第27回コカ・コーラ環境教育賞 最優秀賞・優秀賞・大臣賞受賞団体決定
~2/26(土)にライブ配信で表彰式を実施~
公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団(所在地:東京都港区、理事長:佐々木康行、以下当財団)は、環境保全・環境教育に関する顕著な活動への顕彰および環境保全・環境啓発・環境美化に寄与する新しい企画への支援をおこなう「第27回コカ・コーラ環境教育賞」(以下、本賞)の受賞団体を2月26日(土) 11時よりリモート形式で実施した表彰式にて発表いたしました。最優秀賞および大臣賞受賞団体、受賞コメントは以下の通りとなります。
【活動普及部門(小学生) 最優秀賞】
浜中町立散布(ちりっぷ)小中学校 (北海道厚岸郡)
「これからも自分たちの地域や地球環境のことを考えて自分たちでおこなうのはもちろん、色々な人と協力して取り組んでいきたいです。」
【活動普及部門(中学生) 最優秀賞・文部科学大臣賞】
只見町立只見中学校 (福島県南会津郡)
「地域の方々と一緒に環境のことを勉強させていただき、それがこのような素晴らしい賞に繋がり非常に幸せに思っています。」
【企画・研究推進部門 最優秀賞・環境大臣賞】
中標津農業高等学校 肉加工研究班 (北海道標津郡)
「今後もエゾシカの丸ごと活用をテーマに食肉利用や副産物利用を進め、食品廃棄物のリサイクルを促進すると共に、町の特産品とすることが出来るように地域と一緒に活動していきます。」
※小中併置校並びに小学生・中学生両方が活動を行っている団体は、今回応募している活動の内容とその主体となっている人数等から応募部門を決定しています。
※文部科学大臣賞、環境大臣賞受賞団体は各部門の最優秀賞受賞団体のいずれかより、その活動・企画内容等を精査の上、選考委員会にて決定しております。活動普及部門においては小学生・中学生の最優秀賞受賞団体のいずれかに大臣賞を贈賞しており、今回は選考委員会の協議の結果、中学生の団体が受賞しました。
また優秀賞として以下団体を選出しております。(順番は北から南)
【活動普及部門(小学生) 優秀賞】
浜頓別町ジュニアガイドアカデミー (北海道枝幸郡)
南三陸少年少女自然調査隊 (宮城県本吉郡)
【活動普及部門(中学生) 優秀賞】
石狩市立石狩中学校 (北海道石狩市)
石垣市立崎枝小中学校 (沖縄県石垣市)
【企画・研究推進部門 優秀賞】
名寄産業高等学校 酪農科学科 道北酪農班 (北海道名寄市)
大野農業高等学校 果樹専攻班 (北海道北斗市)
堺工科高等学校 定時制の課程 (大阪府堺市)
活動普及部門最優秀賞受賞2団体には、各30万円の活動助成金、優秀賞受賞4団体には、それぞれ10万円の活動助成金が贈られます。また、企画・研究推進部門最優秀賞受賞1団体には100万円の企画支援金、優秀賞受賞3団体にはそれぞれ10万円の活動助成金が贈られます。
【第27回コカ・コーラ環境教育賞 選考委員長 総評(抜粋)】
東京学芸大学名誉教授、公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団 理事 小澤紀美子
『選考の課程では、日本の小・中学生、さらに高校生・大学生の方々の環境保全や地域の課題に取り組む活動やその姿勢に「未来への希望」を感じながら、至福の時間を過ごすことができました。
受賞された取組みでは、地域の資源を活かして課題解決すると共に、グローバルな視点で実践を発信している姿、海の生態系へ与える影響を科学的な視点から解明しながら、解決に向けての提言も含めて「地域への誇り」を醸成していると言えます。こうした取組みのプロセスと共に「地域の活性化」や「地域の再生」に向けた眼差しに、我々大人が環境へ大きな負荷を与えてきたことへの反省とともに、皆さまの活動「未来の地域・社会を創造する力」はまさに「未来への光」であり、「希望」でした。
こうした光と希望の灯を絶えさせないよう今後とも活動を継続していただき、日本の、世界が抱える課題、SDGsの17の目標の解決にむけて、さらに挑戦していただきたいと思います。また環境保全に向けて共に歩みを進めていきたいと思っております。』
当財団では、2020年にコカ・コーラシステム全体として取り組むべき新たなサスティナビリティー戦略が策定されたことを受け、また国際社会共通の目標であるSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)の推進を図るために、環境教育事業についても環境分野、特に地球環境・環境資源の領域の向上に寄与する取り組み、企画を支援することを事業方針としており、本年は以下の2部門にて助成・支援を希望する団体を募集いたしました。
■活動普及部門
対象:(1)小学生及びその指導者 (2)中学生及びその指導者
募集内容:SDGs項目『14.海洋資源』に関連した課題への解決へ向けた取り組みをおこなう団体・個人の活動
■企画・研究推進部門
対象:高校生、高専生、大学生、大学院生およびそれら学生を活動主体とする非営利団体
募集内容:コカ・コーラのサスティナビリティー戦略『資源』領域から、とくに「プラスチックのリサイクル・リユース」「食品ロスの削減」「食品廃棄物のリサイクル」の3項目のうち1つに関連し、その課題解決に寄与する取り組みや企画、研究など
※詳細は下記当財団ホームページをご覧ください。
本年は、応募総数33団体(活動普及部門:16団体、企画・研究推進部門:17団体)の中から一次選考(書類)で選ばれた全国の小学生から大学生までの13団体(活動普及部門:7団体、企画・研究推進部門:6団体)による最終選考(プレゼンテーション)をおこない、受賞団体を決定しております。
コカ・コーラ環境教育賞は1994年の賞設立以来、環境教育・環境保全活動の促進を目的に、地域に貢献するボランティア活動の助成・支援をおこなっており、2019年度までの応募団体数は全国で2,300団体以上に上ります。昨年度は新型コロナ感染拡大防止のため、賞の募集を中止し例年実施していた雨煙別学校コカ・コーラ環境ハウス(北海道夕張郡栗山町)での最終選考会・表彰式もおこないませんでした。本年は選考および表彰式をオンライン形式とし開催をいたしました。
本賞の概要および2月26日(土)にライブ配信でおこなった表彰式の模様(後日アップ予定)等は以下ホームページにてご覧いただけます。
第27回コカ・コーラ環境教育賞特設ページ:
https://www.cocacola-zaidan.jp/environment/env-prize/27th/
≪第27回コカ・コーラ環境教育賞 受賞団体活動概要≫
【活動普及部門(小学生) 最優秀賞】
■浜中町立散布(ちりっぷ)小中学校 (北海道厚岸郡)
ふるさと教育の一環で、散布漁業協同組合から貸与された火散布(ひちりっぷ)沼の干潟である「あさり島」を教育資源とし、小中9年間を通して海洋教育を実践。あさり島活動では、稚貝の放流、外敵駆除、アサリ採取、漁協への出荷、流通の仕組みなどの学習を行うほか、地域の良さを生かした商品開発や海洋ごみ問題等にも取り組んでいる。
【活動普及部門(小学生) 優秀賞】
■浜頓別町ジュニアガイドアカデミー (北海道枝幸郡)
浜頓別町の魅力ある観光資源を体験・学びを通じ見聞を広め、郷土に誇りを持ち、本町を訪れる観光客へのおもてなしと町内外における知友人への積極的な観光宣伝・広報活動に努める人材を育成することを目的としている。年間18回の活動の中でクッチャロ湖やラムサール条約に関する学習、ベニヤ原生花園の花々の観察に取り組み、「ガイド」という形で発信する。自らの経験はガイドに生かされており、一例として、かまくらを掘って一晩を過ごす「耐寒キャンプ」では、強風が吹き荒れる中でも崩れず、内部も暖かい雪のちからを肌で感じることができた。また、漁業見学やさけ・ますふ化場訪問、砂金掘り体験等を通して町の産業や歴史・文化にも触れることで、当たり前に感じている自然環境と産業が密接に関係しており、先人から脈々と受け継がれていることを学んでいる。
■南三陸少年少女自然調査隊 (宮城県本吉郡)
南三陸少年少女自然調査隊は、南三陸町の志津川湾がラムサール条約湿地に登録されたことをきっかけに町内の小・中学生で結成されたエコクラブです。南三陸町の海、山、里、文化・歴史の魅力や価値を自分たちで調査し、伝える取り組みを通して、ラムサール条約の目指す自然の恵みの保全とワイズユースヘの貢献を目指しています。地元の自然環境や文化、歴史を体験と学びを通して調査し、情報発信していくことを目的に、月一回程度の活動を行っています。
【活動普及部門(中学生) 最優秀賞・文部科学大臣賞】
■只見町立只見中学校 (福島県南会津郡)
2017年にユネスコスクールに認定され、海洋教育の視点を付加した ESD に取り組んでいる。本校では、「山
から海を考え、俯瞰的に物事を捉え、身近なことに目を向けて行動できる生徒の育成」を目指している。
2 年前の 1 月から生徒達が「新聞紙レジ袋」を作り始めた。それから現在まで、生徒達は様々な改良を重ね
地域の商店(現在 10 店舗)で使ってもらっている。「プラごみを削減したい」、「地球温暖化防止に興味をもっ
てほしい」等のメッセージ・カードを同封し、学校のシールを貼った新聞紙レジ袋は、町内外の人たちに活動の
趣旨を伝え、その考えを広める本校 ESD の中心的な活動となった。
【活動普及部門(中学生) 優秀賞】
■石狩市立石狩中学校 (北海道石狩市)
本校の総合的な学習は、「環境」を活動テーマとして、「持続可能な社会づくりに関わる課題を見いだし、それらを解決するために必要な能力や態度を身に付けることを通して、持続可能な社会の形成者としてふさわしい資質や価値観を養う」ことを目標に学習活動に取り組んでいる。
また、ユネスコスクール加盟校として、①現代的課題を「地球規模」・「地域」の両視点から捉える。②自己の生き方、あり方とより良い社会の構築を関連づけて考える。③持続可能な社会の構築に向けて自己のできることに加え、社会参加・参画の必要性を理解し、行動に移そうとする。以上の3点を全学年共通のおさえとしている。特に「石狩海岸の環境学習」は10年以上継続しており、石狩海岸の海浜植物や環境問題の調査、環境保全のための提案などを行っている。
■石垣市立崎枝小中学校 (沖縄県石垣市)
石垣島の深刻な環境問題の一つに海への赤土の流出が挙げられる。赤土の流出は、サンゴなどの海洋生物
を死滅させ、漁業や観光業にも影響を及ぼしている。
このような状態を目の当たりにし、本校では地域の河川調査を7年前から独自に実施してきた。
学校を中心に地域住民、自治体・行政・環境団体等が連携し、環境保全活動などの体験学習を行ない、地
域の自然を知り、自然の恵みを上手に利用してきた先人の知恵を受け継ぐことで、地域への誇りを醸成し、
自然環境の保全、地域の活性化につながっている。
【企画・研究推進部門 最優秀賞・環境大臣賞】
■中標津農業高等学校 肉加工研究班 (北海道標津郡)
企画・研究名:エゾシカをプロデュース2021 ~SDGsに基づいた“まるごと”活用の推進~
私たちが企画するのは、エゾシカの“まるごと活用”による『持続可能な町、中標津』の実現です。中標津町では、年間1000頭以上のエゾシカが駆除・狩猟されており、肉の90%以上が利活用されています。しかし、大半はペットフードでの活用であり、食肉として利用されるのは数少ないのが現状です。また、皮や角、脂といった副産物についてはさらに利用率が低く、処理後は産業廃棄物として廃棄されることがほとんどであり、これらのごみ処理についても大きな問題となっています。
この課題を解決するために私たちが取り組んでいる研究内容は、①食肉としての利用率向上を目指すための新製品・エゾシカレシピの開発、②副産物として廃棄される皮や脂、角を活用した新たな地域特産品の開発、です。狩猟・駆除されたエゾシカを副産物まで含めて“まるごと”活用し、エゾシカ駆除に伴う廃棄物を減らすとともに地域資源として有効活用する、というのが大きな目標です。そして、エゾシカの資源活用を中標津町の新たな産業として発展させていくことで、町に新たな雇用を創出し、中標津町の地域振興につなげていきたいと考えています。
【企画・研究推進部門 優秀賞】
■名寄産業高等学校 酪農科学科 道北酪農班 (北海道名寄市)
企画・研究名:高オレイン酸含有廃棄物を活用した畜産物生産に関する研究
地元企業である『ひまわり工房〔北の耀き〕』、種から搾油して製造したひまわりオイル〔北の耀き〕は豊富なオレイン酸が含まれていることが特徴である。しかし、小さすぎて搾油できず、廃棄されている種が年間約2tも出ていることが課題であった。
道北酪農班では、本校で飼育する乳牛やニワトリの飼料として活用を検討し、高オレイン酸含有廃棄物を活用した畜産物生産に関する研究に取り組むことを試みた。
■大野農業高等学校 果樹専攻班 (北海道北斗市)
企画・研究名:果樹生産における規格外生産物の活用を目指して~ASIAGAPに基づいた持続可能な果樹生産~
大野農業高校のある道南地方は、道内でも有数の果樹生産地です。そして私達は2020年にASIAGAP認証を取得しました。ASIAGAPでは、環境保全型農業の重要性が提唱されています。私たちは果樹の学習を通して、果樹の管理作業では多くの農薬が使用されたり、大量の規格外果実や余剰生産物が廃棄物として産出されたりすることを実感しました。そこで私たちは、持続可能な果樹生産をめざして、地域内循環を中心とした環境保全型農業に取り組むことにしました。
■堺工科高等学校 定時制の課程 (大阪府堺市)
企画・研究名:「捨てればゴミ、活かせば資源」プロジェクト~地域と被災地とともに~
2011年3月「東日本大震災」がおこり、「東北支援プロジェクト」を立ち上げ、地域の伝統地場産業を学ぶ「堺学」という授業で製作した「包丁」と「線香」及び「義援金」(線香を販売した売上金)を寄贈し続けている。郵送や振り込みではなく、被災地を訪問して、直接手渡し、交流をおこなっている。また、震災を風化させない活動もおこなっている。最近、自然災害が多発しているので、「被災地支援プロジェクト」として活動を続けている。
・プラスチックゴミ油化装置・バイオディーゼル発電機・電気自動車・電動マリオカート・太陽光発電・災害用浄水装置・環境啓発グッズ・環境イベント・被災地との交流など資源を活かしたものづくりを行っている。
近隣地域においては、小中学校と「不要な油」や、捨てれば二酸化炭素排出の原因となる「ペットボトル」の本体やキャップを回収し、ボトル本体はキャンドルホルダー、キャップは「プラスチックゴミ油化装置」によって燃料にして、「マイクロプラスチック問題」などSDGsにも取り組んでいる。
≪第27回コカ・コーラ環境教育賞 概要≫
■名称:第27回コカ・コーラ環境教育賞
■主催:公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団
■協力:読売新聞社
■後援:文部科学省、環境省
■部門:
【活動普及部門】
対象:①小学生およびその指導者 ②中学生およびその指導者
募集内容:SDGs項目『14.海洋資源』に関連した課題への解決へ向けた取り組みをおこなう団体・個人の活動
【企画・研究推進部門】
対象:高校生、高専生、大学生、大学院生およびそれら学生を活動主体とする非営利団体
募集内容:コカ・コーラのサスティナビリティー戦略『資源』領域から、とくに「プラスチックのリサイクル・ リユース」「食品ロスの削減」「食品廃棄物のリサイクル」の3項目のうち1つに関連し、その課題解決に寄与する取り組みや企画、研究など
■支援内容
【活動普及部門】
最優秀賞(1組) 活動助成金30万円、優秀賞(2組) 10万円
【企画・研究推進部門】
最優秀賞(1組) 活動助成金100万円、優秀賞(3組) 10万円
【活動普及部門(小学生) 最優秀賞】
浜中町立散布(ちりっぷ)小中学校 (北海道厚岸郡)
「これからも自分たちの地域や地球環境のことを考えて自分たちでおこなうのはもちろん、色々な人と協力して取り組んでいきたいです。」
【活動普及部門(中学生) 最優秀賞・文部科学大臣賞】
只見町立只見中学校 (福島県南会津郡)
「地域の方々と一緒に環境のことを勉強させていただき、それがこのような素晴らしい賞に繋がり非常に幸せに思っています。」
【企画・研究推進部門 最優秀賞・環境大臣賞】
中標津農業高等学校 肉加工研究班 (北海道標津郡)
「今後もエゾシカの丸ごと活用をテーマに食肉利用や副産物利用を進め、食品廃棄物のリサイクルを促進すると共に、町の特産品とすることが出来るように地域と一緒に活動していきます。」
※小中併置校並びに小学生・中学生両方が活動を行っている団体は、今回応募している活動の内容とその主体となっている人数等から応募部門を決定しています。
※文部科学大臣賞、環境大臣賞受賞団体は各部門の最優秀賞受賞団体のいずれかより、その活動・企画内容等を精査の上、選考委員会にて決定しております。活動普及部門においては小学生・中学生の最優秀賞受賞団体のいずれかに大臣賞を贈賞しており、今回は選考委員会の協議の結果、中学生の団体が受賞しました。
また優秀賞として以下団体を選出しております。(順番は北から南)
【活動普及部門(小学生) 優秀賞】
浜頓別町ジュニアガイドアカデミー (北海道枝幸郡)
南三陸少年少女自然調査隊 (宮城県本吉郡)
【活動普及部門(中学生) 優秀賞】
石狩市立石狩中学校 (北海道石狩市)
石垣市立崎枝小中学校 (沖縄県石垣市)
【企画・研究推進部門 優秀賞】
名寄産業高等学校 酪農科学科 道北酪農班 (北海道名寄市)
大野農業高等学校 果樹専攻班 (北海道北斗市)
堺工科高等学校 定時制の課程 (大阪府堺市)
活動普及部門最優秀賞受賞2団体には、各30万円の活動助成金、優秀賞受賞4団体には、それぞれ10万円の活動助成金が贈られます。また、企画・研究推進部門最優秀賞受賞1団体には100万円の企画支援金、優秀賞受賞3団体にはそれぞれ10万円の活動助成金が贈られます。
【第27回コカ・コーラ環境教育賞 選考委員長 総評(抜粋)】
東京学芸大学名誉教授、公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団 理事 小澤紀美子
『選考の課程では、日本の小・中学生、さらに高校生・大学生の方々の環境保全や地域の課題に取り組む活動やその姿勢に「未来への希望」を感じながら、至福の時間を過ごすことができました。
受賞された取組みでは、地域の資源を活かして課題解決すると共に、グローバルな視点で実践を発信している姿、海の生態系へ与える影響を科学的な視点から解明しながら、解決に向けての提言も含めて「地域への誇り」を醸成していると言えます。こうした取組みのプロセスと共に「地域の活性化」や「地域の再生」に向けた眼差しに、我々大人が環境へ大きな負荷を与えてきたことへの反省とともに、皆さまの活動「未来の地域・社会を創造する力」はまさに「未来への光」であり、「希望」でした。
こうした光と希望の灯を絶えさせないよう今後とも活動を継続していただき、日本の、世界が抱える課題、SDGsの17の目標の解決にむけて、さらに挑戦していただきたいと思います。また環境保全に向けて共に歩みを進めていきたいと思っております。』
当財団では、2020年にコカ・コーラシステム全体として取り組むべき新たなサスティナビリティー戦略が策定されたことを受け、また国際社会共通の目標であるSDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)の推進を図るために、環境教育事業についても環境分野、特に地球環境・環境資源の領域の向上に寄与する取り組み、企画を支援することを事業方針としており、本年は以下の2部門にて助成・支援を希望する団体を募集いたしました。
■活動普及部門
対象:(1)小学生及びその指導者 (2)中学生及びその指導者
募集内容:SDGs項目『14.海洋資源』に関連した課題への解決へ向けた取り組みをおこなう団体・個人の活動
■企画・研究推進部門
対象:高校生、高専生、大学生、大学院生およびそれら学生を活動主体とする非営利団体
募集内容:コカ・コーラのサスティナビリティー戦略『資源』領域から、とくに「プラスチックのリサイクル・リユース」「食品ロスの削減」「食品廃棄物のリサイクル」の3項目のうち1つに関連し、その課題解決に寄与する取り組みや企画、研究など
※詳細は下記当財団ホームページをご覧ください。
本年は、応募総数33団体(活動普及部門:16団体、企画・研究推進部門:17団体)の中から一次選考(書類)で選ばれた全国の小学生から大学生までの13団体(活動普及部門:7団体、企画・研究推進部門:6団体)による最終選考(プレゼンテーション)をおこない、受賞団体を決定しております。
コカ・コーラ環境教育賞は1994年の賞設立以来、環境教育・環境保全活動の促進を目的に、地域に貢献するボランティア活動の助成・支援をおこなっており、2019年度までの応募団体数は全国で2,300団体以上に上ります。昨年度は新型コロナ感染拡大防止のため、賞の募集を中止し例年実施していた雨煙別学校コカ・コーラ環境ハウス(北海道夕張郡栗山町)での最終選考会・表彰式もおこないませんでした。本年は選考および表彰式をオンライン形式とし開催をいたしました。
本賞の概要および2月26日(土)にライブ配信でおこなった表彰式の模様(後日アップ予定)等は以下ホームページにてご覧いただけます。
第27回コカ・コーラ環境教育賞特設ページ:
https://www.cocacola-zaidan.jp/environment/env-prize/27th/
≪第27回コカ・コーラ環境教育賞 受賞団体活動概要≫
【活動普及部門(小学生) 最優秀賞】
■浜中町立散布(ちりっぷ)小中学校 (北海道厚岸郡)
ふるさと教育の一環で、散布漁業協同組合から貸与された火散布(ひちりっぷ)沼の干潟である「あさり島」を教育資源とし、小中9年間を通して海洋教育を実践。あさり島活動では、稚貝の放流、外敵駆除、アサリ採取、漁協への出荷、流通の仕組みなどの学習を行うほか、地域の良さを生かした商品開発や海洋ごみ問題等にも取り組んでいる。
【活動普及部門(小学生) 優秀賞】
■浜頓別町ジュニアガイドアカデミー (北海道枝幸郡)
浜頓別町の魅力ある観光資源を体験・学びを通じ見聞を広め、郷土に誇りを持ち、本町を訪れる観光客へのおもてなしと町内外における知友人への積極的な観光宣伝・広報活動に努める人材を育成することを目的としている。年間18回の活動の中でクッチャロ湖やラムサール条約に関する学習、ベニヤ原生花園の花々の観察に取り組み、「ガイド」という形で発信する。自らの経験はガイドに生かされており、一例として、かまくらを掘って一晩を過ごす「耐寒キャンプ」では、強風が吹き荒れる中でも崩れず、内部も暖かい雪のちからを肌で感じることができた。また、漁業見学やさけ・ますふ化場訪問、砂金掘り体験等を通して町の産業や歴史・文化にも触れることで、当たり前に感じている自然環境と産業が密接に関係しており、先人から脈々と受け継がれていることを学んでいる。
■南三陸少年少女自然調査隊 (宮城県本吉郡)
南三陸少年少女自然調査隊は、南三陸町の志津川湾がラムサール条約湿地に登録されたことをきっかけに町内の小・中学生で結成されたエコクラブです。南三陸町の海、山、里、文化・歴史の魅力や価値を自分たちで調査し、伝える取り組みを通して、ラムサール条約の目指す自然の恵みの保全とワイズユースヘの貢献を目指しています。地元の自然環境や文化、歴史を体験と学びを通して調査し、情報発信していくことを目的に、月一回程度の活動を行っています。
【活動普及部門(中学生) 最優秀賞・文部科学大臣賞】
■只見町立只見中学校 (福島県南会津郡)
2017年にユネスコスクールに認定され、海洋教育の視点を付加した ESD に取り組んでいる。本校では、「山
から海を考え、俯瞰的に物事を捉え、身近なことに目を向けて行動できる生徒の育成」を目指している。
2 年前の 1 月から生徒達が「新聞紙レジ袋」を作り始めた。それから現在まで、生徒達は様々な改良を重ね
地域の商店(現在 10 店舗)で使ってもらっている。「プラごみを削減したい」、「地球温暖化防止に興味をもっ
てほしい」等のメッセージ・カードを同封し、学校のシールを貼った新聞紙レジ袋は、町内外の人たちに活動の
趣旨を伝え、その考えを広める本校 ESD の中心的な活動となった。
【活動普及部門(中学生) 優秀賞】
■石狩市立石狩中学校 (北海道石狩市)
本校の総合的な学習は、「環境」を活動テーマとして、「持続可能な社会づくりに関わる課題を見いだし、それらを解決するために必要な能力や態度を身に付けることを通して、持続可能な社会の形成者としてふさわしい資質や価値観を養う」ことを目標に学習活動に取り組んでいる。
また、ユネスコスクール加盟校として、①現代的課題を「地球規模」・「地域」の両視点から捉える。②自己の生き方、あり方とより良い社会の構築を関連づけて考える。③持続可能な社会の構築に向けて自己のできることに加え、社会参加・参画の必要性を理解し、行動に移そうとする。以上の3点を全学年共通のおさえとしている。特に「石狩海岸の環境学習」は10年以上継続しており、石狩海岸の海浜植物や環境問題の調査、環境保全のための提案などを行っている。
■石垣市立崎枝小中学校 (沖縄県石垣市)
石垣島の深刻な環境問題の一つに海への赤土の流出が挙げられる。赤土の流出は、サンゴなどの海洋生物
を死滅させ、漁業や観光業にも影響を及ぼしている。
このような状態を目の当たりにし、本校では地域の河川調査を7年前から独自に実施してきた。
学校を中心に地域住民、自治体・行政・環境団体等が連携し、環境保全活動などの体験学習を行ない、地
域の自然を知り、自然の恵みを上手に利用してきた先人の知恵を受け継ぐことで、地域への誇りを醸成し、
自然環境の保全、地域の活性化につながっている。
【企画・研究推進部門 最優秀賞・環境大臣賞】
■中標津農業高等学校 肉加工研究班 (北海道標津郡)
企画・研究名:エゾシカをプロデュース2021 ~SDGsに基づいた“まるごと”活用の推進~
私たちが企画するのは、エゾシカの“まるごと活用”による『持続可能な町、中標津』の実現です。中標津町では、年間1000頭以上のエゾシカが駆除・狩猟されており、肉の90%以上が利活用されています。しかし、大半はペットフードでの活用であり、食肉として利用されるのは数少ないのが現状です。また、皮や角、脂といった副産物についてはさらに利用率が低く、処理後は産業廃棄物として廃棄されることがほとんどであり、これらのごみ処理についても大きな問題となっています。
この課題を解決するために私たちが取り組んでいる研究内容は、①食肉としての利用率向上を目指すための新製品・エゾシカレシピの開発、②副産物として廃棄される皮や脂、角を活用した新たな地域特産品の開発、です。狩猟・駆除されたエゾシカを副産物まで含めて“まるごと”活用し、エゾシカ駆除に伴う廃棄物を減らすとともに地域資源として有効活用する、というのが大きな目標です。そして、エゾシカの資源活用を中標津町の新たな産業として発展させていくことで、町に新たな雇用を創出し、中標津町の地域振興につなげていきたいと考えています。
【企画・研究推進部門 優秀賞】
■名寄産業高等学校 酪農科学科 道北酪農班 (北海道名寄市)
企画・研究名:高オレイン酸含有廃棄物を活用した畜産物生産に関する研究
地元企業である『ひまわり工房〔北の耀き〕』、種から搾油して製造したひまわりオイル〔北の耀き〕は豊富なオレイン酸が含まれていることが特徴である。しかし、小さすぎて搾油できず、廃棄されている種が年間約2tも出ていることが課題であった。
道北酪農班では、本校で飼育する乳牛やニワトリの飼料として活用を検討し、高オレイン酸含有廃棄物を活用した畜産物生産に関する研究に取り組むことを試みた。
■大野農業高等学校 果樹専攻班 (北海道北斗市)
企画・研究名:果樹生産における規格外生産物の活用を目指して~ASIAGAPに基づいた持続可能な果樹生産~
大野農業高校のある道南地方は、道内でも有数の果樹生産地です。そして私達は2020年にASIAGAP認証を取得しました。ASIAGAPでは、環境保全型農業の重要性が提唱されています。私たちは果樹の学習を通して、果樹の管理作業では多くの農薬が使用されたり、大量の規格外果実や余剰生産物が廃棄物として産出されたりすることを実感しました。そこで私たちは、持続可能な果樹生産をめざして、地域内循環を中心とした環境保全型農業に取り組むことにしました。
■堺工科高等学校 定時制の課程 (大阪府堺市)
企画・研究名:「捨てればゴミ、活かせば資源」プロジェクト~地域と被災地とともに~
2011年3月「東日本大震災」がおこり、「東北支援プロジェクト」を立ち上げ、地域の伝統地場産業を学ぶ「堺学」という授業で製作した「包丁」と「線香」及び「義援金」(線香を販売した売上金)を寄贈し続けている。郵送や振り込みではなく、被災地を訪問して、直接手渡し、交流をおこなっている。また、震災を風化させない活動もおこなっている。最近、自然災害が多発しているので、「被災地支援プロジェクト」として活動を続けている。
・プラスチックゴミ油化装置・バイオディーゼル発電機・電気自動車・電動マリオカート・太陽光発電・災害用浄水装置・環境啓発グッズ・環境イベント・被災地との交流など資源を活かしたものづくりを行っている。
近隣地域においては、小中学校と「不要な油」や、捨てれば二酸化炭素排出の原因となる「ペットボトル」の本体やキャップを回収し、ボトル本体はキャンドルホルダー、キャップは「プラスチックゴミ油化装置」によって燃料にして、「マイクロプラスチック問題」などSDGsにも取り組んでいる。
≪第27回コカ・コーラ環境教育賞 概要≫
■名称:第27回コカ・コーラ環境教育賞
■主催:公益財団法人コカ・コーラ教育・環境財団
■協力:読売新聞社
■後援:文部科学省、環境省
■部門:
【活動普及部門】
対象:①小学生およびその指導者 ②中学生およびその指導者
募集内容:SDGs項目『14.海洋資源』に関連した課題への解決へ向けた取り組みをおこなう団体・個人の活動
【企画・研究推進部門】
対象:高校生、高専生、大学生、大学院生およびそれら学生を活動主体とする非営利団体
募集内容:コカ・コーラのサスティナビリティー戦略『資源』領域から、とくに「プラスチックのリサイクル・ リユース」「食品ロスの削減」「食品廃棄物のリサイクル」の3項目のうち1つに関連し、その課題解決に寄与する取り組みや企画、研究など
■支援内容
【活動普及部門】
最優秀賞(1組) 活動助成金30万円、優秀賞(2組) 10万円
【企画・研究推進部門】
最優秀賞(1組) 活動助成金100万円、優秀賞(3組) 10万円
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