当社子会社によるライセンス契約締結並びに2024年12月期連結業績予想の修正に関するお知らせ

アンジェス株式会社

 本日(3月14日)当社は、当社子会社のEmendoBio Inc.(以下、「EmendoBio社」という)が開発したゲノム編集のためのOMNIヌクレアーゼOMNI-A4の非独占的使用権について、EmendoBio社とスウェーデンのAnocca AB(Forskargatan 20C 151 36 Södertälje, Sweden:代表:Reagan Jarvis CEO, Scientific founder 以下、「Anocca社」という)がライセンス契約を締結することを決定いたしましたので、お知らせいたします。


1.ライセンス契約の概要

 EmendoBio社は、ゲノム編集における課題である「オフターゲット効果」を回避できる独自のOMNI-A4ヌクレアーゼの非独占的使用権をAnocca社に供与することといたしました。

 Anocca社は、EmendoBio社が独自に開発したOMNI-A4ヌクレアーゼを使用し、固形がんにおける細胞の増殖にかかわるKRASタンパク質の変異を標的としたTCR-T細胞療法の開発を進めることになります。

 当該契約は非独占的ライセンス契約であり、EmendoBio社としては今後のライセンス活動に自由度を確保する一方、契約一時金、開発マイルストーン等の収益が見込まれ、契約一時金として50万USD、開発マイルストーンとの総額は最大で約100百万USD(145億円:145円/1USDとしての参考値)となる可能性があります。さらに、製品が販売された場合にはロイヤリティを受け取る可能性があります。

 当該契約に関する詳細は、下記「4.当該契約に関する詳細」をご参照ください。


2.契約相手先の概要


3.今後の見通し

当該契約に伴い当第2四半期において契約一時金が計上されることから、2024年12月期の当社連結業績予想を以下のとおり修正いたします。


2024年12月期連結業績予想(2024年1月1日~2024年12月31日)


4.当該契約に関する詳細

Anocca AB、EmendoBioから遺伝子編集技術のライセンス供与を受ける

Anocca ABのTCR-T治療薬の豊富なパイプラインの開発を可能にするテクノロジー


 T細胞受容体改変T細胞(TCR-T)細胞治療薬のリーディングカンパニーであるAnocca AB(Anocca社)と、ヌクレアーゼ探索及び遺伝子編集治療薬のEmendoBio Inc.(EmendoBio社)は本日、治療が困難な固形がんに対するAnocca社のTCR-T細胞治療薬の豊富なパイプラインの製造と開発を加速するために、EmendoBio社の新規ヌクレアーゼOMNI-A4を使用する非独占的ライセンス契約を締結したと発表しました。


 「EmendoBio社のヌクレアーゼを当社の製造プロセスに組み込むことは、最高品質の細胞治療製品を生み出すというAnocca社の目標をサポートします。この次世代遺伝子編集システムは、高精度の製造工程で、増え続けるTCR-T製剤のライブラリーの生産規模を拡大するために必要な精度と効率を提供します。治療が困難な固形がんにおけるKRASドライバー変異を標的とした初の臨床プログラムに向け、EmendoBio社と協力して遺伝子編集TCR-T細胞療法を開発できることを嬉しく思います」とAnocca社のCEO兼共同設立者であるReagan Jarvisは述べました。


 「この非独占的なライセンス契約は、T細胞治療の分野における重要なマイルストーンとなります。」とEmendoBio社の取締役 山田 英は述べました。「私たちはAnocca社とともに、遺伝子編集と細胞治療の可能性を活用し、患者の治療結果に大きな影響を与えるというビジョンを共有しています。私たちの専門知識を組み合わせることで、治療法開発の新たな道を切り開き、先端医療で可能なことの限界を押し広げることができます。」


 Anocca社は最近、スウェーデンの規制当局から、北欧で最大規模の細胞治療製造施設のGMP適合証明と製造ライセンスを取得しました。EmendoBio社の技術は、Anocca社の製造能力を強化し、治療困難な癌の根本的な遺伝的要因を標的とした個別化治療を、より多くの患者に迅速に提供するという野心的な目標に向けた基盤を提供します。ライセンス供与された遺伝子編集技術は、EmendoBio社の細胞治療用に開発された高活性で特異的な独自のヌクレアーゼのポートフォリオの一部です。


 Anocca社とEmendoBio社の技術革新と科学的卓越性へのコミットメントは、T細胞治療における有望な未来の舞台を用意するものです。今回の合意は、バイオテクノロジー分野における共同研究の重要性を強調するだけでなく、世界的な医療成果の向上に対する両社の献身的な取り組みを強化するものです。


EmendoBio社とは

EmendoBio社は次世代CRISPR遺伝子編集企業であり、独自の技術を駆使して高精度の遺伝子編集を可能にし、ゲノム編集の安全な医療応用の開発に不可欠です。最先端の計算生物学、新規の遺伝子編集戦略、最新のタンパク質工学ツールを活用したEmendoBio社の新規ヌクレアーゼ探索プラットフォーム「OMNI」は、ゲノムの標的範囲を広げ、ターゲット固有の最適化プラットフォームにより高い効率を維持した高精度の編集を可能にします。また、EmendoBio社独自のOMNIヌクレアーゼは、標的遺伝子以外の場所でを切断してしまう「オフターゲット」効果を減らすように設計されています。このようなピンポイントの精度を達成することは、ゲノム編集療法にとって大きな挑戦です。

OMNIプラットフォームの能力は、ゲノム医療とタンパク質工学の深い専門知識とともに、血液学、心臓血管学、眼科学、腫瘍学、その他の疾患領域を含む適応症に取り組む際に、EmendoBio社に独自の優位性を提供します。


Anocca社とは

Anocca社は、固形癌の治療を再定義するために、T細胞受容体改変T細胞(TCR-T)療法のライブラリーを開発する総合バイオ医薬品企業です。Anocca社独自の技術は、TCR-Tの開発を大幅に拡大するように設計されており、最も治療が困難な固形がんに対する免疫系を備え、最も幅広い患者集団に対する治療法の体系的な創出を可能にしています。

Anocca社は、カスタムソフトウェアエコシステムと社内臨床製造・プロセス開発施設に支えられた高度な研究開発インフラを運営しています。その独自の探索プラットフォームは、プログラム可能なヒト細胞を使ってT細胞免疫を操作し、再現します。




■アンジェスについて

・商号   :アンジェス株式会社

・本社所在地:大阪府茨木市彩都あさぎ七丁目7番15号 彩都バイオインキュベータ

・代表者  :山田 英(代表取締役 社長)

・事業内容 :遺伝子医薬品の研究開発

・設立日  :1999年12月17日

・証券コード:4563(東京証券取引所グロース)

・HP     :https://www.anges.co.jp/

アンジェスは、遺伝子医薬技術を活用し、革新的な医薬品開発に取り組むバイオ製薬企業です。遺伝子医薬のグローバルリーダーを目指し、遺伝子の働きを利用した新しいタイプのバイオ医薬品である遺伝子医薬の開発を行っています。

当社は、大阪大学の基礎研究を基に1999年12月に設立されて以降、研究と開発の段階を経て、足の血流が極度に悪化する慢性動脈閉塞症を対象としたHGF遺伝子治療用製品については、2019年3月、国内における条件及び期限付製造販売承認を取得し、同年9月に田辺三菱製薬より製造販売を開始しました。これは国内では初の遺伝子治療用製品となります。またプラスミドDNAを使用した製品化は世界初となります。

さらに、2023年5月には、再生医療等製品の条件及び期限付承認制度の導入後初めて、条件解除のための本承認申請を行いました。

当社はその他にも、椎間板性腰痛症を対象とした核酸医薬「NF-κBデコイオリゴ」の開発や、大変希少な致死性の遺伝的早老症であるハッチンソン・ギルフォード・プロジェリア症候群及びプロジェロイド・ラミノパチーの治療薬ゾキンヴィの日本での独占販売契約を2022年5月に米国のバイオ医薬品企業Eiger BioPharmaceuticals Inc.と締結し、2023年5月、厚生労働省に国内製造販売承認申請を行いました。ゾキンヴィは厚生労働省により希少疾病医薬品(オーファン・ドラッグ)に指定されました。

さらに、当社子会社であるEmendoBio社では、究極の遺伝子治療であるゲノム編集について先進技術を保有しており、今まで治療法のなかった疾患の治療を可能にするゲノム編集製品を患者の方々に届けできるよう研究開発を進めております。

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会社概要

アンジェス株式会社

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URL
https://www.anges.co.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
大阪府茨木市彩都あさぎ 七丁目7番15号 彩都バイオインキュベータ
電話番号
-
代表者名
山田英
上場
東証グロース
資本金
345億5900万円
設立
1999年12月