デビュー10周年! 児童文学作家・いとうみくさん最新作は、デビュー作の続編『ちいさな宇宙の扉のまえで 続・糸子の体重計』
『糸子の体重計』から10年。いとうみくさんが描くのは、友情、憧れ、恋、嫉妬、そして未来への希望――今を生きる子どもたちのリアルな姿です。
株式会社童心社(出版社 本社:東京都文京区 代表取締役社長・後藤修平)は、児童書『ちいさな宇宙の扉のまえで 続・糸子の体重計』(いとうみく・作 佐藤真紀子・絵)を6月1日に発売いたします。
書籍詳細:https://www.doshinsha.co.jp/search/info.php?isbn=9784494020775
書籍詳細:https://www.doshinsha.co.jp/search/info.php?isbn=9784494020775
トピックス:
・『ちいさな宇宙の扉のまえで 続・糸子の体重計』
・登場人物を一歩でも前へ ――いとうみくさんインタビューより
・「糸子、大好き!」書店員さんより、ご感想が届いています!
・書誌情報
・著者情報
- 『ちいさな宇宙の扉のまえで 続・糸子の体重計』
新作の舞台は、『糸子の体重計』から1年後。
6年生になった細川糸子と同級生の、町田良子、坂巻まみ、滝島径介。そして、転校生の日野恵。この5人の視点で語られる、5つの物語です。
おいしいものを食べることが生きがいの細川糸子。
糸子との距離をぐいぐいつめて「親友」であろうとする転校生、日野恵。
才色兼備でクールだが、糸子によって人と関わることの心地よさを知った、町田良子。
町田良子にひたすら憧れていくうち、自分の中にある気持ちに気づく、坂巻まみ。
母と2人きりの生活の中でふたをしていた自分の思いをあきらめないと決意する、滝島径介。
それぞれがそれぞれの悩みをかかえ、自分自身と向き合う姿が描かれます。
絵を手がけたのは前作『糸子の体重計』と同じく、佐藤真紀子さん。少し大人になった登場人物たちの複雑な心の動きを、繊細に描きます。
- 登場人物を一歩でも前へ ――いとうみくさんインタビューより
『糸子の体重計』を出版したあと、ありがたいことに作家の仲間や読者の方から「『糸子の体重計』の続編は書かないの?」「あのあと滝島くんはどうなったんですか?」などのお声はいただいていました。私も糸子たちに会いたいなという思いはあったんですが、なかなか書くには至らず。
2019年、『天使のにもつ』を書き終えたあと編集のHさんと次をどうしようかと話しているとき、かるい気持ちで「『糸子の体重計』の続編でも書きましょうか」と話したんです。するとHさんが「いいですね!」ととても喜んでくださって(笑)それで書くことになったんです。
――タイトル『ちいさな宇宙の扉のまえで』にはどんな思いがこめられているのでしょうか?
改めて読み返してみると、子どもたちはなんて小さな世界で生きているんだろう、と思ったんです。「ここしかない」と思うからこそ、悩みもするし苦しい思いもする。別の世界に行ってみたら、気持ちがふっと楽になることもあるかもしれない。また同じように悩んでうつむいてしまうかもしれないけれど、顔を上げてみたらべつの世界が見えるかもしれない。そんなふうに考えました。
扉ってなんだろう? 糸子たちはどこにいるんだろう? 読んだ子どもたちが、自分なりにタイトルのことをいろいろ考えてくれてもいいのかなと思います。
――いとうさんはデビューから10年、これまでに多くの作品を発表してこられました。幼年童話から中学生以上に向けたものまで、幅広い年齢層が対象の作品群ではありますが、一貫して子どもに向けて書いていらっしゃいます。
やはり子どもを書くのがおもしろいってことなんです。子どもって、大人が思っているよりずっと感じているし考えているんですよね。
私は、子どもに何か教えたい、とか伝えたい、といった気持ちは本当にないんです。読んだ子どもたちが結果的に何かを受けとってくれるなら、それはとても嬉しいことですが。いつも私が書きたいもの、気になる子を書いています。
もし、書き手としての責任というものを問われたら、わたしはわたしの作品に登場する子どもたちに対しては責任を負う必要があると思っています。つまり、彼らを絶望では終わらせないということ。登場人物が一歩でも、半歩でも明日へと踏み出していける、いこうと思える。そう思えるようになるためには、どう生きていくのか、登場人物に寄り添いながら模索していく。それが書き手としての責任なのではないかと思っています。
いとうみくさんインタビューより抜粋
インタビュー全文はこちら
https://www.doshinsha.co.jp/news/detail.php?id=2685
【いとうみく プロフィール】
神奈川県生まれ。『糸子の体重計』(童心社)で第46回日本児童文学者協会新人賞、『空へ』(小峰書店)で第39回日本児童文芸家協会賞、『朔と新』(講談社)で第58回野間児童文芸賞、『きみひろくん』(くもん出版)で第31回ひろすけ童話賞を受賞。おもな作品に『かあちゃん取扱説明書』『アポリア あしたの風』『天使のにもつ』(以上、童心社)「車夫」シリーズ(小峰書店/文春文庫)「おねえちゃんって」シリーズ(岩崎書店)など多数。「季節風」同人。
- 「糸子、大好き!」書店員さんより、ご感想が届いています
●登場人物の言葉や感情のうごき、いろいろなところにわたしがいた。
ああこれ知ってる、と何度も思った。
どんな気持ちにも素直でまっすぐな糸子の姿に、大人の私も背中を押された。
こども時代をこの物語と共に過ごせることをすごく羨ましく思います。
―紀伊國屋書店新宿本店 児童書ご担当H様
●前作『糸子の体重計』とは違い、糸子が思い悩む心の内もあれこれ描かれていて、これも成長のひとつなのかなと感じました。
登場人物ひとりひとりの抱えている悩みがこちらにも強く伝わってきましたが、思いとは裏腹な行動をとってしまうことも――。でも彼らが模索しながらも前に進んでいく姿に、今回も胸を打たれました。
最後の卒業式のシーンは、泣けました。
――絵本ナビ 副編集長児童書ご担当 秋山朋恵様
- 書誌情報
書名:ちいさな宇宙の扉のまえで 続・糸子の体重計
作:いとうみく 絵:佐藤真紀子
装丁:城所潤(JUN KIDOKORO DESIGN)
定価:本体1,500円+税10%
判型:19.4×13.4cm
ページ数:312ページ
ISBNコード:ISBN978-4-494-02077-5
発売日:2022年6月1日
対象:小学校5・6年生~
童心社ホームページ:https://www.doshinsha.co.jp/search/info.php?isbn=9784494020775
書名:糸子の体重計
作:いとうみく 絵:佐藤真紀子
装丁:城所潤(JUN KIDOKORO DESIGN)
定価:本体1,400円+税10%
判型:19.4×13.4cm
ページ数:256ページ
ISBNコード:ISBN978-4-494-01956-4
発売日:2012年4月25日
対象:小学校5・6年生~
童心社ホームページ:https://www.doshinsha.co.jp/search/info.php?isbn=978449409564
受賞:第46回日本児童文学者協会新人賞、第24回読書感想画中央コンクール小学校高学年向け指定図書
- 著者情報
作・いとうみく
絵・佐藤真紀子
東京都生まれ。おもな作品に「バッテリー」シリーズ(教育画劇)『先生、しゅくだいわすれました』『先生、感想文、書けません!』『二年二組のたからばこ』(以上、童心社)『月にトンジル』(あかね書房)『いえででんしゃ、しゅっぱつしんこう!』(新日本出版社)『ごいっしょさん』(国土社)『はっけよい!雷電』(講談社)など多数。
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