの表現と鑑賞者が出会う場の創出を目指す企画です。本展は、「移動する港」全３期の第２期にあたります。

展覧会概要
展覧会名：移動する港Ⅱ「小さなパリ展-アール・ブリュットジャポネⅡの作家たち」
Trans-PortⅡ : Artists from “Art Brut JaponaisⅡ”
出展作家：阿山隆之、岡一郎、澤田真一、魲万里絵、高橋甫、西山洋亮、林田嶺一、福井誠、渡邊義紘
会　　期：平成30年11月17日（土）～11月25日（日）　　会期中無休
会　　場：八王子市学園都市センターギャラリーホール（東京都八王子市旭町9番1号八王子ｽｸｴｱﾋﾞﾙ11階）
開場時間：11：00～19：00
入場料：無料
主　　催：東京都渋谷公園通りギャラリー（公益財団法人東京都歴史文化財団　東京都現代美術館）
企画協力：社会福祉法人愛成会

関連イベント　（予約不要、参加費無料）
渡邊義紘による「折り葉と切り絵ワークショップ」
渡邊義紘さんと一緒に、落ち葉や紙を使っていろいろな動物を作ります。
日　　時：11月23日（金・祝）、24日（土）　13：00～16：00
※制作所要時間15～30分程度　※混雑した場合は人数制限あり

展覧会のみどころ
「移動する港」は、障害や個人の特性などに関わらず、さまざまな生き方や価値観が互いに尊重される社会を考えるきっかけとなる展覧会を目指しています。今回の展覧会では、「パリ東京文化タンデム2018」＊の一環として現在フランスで開催中の「アール・ブリュットジャポネⅡ」から9名の作家による作品をご紹介いたします。
日本のアール・ブリュット作品を紹介する「アール・ブリュットジャポネⅡ」には、障害の有無を越えて52名の作家が集まっています。そのなかから今回は、日本を代表するアール・ブリュット作家の澤田真一、魲万里絵に加え、海外初出展の5名を含めた9作家の作品を八王子市学園都市センター内のギャラリーでご覧いただけます。落ち葉を折って作られた動物たちや、木材に焼きペンで描いた輪郭線に色鮮やかに彩色された生きものたち、顔の一部のみを切り取って描かれたユニークな作品など、初公開を含めてさまざまな素材から独自の発想でつくりあげた魅力溢れる作品をお楽しみいただけます。本展覧会でご紹介する作家たちの作品を通じて、多様な創造性に触れ、新たな価値の発見につながる機会となれば幸いです。

アール・ブリュット（仏：Art Brut）とは、フランスの画家ジャン・デュビュッフェが1945年に提唱した概念であり、「Art」は「芸術」、「Brut」は「生の(加工していない)」を意味します。「生(き)の芸術」とも呼ばれ、正規の美術教育を受けていない人が、既存の芸術概念に捉われず、思いのままに表現した作品を指します。

＊詳しくはウェブページをご覧ください。https://www.facebook.com/pg/paristokyo2018

みどころ１
「アール・ブリュットジャポネⅡ」に参加中の気鋭作家による作品
「アール・ブリュットジャポネⅡ」には、日本全国から選ばれたアール・ブリュットの作家たちが参加しています。今回は、国際的に日本のアール・ブリュットの魅力を発信しており、「アール・ブリュットジャポネⅡ」にも携わる社会福祉法人愛成会に企画協力を得て、澤田真一、魲万里絵をはじめとしたすでに国内外で広く知られている人気作家のみならず、近年その実力に高い評価の声が集まる林田嶺一、渡邊義紘などを加え、幅広い作品の魅力を味わっていただける展示構成となっています。

みどころ２
渡邊義紘によるワークショップ
11月23日（金・祝）、24日（土）には、落ち葉を用いて制作する渡邊義紘が来場し、落ち葉を折って動物を作ったり、いろいろな生き物を切り絵で作るワークショップを実施します。実際に作家と間近に交流し、「折り葉」等を直に体験できる機会となっています。