【イベントレポート】全国から100名以上の歯科衛生士が集結!「OUR STAGE by D.HIT~歯科衛生士のキャリアカンファレンス~」開催報告
〜歯科クリニック77医院が歯科衛生士の職場復帰を応援する「おかえりプロジェクト」発表〜

2026年9月6日、東京・虎ノ門にあるベルサール虎ノ門で、「OUR STAGE by D.HIT〜歯科衛生士のキャリアカンファレンス〜」が開催されました。主催は、歯科衛生士プロダクションを掲げる株式会社D.HIT。当日は全国から100名を超える歯科衛生士が集まり、開始前から会場は賑わいを見せていました。
「OUR STAGE」という名前は、ステージは特別な誰かのものではなく、ここにいる一人ひとりが、自分のキャリアの主役という想いから名づけられました。
「どんなライフステージでも、歯科衛生士として生きていく」というテーマのもと、結婚や出産、育児、体調の変化で現場を離れたとしても、また戻ってこられる。
そんな願いが込められたイベントの様子をたっぷりお届けします!
イベント開催への想い|「元 歯科衛生士」という言葉を無くしたい
イベント冒頭、代表の杉野奈央が会社やイベントに込めた想いを語りました。

D.HITは「歯科衛生士に行動力を。」を合言葉に、歯科衛生士のキャリア支援や人材紹介を中心に事業を展開しています。杉野自身、歯科衛生士が「臨床しか道がない」と感じてしまう現状を、何とかしたいと考えてきました。
D.HITが2026年に歯科衛生士130名に行った調査から見えてきたこととして、76.9%が「最初は強いやりがいを感じていた」と答えた一方で、55.4%は「仕事を辞めたいと強く悩んだことがある」と回答しました。
これは、閉鎖的な人間関係や待遇への不満、ライフイベントとの両立の難しさ、将来への不安など、いくつもの理由が重なっています。さらに在宅ワークや企業でのサポートといった臨床以外の選択肢を「知らない」人が約88%。99.2%は「臨床以外の選択肢を知ることは、生涯働き続ける可能性を広げる」と答えています。
選択肢があることを知らないまま、歯科衛生士をあきらめてしまう人は少なくありません。逆に言えば、その選択肢さえ届けば、続けられる人はもっと増えるはず。一度離れても、どんな働き方を選んでも、歯科衛生士でいていい。「元 歯科衛生士」という言葉を無くし、ずっと歯科衛生士でいられる社会をつくりたい。
この日のイベントは、そんな想いから生まれました。
パネルディスカッション|歯科医師から見た「歯科衛生士のこれから」
ここからは、著名な歯科医師2名を迎えたパネルディスカッション!
代表の杉野に加え、多方面から活躍する2人の歯科医師に登壇していただきました。

テーマは「歯科衛生士のキャリアや可能性について」。
真面目な話になると思いきや、3人の絶妙で息の合った会話や飛び出す自由な展開に、会場の雰囲気がだんだんほぐれていきます。
1人目は、関東を中心に千賀デンタルクリニックをいくつも展開する、医療法人社団誓栄会の理事長である千賀誓人(せんが ちかと)先生。

千賀先生は、「とにかく動いてみよう」という行動力につながるテーマを切り出します。
歯科衛生士はこれまで用意された働き方のなかで働いていることを挙げ、自らの給料交渉も我慢して提示しないことを指摘しました。「『これだけ売上をつくるので、このくらい給料が欲しい』と自ら動いていいし、仕事も自分でつくり出していい。」
この言葉は、D.HITの「歯科衛生士に行動力を」というテーマを、そのまま形にしてくれた、そんなお話でした。
千賀先生の話で最も印象的だったのは、「元 歯科衛生士」に対する向き合い方です。
「みなさんは自分のことを元 歯科衛生士だと思っているかもしれません。だけど僕らはそう思っていません。歯科を辞めていても、臨床から離れていても、みんな歯科衛生士だと思っています。」
2人目は、医療・介護・栄養・運動・教育・美容など、いろいろな専門職が集まる健康のお祭り「Your TIME.」を主宰している諏訪敬太郎(すわ けいたろう)先生。
この日は、その構想が生まれたきっかけや、いろいろな職種を巻き込みながら形にしてきた3年間を話してくれました。歯科衛生士が活躍できる場所は、歯科医院の中だけじゃない。話は自然と、外の世界へと広がっていきます。

「元 歯科衛生士」の話題に対して、千賀先生も乗ります。「じゃあ、僕は今は臨床に出ていないので、元 歯科医師ですね」。この一言で、会場がどっと沸きました。
ここで、会場の温度が一気にヒートアップしていきます!

キャリアストーリー|働き方の可能性を広げた2人の歯科衛生士の軌跡
ここからは、歯科衛生士のキャリアストーリーをテーマに、タイプの異なる2名の歯科衛生士に登壇していただきました。

最初にスピーチをしたのは、26年の臨床を経て、現在はSynvia株式会社の代表を務める巧和代(たくみ かずよ)さんです。
巧さんは、最初から“できる歯科衛生士”だったわけではなく、人見知りで人と話すのが苦手だったそう。学生時代には、先生から「本当に歯科衛生士をやるの?」と言われるほどだったとか。
「向いていないと思っていたけれど、好きな分野を見つけたことで、少しずつ歯科衛生士という仕事が好きになれた」と、任された教育の仕事がやりがいに変わっていきました。
その学びを深めようとD.HITの講座「キャリココ」で学び、晴れて独立して会社を立ち上げました。
巧さんの言葉に、会場は熱心に耳を傾けます。同じキャリココ受講生からも「私も最初はそうでした」と、自分の姿と重ねてうなづく人の姿も、あちこちに見られました。
2人目は、9歳の息子さんをワンオペで育てながら、臨床と在宅ワークを掛け合わせた働き方をしている、通称「ノマド歯科衛生士」の山科仁美(やましな ひとみ)さんによるスピーチです!

キャリココ受講前、山科さんはどこにでもいる普通の歯科衛生士でした。当時、山科さんが悩んでいたのは子どもが発熱するたび、仕事を休まざるを得ない状況が続いたこと。少人数の現場では、「休んだら迷惑がかかる」と気を遣い、みんなが優しいほど「申し訳ない」気持ちで溢れていたといいます。
「せっかく取った資格なのに、どうしてこんなに苦しいんだろう」と、毎晩悩んでいたときキャリココに出会いました。
「歯科衛生士の経験を活かして、在宅で採用の仕事ができる」——新しい選択肢を知ってからは「自分にも価値があるんだ」と思えるようになり、前向きになったそう。
臨床だけにこだわらず、自分の得意や好きを掛け合わせた自由度の高い働き方をしている山科さんの姿に耳を傾ける人で溢れていました。

2人に共通しているのは、今の状況をそのままにせず、自分の手で働き方を変えてきたこと。その歩みを、真剣に聞いていた人も多かったはずです。
ゲストスピーチ|歯科の枠を超えて活躍する3人の言葉
ここからは、歯科業界とは異なるさまざまな分野で活躍するゲストの登場です!
最初は、東京都立駒込病院の循環器内科で医長を務める 宮山友明(みややま ともあき)先生。

健康スポーツ医でもある宮山先生への質問は、「歯科衛生士が、お口の健康だけでなく全身の健康を支えていくために、お医者さんの立場から期待することは何か」というもの。
これに対し、「お口の健康は全身の病気ともつながっていて、口腔ケアの役割はとても大きい。だからこそ、もっと発信してほしいし、もっと世の中に出てきてほしい」と、医科と歯科がタッグを組むことへの重要性を語っていただきました!
続いて、2006年トリノオリンピックでスノーボードハーフパイプの日本代表として出場された成田童夢(なりた どうむ)さんの登場です。

歯科とは全く違う分野である成田さんへの質問は、「次の一歩を踏み出すとき、背中を押してくれるものは何か?」というもの。オリンピックという重圧を経験されたからこそ、何事にも挑戦されてきた成田さんの言葉を真剣に聞く様子があちこちに見られました。
「背中を押してくれるものは自分。それ以外ないでしょ!」
ここで、ゲストスピーチの途中で歯科衛生士でシンガーソングライターの美羽さんによる弾き語りライブが…!!
歌は、2003年に「I WiSH」として発表した「明日への扉」。この曲はテレビ番組「あいのり」の主題歌に抜擢され、ミリオンセラーに輝いた誰もが知る名曲です。
堂々と歌いこなす美羽さんを応援するように、会場からは温かい手拍子が送られました。
さらに会場が一気に盛り上がります…!

美羽さんからバトンタッチされる形で登場したのは、「明日への扉」を手がけた音楽プロデューサーのnaoさんです!

naoさんへの質問は「エンタメ界から見た、歯科衛生士の魅力」。一見、音楽界と歯科界はつながりがなさそうですが、歯科衛生士の仕事とまっすぐつながった回答が!naoさん曰く、歌手の指導をするとき、口角の上げ方まで指導するそう。歯や口もとに自信がないと口角を上げることが簡単ではないそうで、音楽やエンタメ界でも美しい口元が重要視されているというお話が聞けました!
医療にスポーツ、音楽と、活躍する世界はそれぞれ違います。それでも3人の話には、『自分の可能性を決めつけずにやってみよう』という共通のメッセージが添えられていました。
私たち歯科衛生士の背中をそっと押してくれる、貴重な時間でした!
白衣コレクション|白衣と自信をまとってランウェイへ
会場の熱がヒートアップしてきたところで、今回のイベントで一番の見どころである白衣コレクションの開幕です!

20〜60代以上まで、いろいろな年代・ライフステージの歯科衛生士たちが白衣やスクラブを着て、堂々とステージを歩きました!ゲストに、予防歯科や教育の第一線で活躍し、セミナー講師や著書でも知られる上原南美(うえはら みなみ)さんもランウェイを歩き、会場に華やかさをもたらします。
衣装は、白衣・スクラブメーカーのナガイレーベン様、Flos(フロース)様が協力。
照明・音響・カメラマンが入り、出演者は最新のスクラブや口腔ケアグッズを組み合わせた装いで登場しました。3部では、Flos(フロース)様の衣装を着て、ランウェイを歩きます。


このステージの印象的なところは、一人ひとりが事前に寄せた「生涯歯科衛生士としての宣言」です。ステージ後ろの大きなモニターに宣言が映し出され、それぞれの歩みと、歯科衛生士としての誇りを、客席と分かち合いました。印象的だったのは、ランウェイを歩く出演者に向けて客席から名前が上がると、出演者が笑顔で手を振る仕草が素敵だったこと!いい感じに緊張感が解かれた瞬間の笑顔は、みなさんとっても輝いていました。
実は華やかな見た目の裏側では、この日のステージを完成させるために、さまざまな準備が施されていたんです!出演者はプロのモデルの先生からレッスンを受け、長い方だと3ヶ月も通われたというから驚き。歯科衛生士がランウェイを歩くことはめったにない機会ということもあり、全員がイベント当日まで練習を積み重ねてきたのは言うまでもありません。
そうした努力が実るかのように、客席からはたくさんの感動の声が上がりました。
「ランウェイかっこよかったです。感動しました!」
「みなさん輝いていて、かっこよかったです!」
ランウェイをお子さんと一緒に歩いた出演者からは「息子とランウェイを歩けて、いい思い出になりました」と舞台を楽しむ声をいただきました!



おかえりプロジェクト|「おかえり」と待ってくれる医院がある
白衣コレクションのあとは、「おかえりプロジェクト」が開催されました。
このプロジェクトのコンセプトは、“一度臨床の場を離れた人が、もう一度歯科衛生士として働くことを前向きに選べるようになる”。そんな社会を目指して賛同する歯科クリニックの院長や経営者と一緒に、共同のメッセージが発信されました!
実際に、ブランクがある歯科衛生士からはこんな声が上がっています。
「ブランクがあるから迷惑かけてしまう。」
「戻っても嫌がられるんじゃないか。」
そう自分でハードルを上げてしまう方が多いそうです。でも実際は、そういう人を歓迎してくれる医院はたくさんあるんです!
“ブランクを理由にキャリアをあきらめないでほしい。働き方は一緒に考えたい。”という気持ちを受け入れる医院の側から届けたい。そんな想いから、数々の歯科医院が賛同してくれました。

〜賛同医院〜
医療法人社団誓栄会 千賀デンタルクリニック 様
あづみのうえはらおとなこども歯科医院 様(長野県安曇野市)
医療法人 貴隆会 月村歯科医院 様(茨城県東海村)
トンボ歯科クリニック北浦和 様(埼玉県さいたま市)
医療法人社団アゼリア会 東京日本橋歯科 様(東京都中央区)
リョウデンタルオフィス 様(東京都杉並区)
うかい歯科まゆデンタルサロン 様 (愛知県一宮市)
ここで、賛同された医院様からのメッセージも紹介されました。
「おかえりなさい。少しずつ、ゆっくり、共に頑張りましょう」(月村歯科医院様)
「向上心はあるのにブランクがある方、疲れてしまった方にこそ、当院で働いてもらえたら」(トンボ歯科クリニック北浦和様)
自信を失った歯科衛生士に、そっと寄り添ってくれる温かく心強いメッセージですよね。このように、「おかえり」と待ってくれる歯科医院はたくさんあるんです。
笑顔あふれる懇親会|お菓子パーティーと賑やかな時間
プログラムのあとは、会場全体で記念撮影をパシャリ。そのあとは、全国から集まった歯科衛生士のみなさんやD.HIT運営チーム、そして登壇していただいたみなさんと、楽しいひと時を過ごしました!


今回は杉野が選んだお菓子を中心に、器やテーブルの飾り付けまで用意して、レッツ!お菓子パーティーのスタートです。会場には協賛企業のブースも並び、商品やサービスを実際に手に取れるようになっています。
懇親会場ではかわいいお菓子をつまみながら、あちこちで写真を撮り合ったり、初対面の方と話し込んだりするなど、にぎやかな笑い声に包まれていました。


そして、うれしい再会も!「キャリココ」のコーチやキャリアアドバイザーに会って感極まる方の姿があちこちに…!!普段はオンラインでやりとりしている相手と、この日はじめて顔を合わせた方も多く、「やっと会えた!」と笑顔になる方があちこちに溢れています。同じキャリココで学んだ仲間と、実際に初めて出会えた方もいました。


懇親会に参加された方々からは、このような声が届いています!
「コーチやキャリアアドバイザーに実際に会えて、パワーをもらいました」
「いろんな方と交流できて楽しかった」
「モチベーションが上がりました」
リアルで会うからこそ、話は尽きません。名残を惜しむように、会場のあちこちでは、いつまでも話の輪が続いていました。
それぞれのOUR STAGEへ
最後に、杉野からの挨拶で締めます。全国から集まった一人ひとりが、この日、いろいろな分野の挑戦に触れ、たくさんの人に出会いました。ここで感じたことや、生まれたつながりが、それぞれの次の一歩につながっていく。
そして一人ひとりが、それぞれの場所で、自分だけの「OUR STAGE」をつくっていく——。
ライフステージが変わっても、一度仕事から離れても、歯科衛生士でいられる。「元 歯科衛生士」のいない、「生涯 歯科衛生士」でいられる時代へ。そんな願いのこもった一日になりました!

協賛企業(順不同・敬称略)
医療法人社団誓栄会/P&Gジャパン合同会社/しいの歯科医院 タンピロー/株式会社mil-kin(ミルキン)/株式会社テレサ/株式会社ロッテ/フォレストワン/医療法人社団ライオン/一般社団法人BHD/ニコキャリ/ハリンク
たくさんのご協賛、ありがとうございました。
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