遠隔営農支援プロジェクト報告会を開催
―東北のタマネギ生産からスタートする新たな営農支援のかたち―
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市/理事長:久間 和生、以下、「農研機構」)、株式会社NTTアグリテクノロジー(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:酒井 大雅)、株式会社みらい共創ファーム秋田(本社:秋田県南秋田郡大潟村/代表:涌井 徹)は、生産者が遠隔地にいる指導者から栽培の支援を受けることができる遠隔営農支援システム1)を活用した実証に連携して取り組んできました。
本プロジェクトでは、国産タマネギの周年供給に向けて、国産タマネギが品薄となる夏に収穫が可能な東北地域でのタマネギ生産を対象とし、三者が一体となって現場でのニーズを共有しながら実証に取り組む体制のもと、NTTアグリテクノロジーが保有する遠隔営農支援システムの活用・改良に加え、農研機構が東北タマネギ栽培情報提供システム2)やAI病虫害画像診断機能3)の開発・実装、農業特化型生成AI4)の開発・試行を進めてきました。
このたび、2026年3月24日に秋田県庁において共同プロジェクトとしての成果報告会を行い、「遠隔営農支援システム」および、実装・試行を行った各機能を紹介するとともに、実用化の予定について発表しました。


「遠隔営農支援プロジェクト報告会」の模様
概要
農研機構およびNTTアグリテクノロジーは、NTTアグリテクノロジーが保有する「遠隔営農支援システム」を活用・改良の上、農研機構が開発するAI機能等と連携させ、生産者が、遠隔地の指導者から農研機構で作成した標準作業手順書(SOP)5)などに基づいて営農支援を受ける仕組みを、関係者が一体となって構築する「遠隔営農支援プロジェクト」に取り組んできました。本プロジェクトの対象品目は、国産タマネギの周年供給に向けて重要となる、夏収穫が可能な東北地域のタマネギ生産とし、みらい共創ファーム秋田ほか複数経営体の協力を得て実証を行いました。
実証では、生産者が遠隔営農支援システムを通じて、ほ場の気象や栽培の状況などのデータを遠隔地の指導者と共有し、チャット機能などで営農支援を受けました。あわせて、SOPを基にして開発した、定植や防除の適期を地域に応じて提示する「東北タマネギ栽培情報提供システム」や、初心者には判断が難しい病虫害を識別するための「AI病虫害画像診断機能」を開発し、遠隔営農支援システムとともに利用できるように実装しました。
実証に参画いただいた生産者からは、三者が連携して構築した仕組みが、生産者の不安解消や利便性向上につながるとの期待が寄せられました。なお、現在、農業の専門知識を重点的に学習した「農業特化型生成AI」の開発・試行も農研機構で進めており、今後、遠隔営農支援システムとの連携について検討していく予定です。
今回、同プロジェクトが実証段階を終了することから、三者が連携して取り組んできた実証の成果を共同で報告しました。
遠隔営農支援システムは、共同実証を通じて得られた成果を踏まえ、2026年4月6日にNTTアグリテクノロジーにて受付・提供を開始します。今後も東北タマネギプラットフォーム6)と連携し、東北地域におけるタマネギの新たな産地形成と安定生産に取り組みます。また、他地域・他作物への適用、普及・展開を図っていくことにより、「地域における農業の成長産業化」「食の安定供給」に貢献していきます。
<用語解説>
1) 遠隔営農支援システム:NTTアグリテクノロジーが開発。栽培の指導者が、ほ場の気象や栽培の状況などデータに基づき判断し、チャットを用いて生産者と双方向のコミュニケーションを行いながら栽培支援を行うICT(情報通信技術)を活用したツール。
2) 東北タマネギ栽培情報提供システム:農研機構が開発。地域別の播種、定植適期、東北地域におけるタマネギ栽培体系SOPの情報、タマネギ栽培に関するQ&Aを、スマートフォンやタブレットでも閲覧しやすい形に構成したアプリケーション。
3) AI病虫害画像診断機能:農研機構が開発。WAGRI病虫害AI画像診断サービスを利用して、生産者から送信された被害写真からAI(人工知能)が原因となる病虫害を診断する機能。
4) 農業特化型生成AI:農研機構が開発。公開されている生成AIに、SOP等を用いて農業の専門知識を重点的に学習させたもの。
5) SOP:Standard Operating Procedure、標準作業手順書。農研機構が開発した技術を生産現場で活用してもらうための総合的な技術解説書。
6) 正式名称は「東北タマネギ生産促進研究開発プラットフォーム」:タマネギのスマート安定生産技術を活用して、加工・業務用タマネギの新たな産地形成と生産・加工・流通システムの構築に向け、地域の関係者間の連携、情報交流等を目的として2022年8月に設立。事務局は農研機構東北農業研究センター。
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