レセプト点検業務に変革。Reze、AIレセチェッカー機能をリリース

レセプト請求業務の完全自動化へ。高い精度と簡単なカスタマイズで、点検業務の効率化を実現。

株式会社mutex

2025年12月26日 14時00分

医療機関向けAIレセプト業務支援SaaS「Reze（レゼ）」を提供する株式会社mutexは、レセプト点検業務における査定・返戻リスクの見落としを防ぎ、確認作業の効率化を支援する「AIレセチェッカー機能」を新たにリリースしました。

本機能は、従来のレセプトチェッカーで課題となっていた「警告が多すぎて点検に時間がかかる」「チェッカーのカスタマイズに工数がかかる」といった点に対応し、点検業務の工数を大幅に削減しながら、高い精度でレセプトの点検を行います。

Reze公式サイト： https://lp.reze.app

AIレセチェッカー誕生の背景

レセプト点検の現場では、査定傾向や運用の違いに応じて、点検内容の調整やカスタマイズが頻繁に必要になります。

一方で、従来のレセチェッカーでは、そのカスタマイズ自体が複雑になりやすく、現場で柔軟に対応することが難しいという課題がありました。

その結果、

実務上は問題のない算定までエラーとして検出される
不要な指摘が増え、点検工数が膨らむ
複雑なカスタマイズ作業が特定の担当者に集中し、属人化が進む

といった問題が生じていました。

こうした課題の背景には、変化や個別性への対応が前提となる点検業務に対して、調整負荷の高いカスタマイズ運用が求められてきたという構造があります。

そこでRezeは、AIによるチェックを前提とすることで、高い点検精度と柔軟なカスタマイズ性を両立しました。

自由テキストによる、直感的で簡単なカスタマイズ
複雑なルールや算定背景をAIが解釈する高精度な点検

により、現場の実務に即したレセプト点検を実現しています。

AIレセチェッカーの概要

RezeのAIレセチェッカーには、レセプト点検業務を効率化するための以下のような特徴があります。

1. AIによる「解釈」を汲んだ高精度なチェック

審査機関の審査フローを踏まえ、システムによる一次点検の後、AIが最終的な判断を行う設計
算定ルールの背景や意図を考慮し、形式的な条件だけに依らない柔軟な点検を実現

2. 自由テキスト入力による簡単なカスタマイズ

複雑な設定画面は不要で、「このケースは確認したい」「この算定は除外したい」といった内容をそのまま入力
入力された内容をAIが解釈し、病院ごとの運用に合わせた点検ルールを簡単に反映

3. 実際の審査結果をベースとしたカスタマイズ設計

毎月返却される査定結果をもとに、点検内容を継続的に見直し・調整
蓄積された審査・点検結果を活用し、実際の審査傾向に即した点検を実現

4. AI学習による継続的な精度改善

利用を重ねることで、点検対象の判断精度が段階的に向上する学習設計
匿名化された他医療機関のデータを活用し、病院の垣根を超えた学習による点検精度の改善を実現

今後の展望

Rezeでは現在、返戻／査定レセプトを一覧で管理できる「返戻・査定ワークスペース」機能や、症状詳記をAIで自動作成する「症状詳記AI」機能など、レセプト業務の工程を支援する機能をすでに提供しています。

今後はこれらの機能に加え、返戻・査定となったレセプトに対して、どのような修正や補足対応を行うべきかといった対応方針を提示する「返戻／査定対応AI」機能のリリースを予定しています。これにより、担当者が個別に判断・調査を行っていた対応業務を効率化し、返戻・査定対応にかかる業務負荷の削減を支援していきます。

こうした機能群を相互に連携させることで、点検・修正・対応・再請求までの一連の業務フローをReze上で完結できる環境を整備し、Rezeが目指す「レセプト業務の完全自動化」に向けた開発を段階的かつ着実に進めてまいります。